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第86話「KYANITE1 〜カルゴス〜」

かつて平和だった国を滅ぼし島を支配するカルゴスを倒すため、ゴードンは旅に出る。


途中のパオンタウンでは王が洗脳装置で操られており、ゴードンはメリーと協力して呪術師カーズを倒して町を解放、メリーも仲間に加わる。


次に訪れたクリスタルタウンでは、時を移動させる力を持つ時の水晶と、その製作者エレクトの日記を知る。

日記にはカルゴスがタイムマシンのことなどが記されていた。

カルゴスの手下が水晶と日記を奪い、追跡したゴードンたちは翼を持つクローを撃破する。

クリスも加わり、一行は奪われた水晶を取り戻す旅へ出る。


一方カルゴスは、水晶と日記を受け取り読んだことで、過去を思い出していた。


 ♢♦︎♢


クリスを仲間に迎えたゴードンたちは、カルゴスの居城を目指し峠道を歩んでいた。

深い森の風が三人の頬を撫で、遠くには城の影がうっすらと見え隠れしている。


「カルゴスの城へ行く橋が壊れた時は、どれだけ長い道になるだろうと思ったけど、だいぶ近くまで来たなぁ」


ゴードンは振り返って微笑むが、二人の表情は焦っていた。


「なんとしても、時の水晶と日記を取り返さなきゃ! 私たちの未来がメチャクチャになっちゃう!」


「メリーの言う通りだ。疲れてると思うけど休んでられない」


「でもカルゴスは遠い未来からやって来たんだよね……知識も力も持っているカルゴスに僕たちで勝てるのかなぁ……」


クリスは相変わらず弱気だ。


「勝たなきゃダメさ。どんな不利な状況でも。知識が足りなくても、知恵でなんとかするさ。だけどふと思い返してみれば、行く先々で、よく奇襲に遭うよなぁ。クリスタルタウンで時の水晶を見たタイミングで、敵に水晶を奪われるし。僕たちは誰かに尾行されているんじゃ」


「そうだよ、ゴードン」


「!?」


木々の影から現れたのはベトレイだった。

その後ろには、鋭い視線を放つ兵たちがズラリと並んでいる。


「ようやく気付いたようだな」


「ベトレイ……!」


「お前の父、アレックスが死ぬ前からお前を狙っていたのさ」


「なんだと!?」


「城にアレックスが来ることはカルゴス様は想定していた。なんと言っても世界に名が通っている盗賊でもあり義賊でもあるアレックスだ。カルゴス様は、ずっと前から奴のことは気にかけていた。奴が城に来た時、必ず始末すると。だが万が一、アレックスを始末した際、仇をとろうと報復する奴が現れるかもしれない可能性を考えていたのだ。そこでカルゴス様は、俺にアレックスに繋がる人間の調査を命じた。そしてお前を選んだのだ、ゴードン。俺はお前に親しいフリをして、お前との別れ際にあるものを仕組んだんだ」


「仕組んだ?」


「お前の服にあるはずだ。発信機がな」


「発信機!?」


ゴードンの服のポケットに、冷たい金属片がひっかかった。

取り出してみると、それは小さな発信機だった


「そいつのおかげで、俺はお前が何処にいるのか分かっていたのだ」


「尾行しつつ、お前の様子を見ていたんだ」


「だから僕達の前に、敵が現れたのか……」


「お前を倒すために手下をいくらか送ったが、どれも、ことごとくやられてしまった」


「手下がやられたことは痛手だったが、時の水晶を手に入れることはできた。時の水晶のことは調べてある。あれさえあればカルゴス様の野望は達成される。そうなれば、後はお前たちを倒すだけだ」


「来るか……」


ゴードンが身構えた瞬間、地面が突如として大きく揺れた。

クリスが地面を蹴って跳躍し、着地の衝撃で凄まじい地響きを起こしたのだ。


「うわああああっ!!」


周囲の兵士たちが次々と吹き飛ばされ、悲鳴を上げて倒れていく。


「「うわああああ!!」」


「クリス、やりぃ!」


「チッ……使えん奴らめ……」


だがベトレイには地響きが効かなかった。

ベトレイはゴードンに向かって突撃する。

するとゴードンは煙幕を手に取り、それを地面に叩きつけた。


「なんだ!?」


白い煙が辺りを覆う。

煙がなくなった頃、ゴードン達の姿はなかった。


「クソッ! 逃げられたか! ん?」


するとベトレイが何かに気づく。


「ない!? ボイスレコーダーがない!」


ベトレイはボイスレコーダーを所持していた。

地響きで気を取られている間、メリーは魔法を使い、ベトレイの所持品を視ていたのである。

ボイスレコーダー──

ゴードンたちの会話を録音し、カルゴスへ逐一報告するための極秘の道具。


「あの野郎、煙の中で俺のボイスレコーダーを盗りやがったか! 奴らは城に向かったはず! 急がねば!」


ベトレイは急いでカルゴスの城に戻った。


「カルゴス様っ!」


荒々しく扉を開け放つと、玉座の間にカルゴスが静かに佇んでいた。

薄暗い室内で、その瞳だけが異様な光を帯びている。


「どうした、ベトレイ」


「申し訳ございません。敵を取り逃がした挙句、ボイスレコーダーを盗られてしまいました」


「ほう」


「奴らはまだ、この近辺にいるはずです! 今すぐ見つけ出します!」


カルゴスはベトレイをじっと見つめる。


「送り込んだ部下がやられ、目の前にいる敵を取り逃し、重要な道具も盗られた……」


カルゴスの指先がゆっくりと持ち上がる。

その指先に、光の粒が集まる。

そして光は一直線にベトレイの脳天を貫いた。


「な……」


ベトレイはその場に崩れ落ち、最期の瞬間にカルゴスの冷酷な表情を捉えた。


「無能な者は切り捨てるのみ。私の計画に穴を開ける者は容赦せん。こいつのせいで状況が悪くなった。まぁよい、道具を盗られただけで、ネズミが忍び込んだら抹殺すればいいだけか」


少しでもヘマすれば邪魔な存在と考え、カルゴスは殺しを厭わない。

ただ目の前の虫を潰すのと同じ感覚だった。


「ネズミといえど、カーズを倒した奴だ。油断はせん。なんとかせねばな」


カルゴスは玉座の部屋で体力温存のため、一度休むことにした。


 ♢♦︎♢


一方その頃ゴードン達は、カルゴスの城の外にいた。

ゴードンと彼の仲間たちは、旅の末にカルゴスの城までようやくたどり着いたのだ。


「ここが奴の城か。さすがは悪党、油断も隙もないな。さて、どうするか」


城の近くにはモンスターや敵兵たちがいたのである。

ゴードンは静かに城を見つめた。

自分たちの計画を練る時間は限られている。

次になにをすべきか、頭の中でシミュレーションを始めた。

ゴードン達は今まで盗んで手に入れた物を利用し、うまく敵を避けながら城まで進んで行くことにした。


「まずは敵の動きを観察しよう」


状況を確認するためにそれぞれの役割を確認する。

メリーは魔法で敵の位置を確認して共有する。

ゴードンは煙幕を使って敵の視界を奪う。

そしてゴードンは仲間たちを引き連れて、煙の中を駆け抜けた。

だが、この先も敵はいるが煙幕は残っていなかった。


「どうしよう……あれじゃ先は進まない」


「だったら、コレをうまく使う」


ゴードンが取り出したのはベトレイから盗んだボイスレコーダーだった。

ゴードンは自分の声を録音し、門番が見えない位置に隠れる。

ボイスレコーダーを再生させると同時に、あさっての方向に投げた。


「誰だ!?」


門番は声がする方へ進み、隙を見てゴードン達は城の内部へ入っていった。


城内に潜入できたゴードン達──


「なんとか城に入れた……」


「手分けしてカルゴスの居場所を探そう!」


その時、透視の魔法を使って周辺を調べていたメリーが気づく。


「ちょっと待って! この城の地下の牢獄にカルゴスに奴隷にされた人達がいるみたい。行ってみましょう!」


「分かった!」


ゴードン達は、敵の視線をかわしつつ、奴隷にされた町の人々がいる牢獄にたどり着いた。


「これは……」


「う、うお……助けてくれ……」


奴隷にされていた人々は空腹で倒れかけていた。

敵から盗んだ牢屋の鍵で牢屋の扉を開いた。


「あ、ありがとう……助かったよ……」


「私はここに残って、この人達をなんとかしてこの城から出すわ。ゴードンとクリスは、カルゴスの居場所を探して!」


「分かった! カルゴスの居場所を見つけたら皆、合流しよう!」


その後、メリーは奴隷にされていた人々に食糧を与えた後、小さい爆弾を使い、壁に穴を開けて、城から脱出させた。


クリスはカルゴスの自室を発見した。

カルゴスは不在だったが部屋の中に奪われていたエレクトの日記を見つけた。


ゴードンは城を探索し、玉座の間にカルゴスを発見した。

城の入り口まで戻った後、三人は合流した。

そして玉座の間へ進む。

そこにはカルゴスがいた。

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