if2 海の神
あり得たかもしれない、出会い。
ゆぴたんの元に
1人、筋骨隆々のおじいさんが訪れた。
「精力的に活動しておるようじゃの、弟よ」
そういったのは、海神。
「なんで、じじいのままなんだよ……
そこ、美青年になるとか
いろいろあるんじゃない? お兄ちゃん」
美少年であるゆぴたんとして
お爺さんが兄では困るのだ。
したがってこういうしかない。
「安心せい。
わしは、VTuberになることも
こころきゅんの前に出る事もない」
その言葉は衝撃に満ちていた。
ゆぴたんは、信じられない。
この一時接触以上の欲望を持たない大神
ゆぴたんとしては
お兄ちゃんが何を考えているのかわからない。
「そんな事をしなくても、わしはこころきゅんと一つだ」
「……は?」
怒気の全てを込めて
ゆぴたんは海神をにらみつける。
「海はわし、つまり水もわしじゃ。
水じゃなくても、塩でも良い。
毎日、水も塩も取らない生物なぞいない。
つまり、わしは毎日
こころきゅんの口に入っていると言える」
「拡大解釈がすぎるだろ、じじい!!
表でろやっ!」
「兄弟喧嘩か!
よろしい受けてやろう!」
こうして、雷がめちゃくちゃ海に落ち
海から竜巻のように水柱が立つ日があったとさ。




