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5.宝珠の力

芯から温まったところで逆上せないうちにすぐ上がった。

お、綺麗になってんじゃん、って1回パンツも触ったってことだよな......だからどうしたんだ。って話なんだが、まぁササっと着替えて脱衣所から出る。


「あ!!来た!!どう?綺麗になっているでしょ!!」


「まぁね。っていうかすんごい便利だな」


「布団の準備出来たよ~!!」


「ダーイブ!!」


メイデが布団の上に大の字になって寝転がる、その後に続いてリベアも寝転がる。


「ふわふわ~!!」


「おぉ、中々いいものだな!!」


イフもころんと寝転がる。


「ふわふわで心地いーよ!!主も来て来て!!」


メイデが俺を引っ張って来た、そろそろ眠くなってきたな。


「あ、寝ちゃった......じゃあ私達ももう寝よっか。随分と早いなぁ」


「お前も大した早さだよ……」



もう朝か、俺はしがみついて寝ているメイデを離して少し身体を動かす。


「うむぅ......おはよう」


「あぁ、おはよ、起こしてしまったか?」


「もう起きたの......?早起きだね~、うぅーん!!っと!!」


腕を上に伸ばし、背伸びをするメイデ。そりゃまぁ早く寝てたからな。


「ちょっと朝の散歩でも行こ!!」


「ん?あぁ、そうだな」


扉を開ける、その先には昨日見た光景とは全く違った物になっていた、地面が砂じゃなく土になっておりそこから草が生えて緑が全体的に増えていた。

宝珠の力って凄いんだな、って改めて思う、っていうか砂が土になるってなかなかだな、しかも一日で。どんな怪奇現象だよ。


「結構清々しいね!!」


「そうだな。っていうかお腹は空いてないのか?」


「うん!!」


昼ご飯しか食ってなかったから結構空いていたんだけど......。


「主が温泉に入っている時に収納しておいた魔術式空腹対処栄養剤を飲んでたからね!!まぁ普通には入手出来ないんだけ女神様から貰ったんだ」


そんなのがあるんだ......まぁなんだろうか、普通のご飯を食べた方がいいような気がするけど。


「その魔術式なんたらかんたらって言うやつ良いか?」


「わかった!!あと少しだけど」


「あ、じゃあ良いよ」


「うぅん、いいのいいの!!」


俺はカプセル式の薬みたいなのを受け取る、これがその魔術式なんたらかんたらって言うやつか、躊躇わず飲み込んだ。

気持ち空腹が紛れたのか?


「ありがとう」


「どういたしましてっ!!」


こんな物があるなんてなぁ。


「あ、一つ聞きたいことがあるんだ」


「どうしたの?」


簡単に言うと賊に関係する話なんだが。


「あの火炎の宝珠を奪っていったあの賊はただの悪党なのか?」


「......うーん、詳しく説明するとこの世界を再構築する為に宝珠を集めている奴らなんだよね、宝珠を護る龍から全ての宝珠が無くなったら世界が一度リセットされるの、それを承知であの賊たちは集めているって感じらしいよ、まぁ本当によくわからない連中なんだけど。なんかこの世界は好みじゃ無いみたいな感じらしいよ?」


世界をリセット、か、なるほど、リセットしてどうするんだって話だけどなにか目的があるからしているんだろうな。


「そろそろリベア達起きたかな?」


少し進んだあたりで引き返す俺とメイデ、まぁ順調に自然も増えて来ていて良かった。



「何処に行ってたんだ?」


「ちょっとお散歩に行ってたんだー!!」


もう行く準備は済ませていたようだ。それよりも手がかりはあるのだろうか......今回は火炎の宝珠の在処を知っていたから良かったもの。


「その激流の宝珠の在処は知っているのか?」


「いや、わかっているのはレイルの居場所だけだ」


宝珠より先にレイルの居場所を知っているのか、まぁそれでもいいや、取り戻す時に手伝って貰えれば良いしね。


「でもその居場所が厄介でね......」


「ん?」


「レイルは水の国の何処かにいるらしいよ、そうそう、水の国はずっと雨が降る不思議な国なんだけど激流の宝珠が盗まれてからずっと豪雨や台風が続いていてかなり水没、崩壊しているって聞いたよ、それも国境内だけ、水も国境外には入ってこなくって台風も来ないんだって!!それに雷も酷くって高く飛ぶと撃たれちゃうから危険なんだ......」


宝珠は本当によくわからないな、火の国は砂漠化して水の国は豪雨が続いて大災害と、そして他国には影響無しと。


「そういえばイフは炎龍なんだよな?水は大丈夫なのか?」


「に、苦手です......長時間は厳しい......かな?」


まぁそうだと思ったけど、って話している間に出発する準備は整ったようだ。


「水の国に突入したらもう空は飛べないって思っても良いだろう」


雨具が必須だなこれは。


「雨具ってあるのか?服がびしょびしょにならない為にするやつ」


「魔術式雨避け防服っていうものなら水の国の国境前の店に売っているだろう」


まぁそれっぽいものならなんでもいいや、とりあえず雨をしのげさえすれば。いや、問題は台風だよ……そんなところに雨具1個で突撃だなんてどうかしてる。


「じゃあそろそろ出発しよう、飛べるのは水の国の国境線の前までだから気をつけてくれ、じゃあ乗ってくれ」


リベアが先に外に出て言う、俺達はすぐ乗った、まぁ龍になれる時間も決まっているんだし龍の状態のまま下手な行動はされられない、っていうか結構ビックリしている人が多いな、ま、そうか、いきなりイフだけがいるはずの塔から別の人が出てきていきなり龍になったら誰だって驚く。


「速いな!!」


「ここからじゃ結構遠いからね~1時間位かかるかな?」


あの速さで1時間もかかるのか、龍2人分だな、いや匹というべきなのだろうけど、どうもそう思えない。

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