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3.滅龍賊の元メンバーは

また……夢の中か……?

俺は夢の中を歩いた。何処に進んでいるのかわからないこの夢の中を。

俺はふと立ち止まる。そこにはあの時同様、尾を噛んでいる大蛇が円になって、その内側に何かが映っているという状況にあった。

そこには、血塗れになり、首も無くなっている俺の姿があった。いや、もしかすると違うのかもしれないが、左腕に蛇が噛み付いており、他は全て竜人化した状態であるからに察するに、俺だ。


ふと目が覚める。

ソファとウロボロス以外、何も無い。

そのウロボロスも寝ている。

ただの夢だしどうでも良いか……気にすることでも無い。



―――滅龍賊ギルド本部にて。


「なるほどな、んでよく分からない状態のまま、竜人との絡みは収まったわけか」


「あの人の為、ならば、どんな、所にでも、助けに、行ったのに」


突然此処に邪龍のリベアが訪ねてきた。

訪ねてきた理由は二つ。一つは竜人との絡みは終わったということ。もう一つは、あの名無しのギルドに加入している炎龍、岩龍、蒼龍の身体が変化する異変が起きているという。

俺だってそう詳しい訳じゃないし、戦闘一筋だ。頭を使わせるんだったらアリファなりリーダーなり他にも適任は居ると思うのだがな。


「んで、アリファ、何か分かるか?」


後ろに居るアリファに聞いてみたが答えは横に首を振っただけ。


「リーダーはどうしたんだ?」


「確か、ミーラと、お出かけ」


「あいつそんな名前だったのか」


「呼んでいる、仮名」


肝心のリーダーも不在か。


「悪いな。俺らにはわからねぇ」


「いや、こちらこそ悪かった。邪魔したな」


邪龍らはここに来た時のように、あの空間を通って帰っていく。


……身体が変化する謎の異変が起きているのか。やはりわからない。だが皆目検討がつかないわけではない。

俺らは知っている。誰がこのような事をするのかを。


「解迷の疑龍、サイヴ。やつの仕業だろうな」


解迷の疑龍、サイヴ。元滅龍賊のメンバーで少しだけなら奴の事を知っている。常に実験対象を探して連れ込んでは実験で殺している、ある意味俺より人を殺している殺人鬼だ。

そういえば六属珠護龍でもやってみたいな。なんて常に言ってやがったな。もしかすると……もしかするな。

奴は竜人とも絡みはあったと考えられる。

丁度、岩龍らが捕まったから、念願の六賊珠護龍で実験でき、見事成功したというところだろう。

ギルドから自主脱退したあとも実験という殺戮は続けていただろうしな。


「サイヴ……あいつ、苦手」


「俺もだ」


アリファも頷く。普段人を軽蔑しないアリファが頷くほど苦手ということだ、かなりのものだな。

あんなサイコパス野郎、俺だってろくに会話すらした事が無いからな。


「サイヴが関わってるならめんどくさくなりそうだ」


「殺すの?」


「場合によっちゃあ残機残らず」


宝珠を護る龍を最後に殺したものには、その龍の能力を得ることが出来る。現に今、サイヴには3つもの能力が備わっている訳だ。厄介極まり無いが、殺せればその3つもの能力は俺のものになる。敵対するのであれば、殺した方が早いし戦力にもなる。


「まぁ、今現在アイツの居場所なんか知っている訳ないからな。まぁいざとなったら……だな」

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