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"宣言"西田楓から西田浩樹目線

チートじゃ、なかろうか?とは関係ないですが、ハロウィンなのでハロウィンの短編を書いてみました。

良かったら読んでやって下さい。


その日の夜、お父さんが迎えに来た。

お父さんは私を見るとすぐに私を抱き締めた。

今日はよく抱き締められる日だ。

「話は聞いた。本当にすまない。信じてもらえるように沢山話したいんだ。俺に時間をくれるかい?」

私は嬉しくてお父さんにしがみついて泣きながら頷いた。

「浩ちゃんが確りしてくれないとこっちが困る。」

「ひぃ君にはいつも迷惑をかけてすまない。」

お父さんは眉毛をハの字にして謝った。

「って俺もぜんぜん役に立って無かったって再確認させられたけど………」

お父さんは私の髪の毛を撫で付けながら言った。

「それでもひぃ君が居てくれるから俺は楓の側をはなれられる。で無かったら俺は心配しすぎて仕事辞めてるよ。」

お父さんは私の顔を除きこんだ。

「楓が大事だから楓が心配なんだ。楓は俺の宝物だからね。誰にも渡したくないぐらい大事な宝物だよ。」

いつになく甘い言葉をくれるお父さんにドキドキしてしまう。

「嬉しい。浩ちゃん大好き。できるなら浩ちゃんと結婚したかった。」

私が笑顔をむけると、お父さんは私を強く抱き締めた。

「………浩ちゃん………ムカつく。」

柊君が呟くとお父さんはニヤリと笑った。

「ひぃ君、譲れないものってのが男にはあるだろ?」

お父さんは私の頬に頬擦りした。

「楓、お父さんと帰ろう。」

「うん!荷物まとめてくるね。」

私はお父さんの腕から抜け出した。

そして、思い出したようにお父さんの頬にキスをした。

「すぐだから待っててね。」

「ああ、待ってるよ。慌てなくていいからね。」

お父さんの優しい声にまた泣きそうになったけど、こらえて私は部屋に急いだのだった。





「浩ちゃんマジでムカつく。」

ひぃ君はさらにそう呟いた。

「そう言うなよ。いずれ嫁に行くんだ。今ぐらい俺の彼女みたいにさせてくれよ。」

俺の呟きにひぃ君は呆れたように言った。

「何言ってんだよ。楓の中で浩ちゃんは特別なんだぞ。彼氏が出来ようが旦那が出来ようが一番大好きなのは浩ちゃんに決まってるだろ!ムカつく。」

最近ではひぃ君は楓を好きな事を隠すつもりがないようだ。

「楓を連れて帰っていいかい?」

「今さら………それに七宮が本気で楓の事狙いだしたからここにはいない方が良いと思うしな。」

「聞き捨てならないな~殺すか。」

「浩ちゃん、犯罪は楓が一番悲しむから。」

「やらないよ~!勿論………勿論ね。」

「浩ちゃん怖え~よ。」

その時4人の男の子と1人の女の子と三上がやって来た。

「西田連れて帰るんですか?教授。」

「お前まで居たのか三上。」

「保護者代わりにですけど?」

「悪かったな。」

三上は驚いた顔をして言った。

「俺はなんもしてね~っすよ。むしろ数井少年が一番役に立ってたかな?」

三上がそう言ってつきだした少年は深々と頭を下げた。

「数井京矢って言います。西田さんを実の姉より素敵なお姉さんだと思ってます。」

数井少年はそう言い終わると同時に隣に居た女の子に首を絞められていた。

「京くん、なんで?私は良いお姉ちゃんじゃないの?」

「ね、姉さん首、も、もげ、もげる。」

あの子がお姉さんらしい。

彼女は弟から手をはなすと俺の方を見た。

綺麗な顔立ちの美少女って言葉が頭をよぎる。

「最近楓ちゃんと仲良くさせていただいてる数井マリナと言います。楓ちゃんに幸せになって欲しいのでお父さんにも少しムカついてます。」

笑顔の美少女の迫力が半端ない。

「姉さん悪人面になってるぞ。」

「京くん、黙ろうか。」

「………はい。」

後ろにいた男の子3人を見るとソコには七宮ワンコが居た。

目が合うと七宮は俺のところまでやって来た。

「七宮春人と言います。楓さんの事が好きです。振り向いてもらえるように頑張るつもりです。」

目の前で宣言されると思わなかった。

「そうか………楓が決めることだから何とも言えないが………君変わったね。良い意味で………娘をやる気なんてないけど。」

話に聞いていたワンチキショウだったら壁として立ちはだかってやるつもりだったが強く言えなくなった。

こいつの目は真剣だ。

楓を幸せにしてくれるかもしれない。

「七宮だったな、覚えといてやる。」

俺の言葉に七宮はワンコロのような人懐っこい笑顔をむけた。

ムカついてデコピンしてしまったのは許してほしい。

「お父さんお待たせ!」

楓が荷物を抱えて階段をありてきたから、俺は笑顔で出迎えた。

「さあ、俺達の家に帰ろう。」

「うん。」

楓は頷くと彼等の方を向いて言った。

「途中で帰ってごめんね。また、誘ってね。」

そう言い終わると楓は俺の腕にしがみついた。

俺は軽く会釈をすると楓と一緒にその場を後にした。


ちなみにひぃ君を置いてきてしまって悪いことをしたが、ひぃ君は気にしていない様子で次の日帰って来たのだった。

浩ちゃんがワンコに興味を持ったぞ!


八尾と二階堂居た?


居たよ~居たはず。


海編終了です。

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