クリスマス準備~エルフ村~
離島。
日本の離島に
不思議な商店街
エルフの村落にも
クリスマス商戦
が、来ていた。
「……良いのかなぁ?」
尊き人への供物
婚約者候補のルーフェは
当たり前の疑問を
食べ歩きをしながら言う。
「何が、良くない事あった?」
族長の娘。スミリエルは
その疑問に相槌を打つ。
「……クリスマスって
人間さんの神様のお祭りだよね?」
おやつを飲みこんだ、ルーフェが話を続ける。
「そうみたいだね」
相槌をうつスミリエル
「ここにある神殿は、アイゼル様をもしているし
村であがめているのは別の方……
クリスマスとは?」
「クリスマスはカレンダーがお祭りって書いてある日だよ」
大胆なスミリエルの解釈にルーフェが固まる。
「え?」
「カレンダーが、言うんだから良いんだよ」
畳み掛けるように
カレンダーの責任
と、繰り返すスミリエル。
「……うん
カレンダーに乗っているんだからやろう」
そう、ルーフェが決意したころ
衣裳あわせが始まった。
村のあちこちで
ミニスカサンタの登場である。
男女……若い人も年配者も
老若男女全員である。
「……これは、何か間違っている気がする」
ルーフェの疑問に
「足を見せるのがセクシーなんだよね?」
「みて、お父さまのふともも
筋肉がはちきれそう」
「オフショルダーの筋肉もすごいわよ!」
そう、品評しあう村の皆
つぎつぎと
鍛え上げた腹筋も見せたい
や
みろ、この力こぶ!
と、力自慢の
男性
が、主立っての筋肉品評会になった!
しかし……
「……この世界の民族衣装みたいだし良いか」
と、違和感を感じたルーフェだったが
みんな、楽しそうなので
違和感を棚上げした。
おまけ
「族長、これで
こんどこそ、人間が観光に来てくれますかな?」
「うむ、商店街長よ。
クリスマス一色で広告も打った。
人間が入れないとはいえ
きっと観光客はおとずれるはずだ!」
族長・商店街長と言う
おっさん2人は
誰に観光してほしいのか
完全に迷走していた。




