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7.時の刻龍

右足左足と交互に竜人の物に変化させ敵との間合いを詰める、そして殴って吹っ飛ばす、それを繰り返す、一方タニアさんは魔法みたいな物で地面を自由に操ったりして戦う、力が元に戻ったから案外自由に戦えるんだな。


「主!!タニア!!援護しに来たよ!!」


「お、速いじゃん」


俺は後ろを見る、リベアとメイデとイフは人間の状態で来た。

シルフィの姿は確認できてない、何かしに行ったのか?


「シルフィならレイルを探しにいった!!それよりも今はこちらが優勢だ!!畳み掛けるぞ!!」


「メイデ!!リベア!!イフ!!なんで此処に!?」


「は、話は後で!!今言えることはそこの半竜半人の人は味方だってことです!!それと私達はその人のお付き添いです!!」


いい解説をありがとう。


「またいらしていたのですか......」


「......またお前か」


昨日戦った刀の人が俺の前に立ち塞がった、刀を右に5本左に5本合計10本の刀を腰につけて。

そんなに多くの刀どうやってもつんだよ。


「まぁいい、昨日の様に行くと思うわないでいただきましょうか?お前さんのおかげで力が戻りましたからねぇ!!」


昨日の威圧とは全く違う殺気の様な威圧、そして力が戻った、その言葉が意味するのは恐らく......。


「主!!その人は時間の宝珠を護る刻龍のアヴェル!!なんで族側に!?」


「この世界にゃ飽きちまったんだよ!!......なんでも良いだろ?俺は俺がしたいことをするだけだ!!」


こいつも宝珠を護る龍だってことか......しかも昨日戦って簡単に勝ったのは力が戻ってなかっただけであって今は戻っているから......。


「あれが全力だと思いですか!?一度勝っただけで調子こいてんですか!?俺は強いから勝てる~みてぇな?へ!!笑わせてくれる!!」


......多分心の奥底じゃそう考えていたかもしれないな......否定はできない。


「刻んでやるよ!!何もかもなぁ!!」


今竜人のように変形できるのは三箇所のみ、どうすれば良いんだ......?

4本の刀が俺目掛けて押し寄せてくる。


「今のを受け止めれるとはねぇ」


咄嗟に右腕で4本の刀をガードして俺は一旦後退する。


「逃げんなよ?なぁ?」


威圧で押しつぶされそうだ......上手いこと体が動かない、戦うことを拒否しているかのような。


「なぁ!!」


胴体に向かってまた4本の刀が......!!


「!?」


「はぁ......はぁ......」


胴体への攻撃と共に首にも忍ばせていたなんて......宙に刀を浮かすのは反則だぞ!!

でも避けていたら避けた先で首が跳ね飛んでいたんだろうな......。


「......まさか避けず、竜人の鱗で防ぐとはねぇ、刻んできた中でも最も優秀な人間だ......どうだ、お前、手を組まねぇか?」


「断る」


「即答か」


手を組むのは御免だ、この世界で生きることになったんだしこの世界を護る為にも、賊と手を組むのは絶対しない。


「大丈夫ですか!?」


俺の方へイフが走ってくる。


「来るな!!」


「ヒーロー気取りかぁ......じゃぁ俺は悪役になってあげよっかなぁ?」


走ってたイフが急にピタッと止まる、それも地味に空中に浮きながら。

そしてアヴェルは刀を止まっているイフの首に向けた。


「さて、問題だ、今此処でコイツの時間を流したらどうなる?」


イフ以外は普通に動いている、ただ止まっているのはイフだけ......生き物を止めれるのか......?


「選択肢だ、お前が俺達に力を貸すならこの刀を落とそう、お前が俺に抵抗する意思を見せるなら此処でコイツや他の宝珠を護る龍を殺そう、さぁ、どうする?」


どうする......って......俺が従えばどうとでもなるが......俺は仲間を裏切る事になってしまう......。

どうすればいいんだ?一か八かで速く動いて殴ったとして次はどうする?殺されるのが目に見えている、生き物の時の流れを止める相手にどうやれば......。


「うおりゃあああああ!!」


シルフィ!?


「ぐはっ」


「怪我はない!?」


その背中に乗せてきているのはレイルっていう龍の人なのか?


「無いけど」


「う、動ける!!シルフィぃぃ!!」


「わわっ!?」


結構無口な人なんだなレイルさんは。


「仲間に手を出すんだったら......シルフィは許さない!!」


「宝珠を護る龍でありながら......極悪集団に加担するなど......」


あ、喋った、でもこいつは生き物の時を止められるんだし一掃されても......。


「クソ......能力が使えねぇ!?なんでだ!?おい!!」


「プリズンロック、シルフィが触った物の能力やスキルはシルフィが認証しない限り一生使えない!!」


すげぇ便利だな......そんなことが出来るだなんて、っていうか強すぎやしないか?


「ッチ......お前、俺はいつでも歓迎するぜ?また会おうじゃねぇか」


昨日みたいに赤黒い魔法陣が現れ消える、他の連中も同じようにして消えていく、恐らく裏で操作している奴がいるのだろう。


「引いたみたいね......」


「ごめんね、私がへっぽこだから手間かけちゃって......」


「いや、あれは俺を助けようとしてくれた行いだろう?悔やむことなんて無いよ」


とりあえず慰める、結果的には不意打ちも決まったし全然良かったと思っているけど。


「そこの君、吾輩は感心したぞ、見ず知らずの龍の為ここまでやってくれる人がいるなんてな」


「うん、感動した!!いきなり空から落ちてきて一緒に戦おうって......それにまさか人嫌いのリベアが一緒にいるぐらいの仲だなんて、やるねぇ君!!どうやって落としたの?うりうり」


タニアさんが肘でぐりぐりしてくる、リベアって人嫌いなのか、まぁ竜人フェチらしいしそうなんだと思うけど、それにどう落としたって多分俺が半竜半人だからとしか言いようがないんだが。


「この人は僕の大事な友達だ、な?」


「んまぁ」


「私も友達なんだよ!!」


「わ、私もです!!」


「友達!?凄い!!シルフィも友達欲しいぃ!!ねぇなってなって!!」


右腕を引っ張られる、普通に痛くて竜人の物に変化させてしまった。


「あ、うん、別にいいよ縁は大切にしないとね」


「一度共に戦っただけだが私もいいか?その、友達、とやらに少々興味があってな!!」


やっぱりあまり人と接することが無いからこういうのは新鮮味があるのか、そういえばレイルの姿が見つからないな。


「本当にありがとう、これで激流の宝珠を手に入れれたよ......これも全て君達のおかげ......感謝しきれない......」


「レイルも友達になったら?主はとってもいい人だよ!!」


「吾輩は遠慮しよう、その後君と話がしたいんだがいいか?」


「あ、うん、別に良いけど」

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