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35.資料が物語るものとは


それはそうと俺らは攻略する順番を間違えたようだ。

それぞれの空洞にはそれぞれに対応した属性起動装置があり、それに対応した人員で行くことが良かったのだろう。それにかなり往復すると長くなるからな。


……地響きか?なんか揺れているが……。


「……何あれ!?」


メイデが天井に指を指すとそこに大穴が空いていき、階段が現れる。


「おぉ!?」


「アリファが開けてくれたんだろうな、粋なことをしやがる」


これって最初から俺らは要らなかったんじゃ……。

結果的に見れば完全に要らなかったな。


「さぁ行こう!!僕達はまだ余力を残しているから大丈夫!!」


「大丈夫ですの!!」


「うん……マスターが大丈夫だから大丈夫」


……なんか心強いな。俺ら男なのに次は頼るのか。


そうして俺達は三人の後を追い、階段を登り歩いていった。


まず一言で言えばそれはまるで迷路のような複雑な地形だった……がアリファが事前調査をしてくれたお陰で壁に当たることも無く辿り着く。

黒く鉄を用いられた巨大な門が目の前に聳え立つ。


「大きいな……」


アヴェルは迷い無くその扉を押すと鈍い音と共に扉は開かれていく。


「……居ないぞ?」


目の前に広がるのはただただ広くこれといい何も無い石造りの部屋。いや、紙が散乱しているな。


「ッチ……」


「ニゲラレタノカ……」


「ほら、空洞があるしそういう事だろうね」


リベアはそう言い真っ直ぐに指を向ける。確かに通れるような穴だな。


「無駄足ってか」


「ううん、無駄じゃ無いみたいだよ。ほら、そこら辺に興味深い資料が沢山あるの!!」


俺は散乱している内の一つの紙を拾い上げ、見る。


第四世界計画。

そう記されていた。


「……あぁ、そうか。奴はそれを狙っていたのか」


拾い上げる紙を見る度、その理想とも言える計画が浮き上がってくるようで何処か恐怖感を覚える。


「見つけた!!私達に関係する資料!!」


イフが片手に持っている紙を上に上げて振る。


「第一世界の六属珠護龍……おぉ!!あったな!!」


「えっへん!!」


「なになに……」


俺はイフの隣でその紙を読み進めていく。

だがそうしていられたのもあるワードの前では脳が読むことを辞めていた。


「魂を引き継いだ者は最終的に蘇生不能の呪殺を受けるだろう……?」


「呪殺……って……」


俺とイフはお互いに青く染まった顔を見合わせる。

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