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幼なじみ  作者: たま


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20/20

団地島

長谷川ルルはこの頃仕事が舞い込むようなって学校にあまり来れなかった。事務所が売り出しに本腰入れてくれるようになった。

専属マネージャーとメイクにスタイリスト。

それに有名カメラマンも用意してくれるようになった。

アラサーのフリーのカメラマンに撮影してもらわくても良いようになってしまい疎遠に。

そこで彼が際どい写真をばら撒くぞと脅してきたのですったもんだ事務所も巻き込んでしていたらしい。

「なんか…ちょっと◯イクラと学校行けない間に大変な事になってるんだね!」と驚く。

「いや〜ルルも大変じゃん!良かったの?来てもらって?」庄司さんの住んでる団地の公園に集合した。

「ココら辺は特殊だからね。私がいないとバス停も分からないでしょ?」ルルが自慢気に話す。

「そうなんだよ!全部同じだから、住所見ても全然棟が分からなくて…疲れた。」意気揚々としていた高木くんがグッタリしてる。

埋め立てた島が丸ごと団地街なのだ。バス停は島の東西南北にあり、そこからバス会社も別の便が出てる。

「ココはこの街の貧民窟だから。皆、この島から脱出して地続きの街の方へ高校ある方へ行きたいんだよ。」

海からの突風を受けながら長谷川ルルが笑う。

「え〜っ、郵便局もスーパーもホームセンターもあるし公園もあるしプールもあるし、何でもあるから便利じゃん!憧れるけどなあ〜」珠子は新鮮でキョロキョロしてる。

「中学までは皆同じ団地の子だけで過ごすからストレス無いんだけどね。島から高校行くと、一軒家やマンションの子達と一緒になるじゃん。

そしたらね〜卑屈になるのよ。

庄司さんが、まさかこの団地の子って知らなかったわ!」ルルが合点してる。

「あのハングリー精神は、私と同じ環境で育まれたのね!都心に一軒家買って家族でこの島を脱出するのよ!」教室の高木くんと同じポーズをするので田中さんがまた引く。

「なんで顔知らなかったの?同じ中学出身でしよ?」田中さんが質問する。

「この島の規模が分かって無いなあ〜小学校は2校で中学は2校が合わさるから10クラスあるのよ、1学年!

クラスなんか一回も一緒になった事無いわよ!」ルルが胸を張る。

島の案内板を見ながら、携帯で塾の位置もハヤトと高木くんが確認する。

「南のバス停まで北のF-15棟から島を突っ切って歩くしかないんだね。でも、バスに乗ってしまえば塾の前がバス停なんだ!」辺りを見ると木が結構鬱蒼としてる。

「女の子が、1人で夜の10時くらいに歩くのは危ないよね〜街と違って人通りも無いし…」田中さんが見回す。

「私分かって無かったなあ〜庄司さんて恵まれてプライド高い人だと思ってた。週に3回もこんな夜道を1人で歩きながら勉強してたなんて。」田中さんがしょげてる。

「多分、塾からバスでこの島着いてから犯人に襲われたか?接触したんだと思うよ。ココが1番人目につかないから。大きな公園を4つ突っ切らないと道が蛇行してるから遠回りになるんだよ。」とルルが案内板見ながら説明する。

「警察は道なりに歩いてるときっと思ってるだろうけど、地元民は公園や森を突き抜けて真っ直ぐ進むからね。この人工島のデカさを把握してないんだよ。

なのに各バス停に駐輪場も無いし。勝手に停めてるとすぐ撤去されるし!歩いて街に出るには車道を歩くか1っカ所しかない歩行者専用の鉄橋を渡っていくしかないし!

本当に運河とあっち側とは別世界なんだよ!」ズンズンと北F14号棟から真っ直ぐ道を無視してルルが歩いていく。

歩いてる人を見ると日本人の年寄りか若い家族は外人ばかりだ。

「ココは移民の団地だからね。ハーフも私みたいに多いよ。浜田ミミはさあ〜金持ち日本人のジーサン捕まえたフィリピーナの子だから金持ちで街中の一軒家の子だけど庄司さんや私は、この団地の子だからね〜庄司さん、絶対家に呼ばなかったでしょ?」と田中さんに聞く。

「うん、何でだろうと思ってたんだ。ミミや私の家には来たのに、自分は絶対呼ばないの。

私達のことは手下くらいに思ってるんだろうなと思ってた…」ひねくれて冷笑タイプのはずの田中さんが本当にしょんぼりしてる。

「ハハッ、立派なオートロックのマンションにビビったんだよ〜ミミ家なんか御殿だしね。」2つ目の公園を突っ切ると公民館とその倍ほどある倉庫があった。

「あれは何?」珠子が聞く。

「防災倉庫だよ。非常食や物資や水とかストックしてるの。ココなんか完全な孤島なるしね。外からの救援は期待できないし。」高木くんとハヤトが吸い寄せられていく。

「男の子はね〜何とか中入ろうとするんだよ〜昔から。

シャッター見ると開けたくなるのかな?」とルルが呆れてる。

「あ〜、そりゃそうか!鍵掛かってるよな!」2人は持ち上げて上がらないので下の鍵に気付いたようだ。

「当たり前でしょ!うん、ちょっと待って…こんな鍵じゃないよ。いつもの鍵じゃない…」ルルがしゃがんだ。

「エッ、普通の南京錠じゃん。違うの?」高木くんとハヤトが聞く。

「島の悪ガキがハンマーとかで壊して中で遊ぶから、ココは、指紋認証の特殊な錠前になってるんだよ。各地域の組長さん5人の指紋を登録してんの。」ルルが隣の公民館へ行くとおばあちゃんが中から出てきた。

「あらっ、本当だわ!こんなチャチな鍵じゃヤラれちゃうよ。いいよ、カッターで開けて。

組長さん達には連絡しとくから。」とおばあちゃんに言われてルルが公民館の受け付けから大きなハサミを持ってきた。

「ほれ、開けて!」の身体の大きなハヤトに渡す。

「使い方分かんないよ〜」と言いながら鍵とシャッターを繋いでるチェーンを切る。

高木くんが鍵を外して大きなシャッターを持ち上げた。50cmくらい持ち上がった所でロックが掛かるようだ。今度は珠子と田中さんも手伝って持ち上げる。

一気にシャッターが上がり中が明るく日に照らされた。たくさん並んだ鉄製の棚の間に庄司さんが倒れてた。

「庄司さん!」田中さんが走り寄る。顔が真っ白で死人みたいだ。それでも身体を抱き上げて田中さんが声掛けしながら顔をパンパンと叩くと顔面がピクッと反応した。

「生きてるよ!死んでない!早く救急車呼んで!」田中さんが叫んだ。


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