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3 気づきと頭痛
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その直後、頭に鋭い痛みが走った。
「――っ。」
「お嬢様?! 大丈夫ですか!」
視界が歪み、次の瞬間、目の前が真っ暗になった。
*****
「先生、この作品、本当に素晴らしいです! これからの展開が楽しみで……!」
「『悪女と呼ばれた少女の結末』を担当してくださったのが佐山さんで良かった。佐山さんだから、ここまで売れたんです。本当にありがとうございます。」
「いえいえ、こちらこそ。こんな素晴らしい作品を担当できて光栄です。よかったらこの後、焼肉でも行きませんか?」
「いいですね。行きましょう。」
――佐山。
――『悪女と呼ばれた少女の結末』。
何か、大切なことを見落としているような気がした。
*****
「……お嬢様。お嬢様! 大丈夫ですか?」
「……アリア……。」
そうだ。思い出した。
私はこの世界の人間じゃない。
元は平和な現代で暮らし、編集者として働いていた。
そして、ここは――前世の私が肌身離さず持ち歩き、何度も読み返した、大好きで、そして担当していた小説の中の世界。
こんなこと、あり得るのだろうか。
いや、そもそも、なぜ私はここにいる?
理解できないことばかりで、頭がどうにかなってしまいそうだった。




