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"説教"数井マリナ目線

楓ちゃんの部屋に入ると楓ちゃんは寝ているようだった。

近くによって驚いた。

楓ちゃんは私の弟に抱き締められて寝ている。

いや、抱き締めあいながら二人で寝ている。

勿論目撃して良いレベルだ。

「仔猫がじゃれて寝ちゃった………みたいな?」

何だか微笑ましい。

私は携帯をかまえると、二人を写メにおさめた。


リビングに入ると七宮会長が一条柊に正座させられていた。

「なにやってるんですか?」

一条柊は殺気だっているように見えた。

「このド変態が楓に手を出そうとしてたから反省させている。」

「ド変態?」

私が七宮会長を見ると眉毛をハの字にした七宮会長と目があった。

「…別に、ド変態ではないと思う。」

七宮会長は弱々しく言った。

「楓の首筋に顔を埋めてスーハーしてたろうが!」

「ごめんなさい。でも誰だってしたくなっちゃうと思うんだけど………」

「京矢はしない!」

力強く一条柊が言った。

私は呆れたように言った。

「自分はしないって言わないんですか?」

「俺はたぶんする!」

自信満々だよこの人。

「するんじゃん!俺ばっかり責めるなよ!」

「たぶんするけど実行したことはない!想像は自由!実行したら犯罪だ。」

そうだね。

私は七宮会長に向かって言った。

「駄目ですよ!七宮会長。私はちょっと煽っちゃったから強く言えないけど!」

「お前が諸悪の根元か?」

一条柊に睨まれた。

「京君をけしかけるは止めるって言っただけで、私は楓ちゃんの味方なので誰を選ぼうと楓ちゃんを応援します。」

一条柊にかなり睨まれて、視線をそらした。

「………ごめんなさい。」

何だか七宮会長が可哀想になってきた。

私は一条柊に眉毛を下げて頼むことにした。

「これぐらいにしてあげてください。」

一条柊は眉間に深々と皺を刻んだ。

「………2度目は無いからな。」

仕方かないってオーラを出しながら一条柊は七宮会長を許した。

「うちの弟は楓ちゃんと仲良く寝てますけど、良いんですか?」

「結局京矢も寝ちゃったか。」

「熟睡中です。」

一条柊は柔らかい笑顔を作った。

「京矢が居てくれて良かった。楓は今不安定だからな………いつもならしない七宮に甘えるなんて行動とるぐらいだからな。」

七宮会長は苦笑いしている。

「楓は誰かが自分の事を好きになるなんて考えもしないのは母親のせいだと思ってたけど………まさか浩ちゃんまで原因だとは。」

「どう言う事?」

七宮会長が聞くと、一条柊は一瞬躊躇ったが言った。

「親が離婚話してる時に楓は自分を二人が押し付けあってるって聞き違えた。だから楓は誰からも愛されないって思い込んだんだ。………実際、浩ちゃんは楓を譲る気なんて更々なかったんだけど言葉が悪かった。楓が勘違いしたのは明らかだな。」

一条柊は苦笑いを浮かべた。

「起きたら誤解を解いてやらないと楓も浩ちゃんも可哀想だ。」

楓ちゃんがちゃんと愛されていたと聞いて私は本当にほっとしたのだった。

ワンコ先輩正座させられてました。


柊君自分を棚上げしてキレましたとさ。

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