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水着

短めです。

旅行当日、迎えにきた車は二台。

一台は二階堂君の専属運転手。

もう一台は三神先生の車だ。

「三神先生?」

「数井に頼まれてな!」

「すみません、うちの弟も付いてきたんで二台あった方がいいかなって、三神先生なら怪我した時も安心だと思って。」

三神先生を呼ぶとはイベントがあるのか?

「さあ、楓ちゃんは私と弟と一緒に三神先生の車に乗ろ!」

数井さんはニコニコしながら私の腕にしがみついた。

「あっ、俺の車四人乗りだから他のやつらはそっちにのせてもらってな。」

三神先生はそう言って車に乗り込んだ。

私は数井さんに三神先生の車に押し込まれた。

三神先生の隣の助手席には数井さんの弟の京矢君が座った。

「西田さんすみません、姉がご迷惑をおかけします。」

「京矢君おはようございます。今回はよろしくお願いしますね。」

京矢君はニコッと笑った。

「こちらこそ。」

「京君は楓ちゃんに会えて嬉しそう。楓ちゃん仲良くしてあげてね。」

「姉さん、変なこと言わないでくれ。」

京矢君は呆れたようにため息をついていた。


車の中で私と数井さんはマリーさんからもらったボストンバッグを開いていた。

出てきた水着はサイズの小さいものまであった。

私はすぐにマリーさんに電話した。

「マリーさん、サイズの小さいものは着なくていいんでしょ?」

『なんで?』

「なん………だってサイズあってない。」

『な~に言ってんの?水着はサイズの小さいものを着けると胸が強調されてエロくなるんでしょ!』

「エロさ求めてません。」

マリーさんからもらった水着を取り出して見ていた数井さんが慌てて私の肩を叩きながら出した水着を私に見せた。

「楓ちゃん、何このエロエロ水着!なんか動いたら見えちゃいそう。」

私はフリーズした。

数井さんの持っているのは例えるならリボンのような感じ………説明できない。

「マリーさん無理だよ。誰が着るのこの………布………」

『え~楓ちゃん胸がでかいからバッチコイだよ!』

「さすがに怒るよ。着なくて良いよね!エロいエロくない別にしても私に何の特があるの?マリーさん…怒るよ……怒るよ。」

『わ~調子にのりましたご免なさい。着なくても良いです。ご免なさい~。』

私はため息をつくと言った。

「サイズの合うのがあったら、数井さんに着てもらえるようにたのんであげるから着たくないのは無視して良いよね?」

『数井さん!うんヨロシク!』

私がマリーさんの電話切っている間数井さんはエロエロ水着?布?を弟の京矢君に見せていた。

「京君、見てスッゴい水着!もういろいろ隠す気ある?って感じだよね!」

「………スゴイ。」

京矢君はかなり驚いた顔をして、水着?を見ていた。

「うわ、エロ!そんなのグラドルの写真集でしか見たことねえよ!教授泣いちゃうぞ。」

「三神先生前見て前、運転手!姉さんも大人しく座って。」

三神先生が後ろを振り返るから京矢君が注意している。

京矢君は大人だ。

「京矢君ゴメンね。京矢君がいてくれて良かったよ。」

私はため息を付きながら京矢君の存在に感謝した。

「楓ちゃん、これ可愛い!」

数井さんの新に出した水着は結構普通の青い水着だった。

「じゃあ、それ着るね。」

私も気を取り直して数井さんに水着選んだ。

「数井さんはピンクがよく似合うよね~。」

「これ可愛い!」

そんなこんなで車の中でキャピキャピと騒いで海に向かったのだった。




二階堂君の別荘は海のまん前でかなり豪華だった。

「好きに使って良いからな。」

そんなこと言われても壊したら大変そうな物ばかりで緊張する。

部屋の鍵を渡されホテルのように番号のふられた部屋に向かった。

部屋の中も綺麗に整えてあるし、全てが高そうでくらくらした。

「楓ちゃん海に行こうよ!」

数井さんが部屋にやって来た。

「みんな水着に着替えてロビーに集合だって!」

私は笑顔でボストンバッグをベッドの上にひっくり返して数井さんにさっき車の中で選んだ水着を手渡し自分の選んだ水着を手にした。


「楓ちゃん………エロ!」

「好きでこうなったんじゃないよ!」

数井さんの選んでくれた水着は、わざとだと思うが胸が下からはみ出てしまうデザインだった

着てしまったから仕方なく数井さんに写メを撮ってもらってマリーさんに写メを送った。

「流行ってるみたいだけど………エロ!」

「下乳はみ出すのが流行ってるなんて世も末だと思う。どんだけ必死だよ。肉食系女子怖い。」

「私が楓ちゃんぐらいおっぱいあったら着るよ!」

「エロ!」

私は別の水着を探しながら言った。

「数井さんは先に皆のところ行ってて良いよ。」

数井さんは首を横にふって言った。

「楓ちゃんのダイナマイトボディのファッションショーの方が楽しい。」

「あんまり嬉しくない。」

私はオレンジ色のビキニを手に取った。

オレンジビキニはかなり普通のタイプの水着で安心した。

「それ可愛い!楓ちゃんにピッタリだね!」

「髪の毛まとめたら行くから先に行ってて。」

「了解!すぐに来てね!」

数井さんが出ていくと私は髪の毛を右肩口に結んで前にくるようにながす。

白猫フードのパーカーを羽織ると私はため息をついた。

突然憂鬱になりなからタオルや、必要な物をビニールバックにつめて部屋を出たのだった。

下乳はみ出るのが流行ったんだって!

スタイルいい人はスゴイね!

私は無理だ………

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