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8.無幻の宝珠の追加効果とは


「こっち」


「話ってのは」


族の保管庫の中にスっと入っていくレイルに俺はついて行く、中はとても暗く冷たい、ひんやりとした空気の中レイルが俺をほうを向き言う。


「これをみてくれ」


レイルが指さす方を俺は見る、結局暗くてあまり良くわからない。


「そうか、君は人間だったな、龍の目に出来るか?」


試したことはないが肩甲骨に力を込めたら羽が生えた同様可能だと思う、そういうわけで俺は目に気を込める、した途端見えるようになった、あまり実感は持てないが一応竜の瞳に出来たのだろう、良く見える、この透明で丸い玉は......。


「そう、宝珠だ、正確には無幻の宝珠、護る龍を選ぶ一風変わった宝珠だ」


「じゃあ持ち主はいないのか?」


「恐らくそうだろう、そして国も無い、君なら無幻の宝珠を護る龍になれるだろう、何故だかそんな気がする」


俺は無幻の宝珠に近づく、自分が緊張しているのが物凄く分かる、苦しいほどに。


「ど、どうすれば?」


「触れば良いだろう、何かしら反応を見せるはずだ」


俺は恐る恐る右手を無幻の宝珠に近づける少し人差し指が触れたその途端、光の粒が俺を纏い出しす、転移するときに纏わりついたのを思い出した、一日前だが少し懐かしい。


「どうやらこの宝珠の持ち主として認められたようだな......追加効果は持ち主によって変わるのが無幻の宝珠だからなんとも言えないがめでたい事には代わりないだろう」


「ありがとう......?」


「吾輩は水の国に戻り復興支援に移るとしよう、力が必要になった時いつでも来ると良い、たまに雷は鳴っているが良いところだぞ」


「そっか、気が向いたら行くかもね」


水の国の説明を簡単に聞いたとこで俺とレイルは此処から出る、自然な明るさが一番いいな。


「え!?どうしたの!?その宝珠!!」


真っ先にメイデが気づく。


「えっと、無幻の宝珠って言うらしいんだ、持つ人を選ぶ国を持たない宝珠で追加効果はなんなのか全くわからない奴」


正直これって護る意味があるのかわからないけどせっかく選ばれたんだし護ってみるか、俺もコイツらと同じ宝珠を護る者になったんだな、なんか凄い話だよな、それって。


「それじゃあ吾輩はここで」


レイルは龍の姿に戻り飛びたった、大きさはメイデとそんなに変わらないと言ったところなのか?そういえばもう激流の宝珠は元に戻っているんだし全員常に龍の状態になれるのか。

そしてあの刻龍もか、もし他にも奴らの中に宝珠を護る龍が居るとしたら。


「私は他にも奴らがいないか土の国中を探すとしようかな、協力ありがとうね!!もし何か用があったらいつでも呼んでね!!協力するから!!」


タニアさんに至っては超巨大龍だからな、翼もかなり小さかったし飛ぶというよりは走った方が良いような気がするな、ドカドカと走ってきたら失禁しそうだな。

まぁ走ったら走ったで大震災が起こりそうだけど、そのままタニアさんは人の状態で街の見える方へ歩いて行った。


「わ、私はもう少し一緒にいよっかな?良いですか?」


「君達について行くと面白そうだからシルフィも一緒に行く!!」


「全然俺は良いけど、メイデとリベアは?」


一応聞いてみることにした多分賛成意見になると思うが。


「私は全然良いよ!!旅は道連れなんたらこうたら!!」


「旅は道連れ世は情け、だ、僕も賛成しよう少数でいるよりは大人数の方が楽しい」


まぁそうなるとは思っていたけど、意外と楽しくなりそうだな、盗賊が絡んでこなかったらもっと楽しめるのだろうけど。


「そういえばその宝珠さっきから不思議な感じがするよね」


メイデは俺の右手にある無幻の宝珠を指差し言う。

俺は特に何も感じないんだけど、元から龍であるメイデ達しかその不思議な感じっていうのがわからないのだろうか?


「確かに他の宝珠にはない何かがあるな、君はわかるか?」


「いや、全然?」


やっぱり他の龍には感じるものがあるらしい、俺にはやっぱりわかんないや、何か重要なものなのかも知れないけどわかんないものはわかんないしわかんないものを考えたって結局はわかんないから諦めよっと。

それにいつか知る日が来るだろう。

一応この宝珠を護る龍になったんだし空間の狭間とかも使えるには使えると思うんだがどうなんだろうな。


「空間の狭間ってどうやって出すんだ?」


「あ!!それはとりあえず出ろー!!ってやると出てくるよ」


とりあえず出ろー!!っか、物は試しだしとりあえず出ろ!!空間の狭間!!......おぉ本当に出てきた、じゃあこのなんか真っ黒な空間の中に宝珠を入れれば良いって訳か。


「不思議な感じが消えましたっ!!」


「本当に君はなんにも感じなかったの?」


宝珠をしまうとその不思議な感じっていうのが消えるのか、全くもってわからないし本当にその不思議なのがなんなのかさえわからない、もしかしたら宝珠を護る龍に付与する効果の一つなのかも知れないな。


「まぁ何もわからなかったよ、持ち主は俺なのにね」


「範囲型の追加効果だな、それは」


「範囲型?」


「あぁ、タニアの方に多く賊の連中が集まっていただろう?」


確かに思い返すとタニアに向かって多くの奴らが集まっていたな、っていうか殆どか。


「あれは範囲内にいる龍以外の者の注意を引く大地の宝珠の追加効果でね、使い慣れると空間の狭間からも発動が出来るんだ」


なるほどそういうものなのか、っというかどういう効果か全くわからないしなぁ、範囲型っていうことしかわかってないんだし。


「まぁなんか俺も宝珠を護る龍になったからな、あんまり賊共には会いたくないものだが嫌でも戦闘にはなりそうだな」


大便中に殺されるの嫌だな、普通に注意すればいいのか、でも結局狙われたら終わりか。


「私達も全力で護ります!!」


「い、いや、そんな大袈裟な」


「いや、君が護ってくれたように僕達も護るだけだ、協力は必要だからな」


なんだろうか、俺はいい仲間を改めて持ったと思えた気がするな。

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