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第二十七話暴走

 何日かたち、とうとう、帝国軍がせめて来る日となってしまった。

「いよいよだね」

「はい、お姉様、必ず勝ちましょう」そう言葉をかわしたとき、小さな女の子がこちらへ来た。

「お姉ちゃん、わたし達のこと守ってくれるんだよね? 無茶だけはしないでね!」そう言ってきた、「もちろんだよ、安心してね、ほら危ないからお母さんのところへ行って」そう言い、少女が離れた瞬間、少女は、地面に伏していた、急いで少女へ近寄り身体を起こす。

「大丈夫!? 目を開けてよ!」だが少女は、目を開けない、すると近くで声が聞こえた、「ギャハハ! ざまぁないぜ! 戦場にのこのこ出てきたらそりゃ狙われるだろうよ!」そんな声が聞こえた。

(私が悪いの? 私が守れなかったのが悪いの?)そう心で自問自答する。すると、『あぁ、そうだお前が悪い、力もないのに必死になって何かを守ろうとしたお前が、力が欲しいか? ほしければ願え! すべてを壊す力が欲しいと!』(あぁ、欲しい! すべてを壊す力が!)そう言ったとき、私の体は、光に包まれる、「お姉様!? どうしたんですか!?」お姉様の方を見るととても目映い光が辺りを包む。

 そして現れたのは、人間と、龍を混ぜたような存在が顕現していた。

「お姉様なの?」それはあまりにもお姉様には似ても似つかない。

見た目は、■ル■■■ス・サ■■イ■・■ラ■ンのようだった、一度も見たことがないのに頭の中ではその存在が浮かんでいる。

 お姉様らしきものは、人とも龍ともとれない咆哮をあげ、背中に背負っている砲塔を先程少女を殺した、騎士へ向け、そのまま砲撃をした。

 砲撃は、着弾点を融解させ跡形をなく葬り去った。

「何だ!? あの化け物は!?」帝国の騎士達が慌て始める。だが、お姉様らしきものは、そんな騎士たちへ向けて無慈悲な砲撃を繰り返す。

そして、敵を殲滅した瞬間、地面に向けて落下する。

「お姉様!!」走りギリギリで、受け止める。

「あれ、私は何を? 私は死んだはず、なのに何で此処に?」記憶が曖昧なのかよくわからない、言葉を言っている、「お姉様、今は喋らないでください! 傷が開いてしまいます!」お姉様の胸元には、少し大きな切り傷ができていた。

「何言ってるのかわからないよ、貴方は誰? 此処は?」そう言うと、お姉様は、気絶した。

「お姉様!」まだ脈はある、大丈夫きっと助かる。急いで救急室へ向かう。

「お姉様が! 助けてください! 気を失ったようで!」

「まぁ、落ち着きなさい、大丈夫きっと助かります」そう言い医者にお姉様を預ける。



 それから何日か後、私は、診療所で目を覚ました。

あたりには、点滴やら何やらがある、目覚めて少し立つとナースが入ってきた、私と目があるなり、

「先生、オウカさん目が覚めました!」そういった。

程なくして、医者が入ってきた。

「私の言葉は分かりますか? 貴女は、三週間寝たきりでした」

「三週間も寝ていたのですか? あのあとどうなったんです?」

「まずは、メディカルチェックです」そう言い色々と、調べられ何処にも異常は見たらなかった。

「あのときのことどのぐらい覚えていますか?」

「女の子が、殺されて、私はその亡骸を抱いて自己嫌悪をしていたことぐらいしか覚えていません……」

「そうですか、あの後、貴女が、帝国の騎士を全滅させたのですよ」

「そうだったんですね、じゃあ、街は」

「はいあなたのお陰で無事です、本当にありがとう」そう言い、頭を下げる。

「いえ私は、何もできなかったので、礼を言われる事はなにも」そう言い目を伏せる。

その後は何事もなく家へ帰れることになった。

「お姉様っ!!」エリナが、抱きついてくる。

「ごめんエリナ、心配させたね。 みんなもごめん」

「そんな、謝らないでください、私達は、お姉様が無事なだけで良いんですっ!」

そう言い家へ帰った。


 その日の夜は、ゆっくりと湯船に浸かり、心の底から温まる。

(もう二度と、暴走しないように制御しないと!)私は、総心のなかで自分に誓うのであった。

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