告白
「奏ちゃん!どうしよう!」
生徒会室のドアを乱暴に開けると生徒会メンバー全員に驚かれた。
私の顔を見ると奏ちゃんは携帯を取り出した。
「もしもし、数井さん?一条会長が何かやったみたい。集合かけて!」
奏ちゃんはワンコ先輩の方を見て笑った。
「春人君、カエちゃんと話をしてくるから私の分の書類宜しくね。」
「えっ?あのニッシー大丈夫なの?」
奏ちゃんはワンコ先輩から視線を外した。
「カエちゃん!一条会長をドキドキさせるの成功したの?」
「…した!したのかな?返り討ちにされた!いや、それどころじゃなくなった!奏ちゃんどうしたら良いの?」
私の混乱した頭は誰かに相談してアドバイスをもらわないとまた、熱を出す。
「解った。詳しくは皆で聞くから何時もの所に行きましょ。」
「七先輩!奏ちゃん借ります。」
「う、うん。」
私は奏ちゃんを引っ張って家庭科室に急いだ。
「………って聞いてしまったのですよ!お兄ちゃんにはもう思えないよ。」
この前と同じメンバーがこの前とおなじようにニマニマしながら聞いている。
「真面目に聞いてよ!」
「だって、ねぇ~!」
奏ちゃんが他のメンバーを見る。
「知ってたし。」
マリナちゃんの言葉に絶句する。
「知ってたの?」
「楓ちゃんと仲良くなった時から一条会長とも仲良くなったんだけど、楓ちゃんの話しかしないしね。」
もしかして、柊君は私を好きな事を隠してないのかも知れないって初めて思った。
「カエとあそこまで仲良く出来るんだから好きになるよ!」
「で、カエさんはキスしたの?」
「うっ!」
私はぐるぐる考えて言った。
「ほっぺにチュウしました。」
全員にため息をつかれた。
「が、頑張ったでしょ!限界だよ。」
全員に深いため息をつかれた。
「一条会長はカエちゃんの事を一番に考えて行動してる人だもん、もっとご褒美があっても許されると思うけど。」
奏ちゃんの言葉に皆が頷く。
「み、皆ひぃ様の味方なの?」
「そりゃぁ~ねぇ!」
忍が苦笑いを浮かべる。
「カエさんは一条様に大事にされてますから。反対する理由がないです。」
「悔しいけど、愛されてるよね!楓ちゃん。」
思い当たることありまくる。
私の辛い時には何時も柊君が側に居てくれた。
何時も抱き締めてくれた。
私はそれで安心したし寂しくもなくなった。
「私はひぃ様に頼りっぱなしだった。」
私は小さく呟いていた。
皆に生暖かい目で見られている。
「もう少し考えます。」
「よろしい。」
奏ちゃんの言葉と同時に皆も頷いたのだった。
皆に話を聞いてもらって、少しスッキリした。
皆とわかれて、教室に戻るとワンコ先輩が私の机に座っていた。
「ワンコ先輩?そこに座らないで下さい。」
「鞄があるからまだ居ると思ったよ!大丈夫?」
さっきのテンパった私を心配してくれて来てくれたんだな~!
「ありがとうございます。奏ちゃん達に話聞いてもらって少しだけスッキリしました。」
ワンコ先輩は机からおりると私に笑顔をむけた。
「ニッシー。俺はニッシーが好きなんだ。俺と付き合ってくれませんか?」
ワンコ先輩の言葉を理解できずに首をかしげる。
好き?付き合う?
「ニッシーが好きなんだ。」
ようやく意味がわかり後ずさる。
「俺じゃダメかな?」
ワンコ先輩が私を好き?
犬扱いなのに?三回まわってワンって言えとかやったのに?凶悪キャンディー食べさせたのに?
「好き?」
「そう、好きなんだ。」
「私と?」
「付き合いたい。」
私はそのまましゃがみこんだ。
「ニッシー!」
私がしゃがみこんだからワンコ先輩が驚いている。
「ごめんなさい。本当にごめんなさい。付き合えません。」
ワンコ先輩の言葉を聞いているのに、頭の中に柊君の言葉が居る。
こんな気持ちでワンコ先輩の事なんて考えられない。
「ありがとうございます。でも、付き合えません。」
もっと気のきいた断りかたは無いのか?
私が必死に言葉を探していると頭の上に大きな手の感触かのっかって撫でられた。
「解ってたから。ちゃんとフラれておきたかったんだ。ありがとう。ニッシー。」
私は首を横にふった。
「ありがとう。じゃまたね。またニッシーの先輩として宜しく。」
そう言うとワンコ先輩は教室を出ていった。
私は暫く何も考えられなかった。
泣いてはいなかったが泣いたような脱力感だった。
ワンコ先輩は優しい。
私はやっぱり酷い態度を取ってきた。
一発殴られた方がスッキリした気がする。
絶対しないだろうけど。
ごめんなさいワンコ先輩。
ワンコ先輩の事も意識したことが無いです。
しかも、今は柊君の事でいっぱいいっぱいです。
ワンコ先輩の事は考えられません。
ごめんなさい。
どう考えても酷い言葉しか思い浮かばなかった。
「駄目だ。何も考えられない。帰ろう。」
私は諦めて家路を急いだ。
ワンコ押しの方ごめんなさい。
ifの方ではラブラブさせますのでリクエストを下さい!




