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"可愛いお姉さん"数井京矢目線

俺の名前は、数井京矢(かずいきょうや)、数井マリナの弟である。

俺は今ちまたで人気の転生者である。

そして、生まれ変わったのは俺が開発した乙女ゲームの中だった。

俺は、ゲームのプログラミング開発の仕事をしていたのだが、ブームにのっかり乙女ゲームに手を出したのだ。

乙女ゲームとは、わかりやすく言えば女子向けの恋愛シュミレーション、男で言うとこのギャルゲーである。

俺はこの世界で普通に暮らすと決めていた。

小学校六年の時、熱を出して修学旅行に行けなかった

いや、修学旅行はどうでもいい。

その時、俺は自分が転生者である事を思い出した。


最初、俺はゲームの世界だとは思わなかった。

だが、俺にはチート機能がついていた。

なぜかって?

俺がサポートキャラだったからだ。

俺のチート機能、それは…………姉に対する男逹の好感度がパラメーターとして見える。

…………いらねー!このチート………

俺は開きなおる事にした、俺は姉を使って乙女ゲームをしようと考えた。

だからこそ、姉の字を真似て攻略ノートを作った。

誰かに見られても、姉のノートだと言い張れば言いと思ったんだ。

まさか、姉にみつかるとは思ってなかった。

姉に事のあらましを、すべて話した。

俺の姉は可愛い、ヒロインだけあるって思ってた。

それが、俺の作ったノートのせいであんなことになるなんて

思ってなかったんだ。


「京君、西田楓の事思い出した?」

「いや、そんな子、俺の作った中には居なかったよ、ライバルキャラでもないし、安心したら?」

姉は俺の作ったノートを毎日持ち歩き本気で彼らの攻略に勤しんでいる。

「今日はね、八尾君に転けるふりして抱きついてみたの!何だか良い匂いがしてね!ムラムラしちゃった!」

俺の姉は俺の作ったノートのせいで、可愛いヒロインから、獰猛な肉食女子…いや、肉食獣になってしまったのだ。

「早く夏になんないかな?薄着で密着したら、向こうもムラムラしちゃったりして!」

俺が求めていた純粋むくなヒロインは何処に消えてしまったんだろう!

「私思ったんだけど、一条柊は別に条件をクリアーしなくても、出会えちゃえば好感度上げられると思うの!」

「条件がそろってからじゃないと、姉さんなんか眼中にも入れないぞ!」

「そんなことないよ!私可愛いもん!ヒロインだもん!」

くわえて姉は馬鹿でズル賢い、自分が可愛い見た目をしてるのもチャッカリわかってる。

「姉さん、痛い目みても知らないよ!」

俺の思いどうりにならないヒロインなんて知らないよ。




今日は姉に言われて、西田楓を見に来た。

西田楓

俺がゲームに出したキャラは皆、数字が苗字に入っているのだ。

一条、二階堂、三神、八尾、七宮みたいにだ。

だからこそ、西田楓は俺の作ったキャラではない。

姉が隠し撮りした西田楓の写メを見ながら、駅で待ち伏せした。

暫くして西田楓がやって来た、後をつけて電車に乗った。

彼女は実物の方が可愛かった。

近くでそんな西田楓を見ていたら、西田楓はチカンされはじめた。

「チカンです!このおっさん、チカンしてます!」

俺は思わず、おっさんの手をつかんで高く持ち上げた。

俺はおっさんを駅員につきだした。

「あの、ありがとうございました、おかげで助かりました。」

西田楓は目に涙をうっすら浮かべたまま、お礼を言ってきた。

「大丈夫?男が皆あんな、おっさんみたいだと思わないでほしいけど、無理かな?」

西田楓は可愛く笑顔を作った。

「皆、お兄さんみたいにいい人だと良いと思います。」

可愛い!

なんだろ?この可愛さ!

俺の求めるヒロインが目の前に居る。

「俺の方が、年下だと思うけど?」

「ヘ?」

「俺は数井京矢、中3です。」

彼女の顔が驚きでみちた。

「か、数井?数井って、お姉さんはマリナさん?」

彼女の顔色が少し青くなった。

「姉を知ってるんですか?」

わざとらしくきくと、彼女は苦笑いを浮かべた。

「席が後ろの席だし、彼女可愛いから。」

姉は彼女に何かしているのではないだろうか?

「姉が迷惑をかけていませんか?」

「大丈夫だよ!」

彼女は苦笑いをさらに浮かべた。

「何か、姉がやらかしたら、遠慮なく俺に言ってください!」

俺はカバンからノートを出して自分の携帯の番号とメアドを書くとちぎって彼女に渡した。

「ありがとう………連絡しないと思うけど、お守りとして預かります!ありがとう。」

彼女は俺のやった紙をカバンにしまった。

彼女は俺に深々と頭を下げて去っていった。


弟君、大変ですね

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