第七十六話面倒事の調査
あの日以降も、家の敷地の至る所に、小動物の死骸が落ちており、日に日に、動物の死骸が大きくなっていた。
最初は小動物の死骸が多かった為、ハヤブサマルが小腹を満たすために、狩っているのかとも思ったが、最近はどうにも、ハヤブサマルでは持てないような動物も多い為、辺りを調べることにしたが、どうにも嫌な予感がするわ、森に入ると、殺気は感じるわで、明らかに面倒事の予感がする。
「はぁ、どうしてこうも、面倒事は舞い込んてくるのかしらね」そんな独り言をいいながら、森の奥を調査していると、突然背後から、「バサバサ!」という音がしたかと思うと、私の体は、二メートル、ぐらい吹き飛ばされた。
「!?」いきなり吹き飛ばされ目を白黒させていると、その生物は姿を表さずに、どこかへ逃げていった。
「一体何? リザードマンの類かしら、だけどあの速さうーん?」そう唸っていると、近くの茂みから、何やら文字の書かれた、石板が落ちていた。
その石板には、ひどく怯えた文字でこう書かれていた。
「あの、生物は、この世のものではない、異世界からの者だやつの●●●●●●はならない、●●●●●●ば世界が滅ぶであろう、たがあのモノを鎮められる程の力を持つものが入れば●●●●●出来るだろう。
いだい●●●●しゅよ●●●●●さまよわれをすくいたまえ●●●●●●●」ところどころ、読めないがなにかは居るのは確かになった、そして近くには男の死体があった、恐らくこれを書いた人だろう。
「取り敢えず、身体強化だけしとくかね〜」自身を強化し、森の奥へ進むが、気配が全く無い。
「ハズレ……ではなさそうね」後ろから突然、斬撃が飛んでくるが、一歩も動かず、意識だけを向ける、すると後ろから、
「ガキン!」と、金属同士が当たる鈍い音が響く、そして自分の攻撃が弾かれたことに、驚いている、例のやつに、振り向き、
「ガーディオ!」そう短く言い、例のやつを捕縛する、そして、全身をくまなく見たが、その姿は、この地から遠く離れた、地で信仰されている、伝説上の生き物である、見た目は、小さいドラゴンのエキジルトの姿だった、それを見て驚いている私を尻目に、エキジルトは、口を開き、話し始めた。
「あの男は死んだのか?」開口一番それで頭にはてなが浮かんだが、恐らく、あの石板の近くに居た男のことかな?
「あの男というのは、この石板の近くにいたやつのことかな?」そう言い石板を見せると、エキジルトは、目を見開き、
「そうだ! その男だ! あいつは私達の事を、化け物とそう読んだ! お前たち人間の勝手な、解釈で、こうなったのに!」そう言っているが、
「私の聞いた、エキジルトは、温厚で慈悲深く、万人を愛し、とても優しい存在だと聞いていたのだが?」そう問いかけると、
「その場所に入ってきたよそ者が私達の事を、批判したから、こうなったのだ! 私達の姿は人間の信仰するイメージによって変わるのだ! 最初に信仰していた人たちはみな殺されたのだ!」なるほど、どうりで知ってる姿とは少しだけ違うのか。
「それで? 君の目的は?」そう聞くと
「その前にこれを外せ!」そう言い暴れるので、
「逃げない?」自分の出せる精一杯の殺気を出して威嚇するすると、
「お前何なのだ、その殺気は、人間の出せるものじゃないのだ! 逃げないからそれを仕舞うのだ!」
拘束を時話を再開する。
「ほら、拘束は解いたよ、話してくれるね?」そう言うと、エキジルトは、下を向きながら、話し始めた、
「元々私達はこの地にはいなかったのだ、それは知っているか?」うんと頷き、話を促す、
「とあるときに、あの男らがやってきて、いきなり私達を化け物呼ばわりして、私以外のエキジルトを殺し始めたの、そして逃げてきたのがたまたま此処だったの」
「私の家の敷地に死骸を置いたのは?」
「あの男の家だと思って、嫌がらせをしたの、そしたら貴方がきたの、ごめんなさい。
それでお願いなのだけれど、私を信仰してくれないの?」涙目でそう言われては断れない自分の性分が憎い。
「分かったよ、信仰したら私の想像する姿になるんだよね?」そう聞くと、コクリと頷く。
「で? どうすればいいの?」
「私の頭に手を置いて、貴女が想像する姿を思い浮かべればいいと思う」言われたとおりに、頭に手を置き、想像する。
すると、エキジルトの姿は見る見るうちに、人間の姿に変わっていった、しかし人間と違うのは、ドラゴンの角に羽、尻尾がついていることぐらいだ、見た目は、十代後半ぐらいの女の子で、私のイメージ通りその姿を見て、一人ウンウンと頷いていると、少女は、
「お前なかなか、変わった信仰心を持っているのだな」そう言われたが、
「しょうがないでしょ?人間が崇めるのは、美少女って決まってるのだもの」というと、少女は、ため息を漏らした。
「それで貴方これからどうするの?」そう聞くと、
「特に行く場所もないのだ、しばらくはここにいるかもなの」
「それならさ、私の家に来ない?」そう提案すると、
「良いのか? 私は貴女に迷惑をかけたのだぞ?」
「そんなの気にしなくて大丈夫よ、今更一人増えたぐらいどうもしないわよ」そう言うと、少女は、私の胸に抱きついて来て、
「ありがとうなの」と繰り返していた。
すっかり仲良くなった私達が手を繋ぎながら家に帰ると、エリナから、
「誰ですか? そのドラゴン娘は?」と笑顔で問い詰められた。
「この子はね、新しい家族の、ジュンコちゃんだよ〜、森に一人でいるところを、確保したんだ〜」そう言うと、ため息をつき、
「また、家族を増やして、全く、お姉様は、女たらし何だから」
「オウカ、此奴が言っていた、エリナという女なの? 面白そうなやつなの!」その言葉を聞いて少しムッとした表情を見せたエリナだが、ジュンコの眩しすぎる笑顔に、直ぐに笑顔になった。
「仲良くしてね〜、喧嘩なんてもっての外だからね〜」そう言い私は、マリーにこのとこを話し、この後のことについて考える事にした。
何事もなく平穏な日々が続けばな〜、なんてそんなことを思うのだった。




