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5.宝珠の力は未知数

「じゃあ……って更に奥に入っていくんだな」


メイリは更に奥へと進んでいく、更に調べようというのか……まぁ情報は無いよりはあった方が良いけど、流石に危険では……?


転送する時結界で拒まれるとか言ってたから、きっとあの狭間を作り出せる空間じゃないんだろうな。逃げたくても結界の外に出れなければ逃げれない、みたいな。なら偵察を続ける。って感じか。

とりあえずリベアがあれなので竜人化を解く。


「えっと……竜人と関わりがあったんだっけ」


「まあ、あったけど……勝手にどうぞ的な感じだったし……っていうか邪魔だったぐらい。あんまり深くは関わってなかったよ……あるとすれば……その結婚を断ったことかな……」


結婚の話が多く出るな……そんなに竜人の王はタニアを狙っているのか。


「テキトーに遊んでポイすりゃ良かったのによ」


「お前最低だな」


「あんがと」


結構アヴェル性格が悪いな……まぁそこが面白いんだけど。


「その頃は宿屋経営で忙しかったし……何しろ、かなりのドスケベで、一度会った時、すぐおしりを揉み出したんだよ!?嫌に決まってるじゃない!!」


「そりゃ……引くな」


「主でもそんなことしないよね?」


「僕の知る限りじゃ主は自称人間に興味が無いから、そんなことはしないんじゃない?」


適当かよ……。


「それで、結婚を断ったら急に怒り出して、竜人達を率いて突撃してきたの……まぁ返り討ちにしたんだけど。だからみんなは竜人を嫌っているし、関係の無い竜人も敵とみなしちゃっているんだよね……」


嫌です。って、どストレートに言ったんだろうなぁ……すぐに自分から切り離したかったんだろうな。


「疲れた……」


「メイリ帰ってきてたのか」


急に後ろにすぅっと現れた。


モニターを見てみると、ここの映像が映っていた。そしてメイリが憑依していた竜人が牢に居た。


「うん、色々、集めてきた」


「ほう、どんなのがあった?」


「……彼に、褒めてもらうまでは、言いたくない」


俺に指を指す。


「いや、んなもんいいから」


「ダメ、褒めて、欲しい……」


「え、えっと。よく頑張った……?」


「えへへ……」


「照れてないでさっさと言いやがれメンヘラ幽霊」


「黙れ、武器オタク」


なんだこの低レベルな喧嘩は。それよりも早く情報を教えてくれよ。


「テメェがずっと決まって3時頃に。あの人に会いたい。って言ってんの聞こえてるんだからな!?おかげで眠れたもんじゃねぇ!!」


「武器が、無いと、寝れない、癖に……」


「は!?そんなお子ちゃまじゃありませーん。残念でした〜!!」


「証拠なら、ある」


「!?」


紙を次元の狭間から取り出す。写真だ。


「アリファが、弱みを、掴みたかったら。って」


「い、言ってないですぅ……」


あ……喋った。


かなりかわいい声だな。


アリファが恥ずかしそうに顔を隠している。


アヴェルが回し蹴りで、メイリから写真を蹴り飛ばし、自分の次元の狭間に収納する。


「とりあえず早く言ってくれ……アヴェルもそう突っかかるな」


とりあえず二人を宥める。


「うん。わかった。まず一つ目。タニアと彼が、持っている、宝珠、それが狙い、みたい」


「私と、この人の宝珠?」


俺の宝珠まで狙われているのか。


「宝珠、には、今も解明されてない、力があって、その力の一つに、どれでもいいから、宝珠一つと、無幻の宝珠が、一人の手に、あると、その無幻じゃないほうの、所持龍を、思いのままに、操れるの」


そんなことが出来るのか……ん?じゃあ火炎と激流と無幻の宝珠を持っていた滅龍賊のこいつらはいつでも、イフとレイルを操れたわけか。でもなんで操らなかったんだ?


「アヴェルらも二つの宝珠と無幻があったはずじゃ?」


「あぁ、確かにあったぞ。確か人を操る程極悪なことはしないとリーダーが言ってたからそれに従っただけだ」


なるほどね。まぁ優しいというかなんというか。欲しい物の為なら手段を選ばないといった奴らとは違ったわけか。

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