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 if 大いなる者

 天界。

配信を見ている天使たちが騒いでいた。


「このグレーターワン(大いなる者)ってメシア様だな」


そのつぶやきに、別の天使が反応する。


「まて、それはおかしい。

それだとこころきゅんはなんなんだ?」


「あれ、そうだ?

全知全能の、最推しだからてっきり……」


天使たちの疑問はつきない。



 それを観察していた全知全能は思う。


「気が付いてしまったか」


当然、天使たちに詰め寄られた。


「どういう事か説明してもらおうか?」


「メシア様の親は認めていたよな?

こころきゅんとの関係はなんなんだ」


口々に言う事に全知全能は答える。


「忘れてたんじゃ」


その言葉に天使たちは


「……は?」


と、困惑を表すことしかできなかった。


「つまり、こういう事じゃ。

西暦も2000年たったころ

次の1000年王国の導き手が必要だろうと

メシアシステムを再利用する事にした。

そうして生まれたのが、彼

救世主系VTuber

グレーターワン(大いなる者)じゃ」


そう断言する全知全能に

天使たちは理解がおいつかない。


「そもそも、救世主であるのなら

天使長はともかく、堕天使がなぜ応援する?

1000年王国を取り合う仲じゃぞ?

それに、魔王やオリュンポスにいたっては

まったく関係ない」


説明されれば納得できる事しかないが

それだと、こころきゅんに魅かれるこの気持ちはなんなんだ!

そこで、ひとつの天使が気が付いた。


「そうだ、そこのお前。

命とは、こころきゅんに帰るんだ

って、言ってたな。

何か知っているんじゃないのか!!」


全員の注目が集まるなか

天使は静かに語りだした。


「そう、全てはこころきゅんに帰る。

それは未来の事でも過去の事でもない

命とは

天使とは

そういうものなのです」


「だめだー!

何も情報が増えない!」


「何時も言ってる事と何もかわらない!」


「主よ、お助けを!」


天使たちが口々に困惑し

助けを求める中


「全て、全て

こころきゅんを推す

それだけで良いのじゃ」


そう答える全知全能に

天使たちは、けむに巻かれるしかなかったのだ。

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