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ハロウィンの衣装

「えへへ。忍ちゃんにCD借りちゃった!」

最近マリナちゃんは楽しそうだ。

「楽しそうだね。」

「うん、楽しいし嬉しい。友情って何が楽しいの?って思ってたけど、スッゴク大事。楓ちゃんのおかげ。」

思ってたんだ………

「今引いたでしょ!だけど、仕方ないよね。恋愛が上手くいけば誰よりも幸せになれるって思っちゃったんだもん。」

マリナちゃんは最近良い子で可愛い。

「そう言えば、ひぃ様とも仲よくなったみたいだね!」

「………一条会長とは恋愛しようと思わないからね!絶対!楓ちゃんには信じてほしい!………じゃないと後が怖い。」

最後の方は聞き取れなかったがマリナちゃんはもう、柊君に興味が無いらしい。

「楓ちゃんはハロウィンの衣装って決まった?私はさ~血塗れナースで決まりなの!もう、お手製で作ったんだ~。」

「すごいね!私はマリーさんが作るって意気込んでたから今日にでもマリーさんの会社まで行こうと思ってるよ!マリナちゃんも来る?」

「行きたい!けど駄目なの。京君と約束してるから………京君が一条会長みたいになってる気がして可愛く無いんだけどどう思う。」

私は苦笑いを浮かべた。

「この前駅前のマックで京矢君の勉強見てあげてたから、ちょこちょこ会ってるんじゃないかな?京矢君とひぃ様。」

「可愛い弟のままでいてほしかったよ~。」

マリナちゃんはしくしくして見せた。

勿論ないては、いない。



都内にあるマリーさんの工房けん事務所けんスタジオに遊びに来るのは久し振りだった。

「こんにちはー!」

「楓ちゃん!良いところに!これ着て。」

マリーさんの事務所のスタッフさんに渡されたのは衣装のようだった。

私はとりあえずそれに着替えた。

かって知ったる場所なのでちゃっちゃか着替えて出ていくとスタッフさん達に捕まりメイクまでされた。

「楓!大丈夫か?」

そこにあらわれたのは柊君だった。

「ターゲットが罠にかかったぞ~捕まえろ~。」

スタッフさん達は必死で柊君を捕まえた。

「なはせ!なんだよこれ!」

捕まった柊君に私は言った。

「暴れると怪我するよ。」

柊君はようやく私に気が付いた。

「………か、楓?………」

「可愛い?黒猫。」

私はくるりと回って見せた。

私の格好は和風ドレスにリアルな猫耳、中にはいてるパニエについた長めの尻尾が可愛いハロウィン仕様の格好だった。

「この楓ちゃんと絡む男役を探しててね!柊君が嫌なら別の人探すけど?………どうする?」

柊君はフリーズしている。

「楓ちゃんの知り合いでイケメン居る?」

「居ますよ。来てくれるかは別ですけど。八尾くんとか二階堂君とか、七先輩とか?」

「やる。やるから放せ。」

柊君は苛立ったように言った。

「大丈夫?」

「大丈夫。って楓………可愛いじゃん。」

「えっ?うん!ありがとう。」

「柊君~イチャイチャ出来るようにしてやるからおいで~!」

柊君はひとつため息をつくとスタッフさんに連れていかれた。

イチャイチャはしたくないです。

とは言えない空気が流れている。

私はこれから柊君とイチャイチャするらしい。

「帰って良いですか?」

「駄目だよ~!」

「社長が帰ってくる前に全部終わらせないと!」

マリーさん居ないんだ~。

「帰って良いですか?」

「駄目だよ~!………逃がさないよ。」

ヤバイ。

怖いよ皆さん。

私は柊君が戻ってくるのを待つしかないようだ。

次はひぃ様目線にします。


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