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16.似ていた

「まぁ、そうか。でもあれじゃないか?死んだら回数制限はあるものの蘇るとか」


「あ、それは第三世界の追加ルールで、第一世界だと一度死んじゃえばそれで終了。でも宝珠を護龍達は別で10回蘇れたんだ」


人は一度だけで宝珠を護る龍は10回。こりゃあ不平等すぎるのではないだろうか?でもよくよく考えてみれば第一世界のその人も無幻の宝珠を護る竜人なわけで10回死ねるという計算になるのか?とはいえ普通の人間じゃあ無理か。


「それじゃあ世界を創造させる気なんてねぇじゃねぇか」


「まぁ私達が死んだ後、宝珠を護る龍を皆殺しにして世界を創造したそうだよ?そういえば君は名前が無いみたいだけどそこも一緒なんだね、あの人と」


第一世界に無幻の宝珠を持っていたその人と殆どの情報が一致する、と言いたいのか?


「姉様、ちゃんと名前があったじゃないですか……」


「えぇっと確か私達が考えてあげたんだっけ?」


「もう……もし会えた時、名前が出てこなかったら失礼じゃないですか!!」


一応つけてもらってたんだな。


「まぁ、主よ。他に聞きたいことはあるのか?」


「じゃあそうだな、このウロボロスを手に入れた時のことを教えてくれないか?」


俺は今腕から離れたウロボロスを見ながら言う。


「第一世界のとき?それとも第三世界のとき?」


「出来ればどっちも」


「わかった。第一世界のときも第三世界のときもウロボロスはダンジョンで見つけたの。第一世界の時は本当に紛れだけど第三世界はそのダンジョンがあった場所へ行って取りに行ったの。その頃からかな?古今夢走に入ったのは」


「私達二人で攻略してたらレクトさんたちが来てそれで勧誘されて。でもまぁ居心地は良いんですよ」


第一世界の敵には第一世界の武器、魔法でしか通らないはずで、レクトや他のメンバーが第一世界の武器を入手するのは不可能なはず。まぁ二人にとってすれば足でまといでしか無かったんだろうけど。


「その時はみんな何故か第一世界の敵にちゃんと攻撃できてたし不思議だったんだよね」


「どういうことだ?第一世界の敵には第一世界のものでしか攻撃が通らないんじゃないのか?」


「主、レクト達の持っている武器は第一世界の武器だ。あの六属宝刀もおそらく他の武器もそこまで性能は良いとは言えないだろうが第一世界のものだろう」


だとしてどうやって入手したんだ?どっちにしろ第一世界の武器や魔法は最初は持っていなかったはずだろうし。買った?それとも第一世界のダンジョンにとりあえず潜ってそこら辺にあったであろう武器を持ち帰ったとかか。


「まぁそれは本題ではないからどうでもいいんだが……」


「あぁ、じゃあ第一世界はどんな世界だった?」


「えっと……第三世界よりは発展していて、科学……というものがありましたね。電子レンジというものがあったり冷蔵庫というものがあったり、テレビというものがあったり。でも魔物もいて、ダンジョンもあって、魔法とかもあって」


まさか俺が死ぬ前生きていた世界にも似ているというのか。っと言っても魔法がある時点で全くの別物なんだろうけど。

でもまさかそんなことがありえていただなんてな。

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