第八十八話家に帰るまでが、旅行(3)
というわけで2階にやってきたわけだが、ほとんどのドアは開かず、開いたとしても、中は何も無い部屋がほとんどだった。
「んー? なにかフラグが必要なのかな?」
取り敢えず何も情報が無い為一階に戻ろうとすると、背後からドアが開く音がした。
「探索はしたいけど、如何にもここを調べろと言わんばかりのことされたら行くしか無いよね」
渋々開いたドアに向かおうとするが、明らかに開いたドアから殺気を感じる。
一応臨戦態勢を取りつつ、ドアに向かい、半開きのドアから中を覗くと何もいない、ふぅと息を吐くといきなり目の前に、高校生ぐらいの女の子が立っていた。
その少女はニコニコしながら口を開く。
「やぁ、君の大好きな這い寄る混沌こと、ニャルちゃんだよ! さっそくだけど君の買ってる、奴隷の子たちの元に帰るには、ここで色々してもらうよ!」
いきなり出てきたと思ったら、何をしろというのだろうか?
「色々って何よ、こんなとこ早くでたいのだけど?」
私がそう鬱陶しげに聞くと、
「もぅ、つれないなー、本当は合えて嬉しいくせに〜
まぁ、簡単な事だよ、とある場所に宝石があるからそれを取ってくるだけだよ。
謎解きとかも特に無いから気楽にねー、私は君を見ながらお酒でも飲んでるよー、じゃあ頑張ってねー」
ニャルは、言いたい事だけ言い姿を消した。
「全くいつも通りとはいえ、こっちのことは何も考えてないのは、流石邪神ね、取り敢えずその宝石とやらを探しますか」
ニャルのいた部屋を探すと一枚のメモを見つけた。
メモには、[宝石は、二階にはないよ、一階の何処かに隠してるよ!頑張ってねー
君の愛するニャルより]
そう書かれていた、一発殴るってやろかとも思ったが、今は我慢しよう、私はメモを信じて一階へと戻る、その道中、壁に初めはなかった、懐中電灯が置いてあった。
「此処に懐中電灯があるってことは、真っ暗場所があるって事よね、嫌だわー」そんな愚痴を、言いつつ一階を、再び探索することにした。
「取り敢えずリビングから調べようかな?」リビングへ向かうと、来たときはあったリビングがなくなっており、代わりにそこには暗闇が広がっていた。
「えぇー、明らかにここじゃん、行きたくないわー」渋々懐中電灯を、つけて暗闇を進む。
「暗いってだけで怖いわよね、しかも一人だし、うぅ早く帰ってエリナ達に癒やされたい」しばらく進んでいたが、一向に端につかない、なにかアイテムとかが必要なのだろうか?
そんな事考えていると不意に後ろから声をかけられる、
「やっほー楽しんでる? ここを進むには、恐怖に勝たないと進めな……ヘブッ」その言葉を遮り私はニャルを反射的に殴っていた。
「うわー、ニャルごめん! いきなり話しかけるからびっくりして手が出ちゃった!」
「邪神である僕が殴れるなら怖いことなんて無いでしょ、先に進みなよ。」少し不貞腐れたような声で言い残し何処かへ去って行った。
私は心の中で謝りつつ、先に進むとニャルの言っていたであろう宝石が置いてあった。
「これを取れば良いのかな?」取り敢えずその宝石を手に取ると、辺りが光りに包まれた。
次に目を開けるとそこは、龍の国から帰るために乗っていた、馬車の中だった。
一先ず、帰ってこれたようだ、その後は何事も無く帰れたので良かったが、ニャルが悪いとはいえ、流石に殴ってしまったのは申し訳なかった、後で謝罪をしておこう。
そして、久しぶりにギルドへ顔を出すと、
「あっ、オウカさん良いところに、貴女宛に依頼が届いてますよ!」そう受付嬢に声をかけられた。
「どんな依頼だ? また魔物退治か?」
依頼書を受け取ると、そこには、護衛をしてもらいたいとの旨が書かれている。
だが、異常なほどに報酬金が多い、不審に思い受付嬢に聞こうと尋ねたが、何処かの貴族なのでしょうとのことだった。
怪しいと思いつつ、取り敢えず依頼を受けることにした。




