口喧嘩
としかが風呂から出た。
としか:(寝るまでゲームでもやるか。あれ?)
ゲームが見当たらないので、さゆりに聞いてみる。
としか:さゆりちゃーん?
さゆり:何?
としか:ゲーム機どこやった?
さゆり:私じゃないよ?
としか:おめぇしかいねぇだろっ、早くよこせ。
さゆり:持ってないし。もう一回 部屋探せよ。
としかが、もう一度 自分の部屋を探す。だが見つからない。
としか:さゆちゃん?やっぱないんだけど。
さゆり:私はずっとここでテレビ見てるもん。もう一回よく探して来なよ、一時間ぐらい戻って来んといて。
としかが、仕方なく もう一度 探しに行った。さっきから さゆりの様子がおかしいと感じたので、ゆっくりとリビングへ戻り、そっとドアを開けてみた。すると、さゆりがゲームをしていた。
としか:おいっ、さゆりっ。
大きな声で叫ぶと
さゆり:あっ、バレたっ。でも待って、今いいとこだから。
としか:早く返せよっ、オレのだぞっ?
ここでゲームオーバーになった。
さゆり:あーっ、としかに邪魔された。
としか:人の物を勝手に持ってっといて何言ってんだっ。借りるならオレに言えっ。
さゆり:言うと断られるもん。
としか:さゆりちゃんに貸すと戻って来んからダメって言うんだよっ。
さゆり:だから私も黙って持ってくんだよっ。
としか:だったら自分で買えっ、そうすりゃ喧嘩しずにすむんだから。
さゆり:お前が黙って貸してくれれば すむんだって。
としか:だからーっ、分からんやつだな おめぇは。
と言い合いが続いたが、最後は としかが口喧嘩に勝利し、ゲームを取り返した。
としか:(あんのやろー、勝手に持って行きやがって。隠しとこうかな?)
ゲームやる前に疲れてしまったのだった。