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第八十話カミ(神・髪)切る話(2)

 キンッ!!剣が硬いなにかにあたり、金属音を響かせる、神と呼ばれているそれは、瞬き一つせずに、私の剣を弾いて見せる。

(うーん、物理攻撃弾かれるのか、なら魔法が有効か?)そう心の中で言い、魔術の準備を開始する。

「この地に存在せし人知を超えし精霊よ、今一度我に炎の力を貸し与え給え!」そう言うと私の前に大きな火球が現れる。

「ちょっと熱いかもだけど死んでも恨みっこ無しよ!」そう言い火球を神へと飛ばす。

すると、神は避けようとはせず、真正面から攻撃を受けた。

火球がぶつかった、衝撃で当たりは少しだけクレーターができ、地形を変えていたがその真ん中で神は悠然と佇みこちらを見ていた。

「魔術も駄目となると何が効くのかしら? まさか無敵って訳でもないだろうし」考えていると私の直ぐ横を、斬撃が風を切りヒュンと音を出し通る。

「考える時間はくれないってわけね、そりゃそうだろうけど!」こちらもお返しと言わんばかりに、斬撃を飛ばすが、やはり弾かれてしまう。

(こういう時のボス戦は、なにかギミックがあるはず、取り敢えず、近づいて、様子を見るか)地面を蹴り、一気に距離を詰め、絶え間無く、斬撃を食らわせる。

一周周りを回ってみたが、弱点らしきものはない、なにか策は無いかと、思考を巡らす、するといきなり、神の姿が消える。

「!? 何処へ!?」あたりを見渡すが見当たらない、すると上空から、先程私が食らわせた火球よりもずっと大きい火球がこちらに迫っていた。

「めちゃくちゃってレベルじゃないわよ!

これがゲームなら、運営に報告してるわよ!」その間にも火球は迫ってくる、急いで逃げようとクレーターから出ようとしたが、真ん中へ戻されてしまう。

(なんて非常識な力だ、こうなれば私も受け止めるしかない、全身に魔力壁を纏い、火属性耐性をめいいっぱい付け準備を整えるしかないか? 嫌でも、もしかしたら、見せかけの可能性もある?)などと言っているうちに、火球は迫ってくる、時間は無さそうだ、迷いを捨て、自身の強化にすべて回し、受け止める準備をする。


 ヒューーン!!ドガーーン!!火球が落ち辺を吹き飛ばす。

私の意識は切れかけてはいたが気合で持ちこたえる。

「ハァハァ、どうにか受け止めたけど、もうボロボロね」

片腕は力無く垂れ下がり、頭からも出血し片目の視力を奪っている、満身創痍とはこの事を言うのだろう。

息も絶え絶えになりながらも、天を睨む、そこには顔色1つ変えずに、こちらを見下ろしている神が居る。

神は私の前に降りてきたかと思うと、何処からか剣を取り出し、とどめを刺そうとしてきた、そして接触する瞬間私は最終秘技を発動した。

「アブソリュートデュオ!!」すると、神の体はボロボロと崩れていき、私を睨みつけてくる。

「だから最初に言ったでしょ? 死んでも恨みっこ無しって、こうなることぐらい、神と呼ばれてるあんたには、予期できないとね?」そう言い終わると、神は完全に消えていた、私も最終秘技であるアブソリュートデュオを使ったことによる、精神力を使い切り意識を手放していた。


 次に目が覚めたのは、とても見慣れた、自分の家だった。

「ん? 私あのあとどうなったの?」未だ朦朧としている意識の中、思考を巡らす、確かあの神に最終秘技であるアブソリュートデュオを使ったような?

アブソリュートデュオとは、公式の用意した、クエストすべてをクリアし、先着一名に配られた伝説のスキルであり、自身の精神力、魔力をすべて捧げる代わりに、触れた相手を、永遠の苦痛を与えながら、消滅させるというチート其の物なスキルである。

「あっ、お姉様お目覚めですか? 何処か悪いところなどはありますか?」そうエリナが声をかけてくれる。

「うん大丈夫そう、だけどあの場所からどうやって私を?」そう聞くと、

「ジュンコちゃんが、案内してくれたんですよ、お姉様になにかあったかもって、何回も言ってて、そしたら、大きな爆発音が聞こえて直ぐに向かったんです、そしたらお姉様が血だらけで倒れていたって感じです」

「それは、ジュンコちゃんに感謝しないとだね、てかあの森やばいやつが大量にいたんじゃない?」

「私達が行ったときにはなにもいませんでしたよ? てかあの爆発に巻き込まれたんじゃないんですか?」

「確かにそれはあるね、ところで私の装備とかって落ちてなかった?」そう聞くと、顔を伏せながら、

「残念ですが何も残ってはなかったですよ」そう言われた、うーんあのチート装備が無くなるのは痛いな、他になにか良さげなのはあったかな?

「? お姉様どうされました?」不思議そうにこちらを覗き込んでくるエリナに、

「いや~、あの装備に依存してたから、この後の装備なにか見繕わないとって思ってね」そう言うと、

「そろそろ私達の装備も更新しないとですから、ついでにお姉様もどうです?」

「私の宝物庫にあるかなー? 多分あると思うからそれでいい?」そう聞くと、パァと明るくなり、

「お姉様の私物が貰えるのですね! 私嬉しいです!」とピョンピョン跳ねていた、そんなに嬉しいことなのか、まあ良い、なにか見繕うことにしよう。


 全員を、リビングに集め、口を開く、

「私の装備が無くなったので、新しくしようと思います、そしてついでに君達のものもそろそろ替えどきだと思うので、替えることにしました、異論のある人ー?」予想通り誰もいない、早めに決まるといいがいかんせん量が多い、探すだけでも骨が折れるだろう。


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