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幼なじみ  作者: たま


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15/20

平(なみつね)

珍しく(なみつね)が帰りに寄る。

「本当に!塾でも遅すぎだよ〜」あまりに毎日遅いので心配してたが、個別塾に通い出したのだと母から聞いて納得した。帰ってくる時かなり疲れた顔をいつもしてる。

「ハハッ、仕方ないよ。それより珠子のクラスの方が大変だろ?」(なみつね)に聞かれる。母はお酒を出したが平が断った。

「いや、願掛けしてるんで辞めときますよ。」と。

「エッ、何の願掛け?」珠子が聞くとジッと見つめてくる。

「そうだな…本当の姿に気付いて欲しいのとその学校休んでる子達が学校来るまでね。断酒するよ。」と(なみつね)が笑った。

「あっ、それと朝も行きたい所あるから登校も別な。

クラスでそろそろ友達もできてるんだろ?」と言われた。

確かに…朝も何度かハヤトに電車で会ったことあるが。

「もう、いつまでも幼なじみに甘えてないで学校生活をエンジョイしなさい!」と母まで言う。

その時、奥の座敷のふすまが開いた。客が帰るようだ。

「あっ、京極くんのお父さん!」(なみつね)がカウ

ンターから立ち上がった。

さっきの接待されてた男性医師だ。

「エッ!京極くんのお父さんなの!!!」珠子も声が出てしまった。

男性医師の目があやあやする。

「先生!なんでココに!エッ、君は息子のクラスメイトなのか?」珠子も訳が分からない。


薬品会社の人達は、母が機転を利かせて先に帰ってもらった。奥の座敷で(なみつね)が京極くんのお父さんに必死で頼んでる…が、珠子には訳が分からなくなる。

(なみつね)が、担任の平野先生とかぶって姿がボヤボヤとしか見えない。声ももっと澄んで高いはずなのに大人みたいに低く聞こえる。

『何?これ、どういう事?なんで平野先生と(なみつね)が、別人のはずなのに…』と共に奇声を発して小さい珠子に様子が変な男が乗っかっている。服を破かれて抵抗すると首を絞められた。

そこに(なみつね)が、珠子が知ってる高校生の(なみつね)が走って来た。

男を珠子から引き剥がして倒して殴っている。何回も何回も…拳がいつのまにか真っ赤になり奇声を上げてた男が静かになっても(なみつね)は殴り続けてる。

振り返った(なみつね)は顔も手も真っ赤でまるで動物みたいだった。

「ギャアアアアアーーーッ!助けて〜!助けて〜!

お母さん!恐いよーーーーっ!お母さーーーーん!」珠子が悲鳴を上げだして頭を床にガンガン叩きつけ出すと、

言い争ってた(なみつね)と京極くんのお父さんが驚く。

「だ、大丈夫ですか?!おい!君!」医者である京極くんのお父さんが珠子の様子を診る。

「この子は小さい時に自閉症の患者に襲われたんですよ。父と母が、自閉症の興奮を鎮める鎮静剤の研究をしてたので…協力者の患者さんに…」(なみつね)が悲しそうに話す。

珠子の目にもボヤ〜ッとしていた(なみつね)が平野先生に見えてくる。

思い出した!

(なみつね)の家に遊びに行ったら、廊下で知らない大きな大人に会った。すごく馴れ馴れしく犬か猫みたいに撫でられてニコニコして引っ張って行かれた。そしてキスされて撫でられて服脱がされそうになって抵抗したら怒り出して首を絞めてきたのだ。

珠子が大声出すと口も塞がれた。意識が遠くなっていく…

助けられた時、大人の男も(なみつね)も真っ赤で血だらけで、そこから珠子は大人の男性が怖くなって…

そしたら病院に現れた(なみつね)は珠子と同じ子供の姿になってた。

不思議と違和感は無かった。ホッとした。

自分は長い悪夢を見てたんだ。私たちはずっと同級生だったんだと。


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