表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
71/89

20.出発

「さて、奴の現在の拠点としている地点は解迷の領地の迷いの迷宮と呼ばれているダンジョンだ。地図はアリファが作ってくれたものをとりあえず全員分複製し終えたから配布する。徹底して調べてくれたらしいからな」


「……うん。凄い複雑だった」


アリファは小声でそう言った。プレゼントボックスには迷いの迷宮マップと書かれたものが配布されていた。


「なるほど。ありがとう」


アリファは小さく頷いた。


「確か解迷の領地といえば何処から出ても相当遠かったな?」


「あぁ、一番近い領地は時の領地。まぁ俺が護る宝珠の領地だな。結局相当な時間を有することにはなるのだが」


「龍に乗ってもか?」


「そうだね。それに今回は人数が多い。しかも長時間移動となると体力の消費も考えなければいけないから……まぁ僕は龍化するとして後一人」


そういえば高い場所は苦手なんだっけ?でも龍化すると全然平気っていう。まぁそれを知られたくないがために体力を使う役割を担ったんだな。


「それでは私がその役、受けたまりますの!!」


滅龍賊を束ねるリーダー、浮翼の翼龍リメルだった。


「だ、大丈夫か?俺がやるが……」


「大丈夫!!これでもリーダーだから、今こそ威厳を見せる時ですの!!」


「そ、そうか?そうならいいが」


確かに此処はアヴェルに任せておいた方が良いような気もするが。スケイルは骨だらけで乗る場所は無いだろうし、メテウスは留守番だし、俺は龍になれないし。


「それにアヴェルには精一杯暴れて欲しいですの」


「とことん暴れるには暴れるが……まぁいいか。そうだ邪龍、俺が変わるが?」


「あ、うぅん。必要ないよ!?僕は大丈夫だから!!」


リベアは慌てて対応する。

まぁ高所恐怖症ということがバレるのを回避するためならと。


「そ、そうか?」


「男、としての、威厳なんて、無いね」


メイリがくすくすと嘲笑する。


「うっせぇ黙れ!!んなこと言ったらスケイルだって名乗り出なかったじゃねぇか!!」


アヴェルはメイリに向かい怒鳴りつける。


「イヤ……俺ハ骨ダラケデ乗ル場所ガ無イシ」


「あ。そうか。そうだったな。なんかごめん」


「そろそろ殴り込みの時間じゃない?移動に時間がかかるなら」


確かにもう時期だな。っていうか殴り込みとかいう表現が怖いんだが。


「じゃあついてきてくれ」


アヴェルは外へ繋がる裂け目を作り、誘導する。場所は時の領地の何処か。辺り一面は俺ら以外人一人も居ない何処までも闇だけが続く草原だった。


「じゃあ、メテウスとアリファはギルドの守備任せますの!!」


「おう、任せとけ」


アリファは小さく頷くだけ。

そのままリメルとリベアは龍化し、俺はリベアの方へ乗った。そして全員が乗り終えたことを確認するとリメルから勢いよく飛び出し、それに釣られてリベアも勢いよく宙へ舞った。


「それでは私についてきてくださいですの」


「道案内任せたよ」


リメアの後をリベアは追うように空を飛んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ