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愛しい人とともに…

目が覚めるとそこにはお父さんの柔らかな笑顔があった。

「ただいま。」

お父さんは優しく私の頭を撫でた。

「………お帰りなさい。」

私はそのままお父さんに抱きついた。

「いつも一人にしてごめん。顔が見たいと言ってくれて本当にありがとう。」

「迷惑じゃない?嫌いにならない?」

私の言葉にお父さんは私を強く抱きしめかえして言った。

「楓を嫌いになんてなるわけがない。俺の愛しい子。迷惑なんかじゃないよ。」

私は泣きそうになりながらお父さんの胸に顔をうずめた。

「ありがとう。」

お父さんは朝まで一緒に居てくれた。



お父さんに学校まで車で送ってもらった。

お父さんは童顔だと思う。

柊君にお父さんは大学生ぐらいにしか見えないと言われた事がある。

実際は40代だ………

学校について最初に会ったのは忍だ。

忍はお父さんの事を知らない。

「かっ、カエが男に送ってもらってる!」

「忍おはよう!浩ちゃん私の…親友の一人だよ。」

お父さんは優しく笑うと言った。

「いつも楓がお世話になってるね。これからもよろしく。」

お父さんは忍に優しく笑い頭を下げた。

「い、いえ!こちらこそカエにはいつもお世話になってます。…生徒会メンバーみんなショックうけるよ…」

忍の言葉に浩ちゃんが口元をひくつかせたのがわかった。

「浩ちゃん勘違いしたら嫌だよ!」

お父さんは心配そうに私を見ると私を抱きしめた。

「やっぱり仕事やめて一緒に居たい。」

お父さんの口からでた優しい言葉に嬉しくなる。

「私も浩ちゃんと一緒に居られたら嬉しいけど浩ちゃんはそんなすぐに投げ出せる仕事してるんじゃないよね!浩ちゃんは私の自慢だよ!だから浩ちゃんの帰りを待ってられるよ!お仕事頑張ってね!」

「……うん。楓のために頑張るよ!」

お父さんはニコニコと笑顔を向けてくれた。

「教授、学校の真ん前でイチャイチャしてないでください。」

そこに現れたのは三神先生だった。

「三神………お前白衣着るとAV男優みたいだな。俺の楓に近寄んないでくれ!」

「ひどっ!いい男でしょうが!」

お父さんは私を抱きしめたまま2歩後退りした。

「三神は科学教師か?」

「保健室の先生だよ浩ちゃん。」

お父さんは確実に引いた顔をした。

「いかがわしい。」

「教授の想像力の方がいかがわしいですよ!しかも西田に変な噂がたったら教授のせいですからね!」

「俺?何か悪いことしたか?」

「学校の真ん前でイチャイチャしてたでしょ!」

お父さんは私を抱きしめたまま見詰めるとニコッと笑って言った。

「虫除けだ。」

「よく解らないけどありがとう。」

私が笑顔でお礼を言うとお父さんは私の頭にキスしてくれた。

「仕事行きたくない。」

「浩ちゃん!駄目!」

「………はい……」

私も浩ちゃんの頬にキスをした。

「頑張るよ。次はイタリアなんだ楓も来るかい?」

「学校あるから………ありがとう浩ちゃん。」

お父さんは私の頭を優しく撫でてくれた。

「おはようございます。浩樹さんカエちゃん。」

挨拶されてお父さんと一緒に振りかえるとそこには生徒会メンバーが立っていた。

「おはよう奏ちゃん久しぶりだね!」

「浩樹さんも相変わらずカエちゃんとラブラブで何よりです。」

奏ちゃんの後ろに立っていたワンコ先輩達の顔色が悪い。

「みんなおはようございます。七先輩顔色が悪いですよ!大丈夫ですか?」

「あ、ああ、ありがとう。大丈夫だよ。………おはよう。」

ワンコ先輩はニコッと笑って見せたが顔色が悪い。

「七先輩って……七宮ワンコか?」

お父さんは嫌そうな顔をした。

「ワンコは名前じゃないよ浩ちゃん。」

「中学の時に楓の回りをうろちょろしてたやつだろ?」

「うろちょろってお菓子目当てで、でしょ?」

「やっぱり仕事行きたくない。」

「浩ちゃん!駄目!」

お父さんは困った顔をして言った。

「何かあったらすぐに連絡すること、俺がすぐに来れない時はひぃ君に連絡する。約束出来るね?」

「勿論だよ。約束。」

「心配だ。」

お父さんはさらに困り顔だ。

「私の一番大事な人が私のせいで仕事しない駄目人間になっちゃうなんて嫌だよ。」

私にそう言われて、お父さんは私のおでこにキスをして笑顔を作った。

「俺も楓が一番大事だ。楓…愛してる。」

本当の愛の告白のようにお父さんは言った。

「私も愛してるよ!大好き!」

私はお父さんに抱きついてそう返した。

お父さんはそれで満足したのか車に乗り込んだ。

「いってきます。」

「行ってらっしゃい。早く帰ってきてね!」

「ああ、楓に会いに帰ってくるよ。」

お父さんはそう言い残して車を走らせた。

私は車が見えなくなるまで手を振った。

「カエちゃん、また寂しくなるわね。」

「大丈夫だよ。一晩中浩ちゃん充電出来たから、また頑張れる」

私の言葉に奏ちゃんはニコッと笑って言った。

「良かったわね。」

「うん。」

私は幸せをフル充電したことで浮かれていた。

勘違いをした人がいるなんて気が付かずに。

浩ちゃん登場!

爆弾投げまくって居なくなりました。

わーみんな頑張れ!

三神先生出てきたのにちょっとだー!

ダンスパーティー近いぞ!

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