第十四話悪魔の行進
悪魔が王国へ、向かっているとの知らせから二日後、未だ悪魔の軍団は、見えないが、少しずつ、空気が重くなり天気が悪くなってきている。
「まだ、見えませんね、お姉様」
「いつ来るかわからないから、気も抜けないし、大変だねー」そんな会話を、していると、悪魔の軍団がとうとう姿を現した。
「敵襲だ!」見張りがそう叫ぶ。
私達は、一瞬で、戦闘態勢に入り、武器を構える。
「皆! くれぐれも死なないようにね!」そう告げ、悪魔の軍団へ突撃する。
キーン!金属がぶつかる音が響き、戦闘が始まった。
あちこちで、武器のぶつかる音や、魔法の爆発音が響く。そして、敵の司令官のような悪魔を見つけた、斬りかかると、容易く振り払われる、悪魔の姿をよく見ると、とてもきれいな女性だった。
「ほう、私が、指揮官だとよくわかったな、褒めてやろう。 鎧を取って、顔を見せよ」
「取って欲しければ、力ずくで取るがいい!」絶えず攻撃を仕掛けるが、相手は、軽く全てを、受け流す。
「何だ、この程度なのか? 期待外れだな」
「ハァハァ……ならこれならどうだ! 絶夢!」
バキン!鈍い音が響き、相手の剣が、砕かれ、鎧に、ヒビが入る!
「ほう、大口を叩いただけある、なかなかやるな! こちらも少しは、本気を出そう!」そう言い、二本目の剣を、取り出し、目にも止まらぬ速さで、距離を詰められる。
「貰った!」
「緊急回避!」そう叫び、既のところで剣を、躱す。
「あれを避けるか、気に入った! お前だけは殺さないでおこう!」再び、突撃してくる、
(正面から、来るかそれなら!)剣を、前に構え、スキル一閃の準備をする。
(このまま、来れば!)そう思ったとき、背後から声がした。
「このまま、正面から来たら、カウンターを決めれたのに! そう思っただろ? 残念だったな!」そう言い、攻撃をもろにくらい吹き飛ばされる。
「ぐはっ、鎧がなければ即死だった」血を吐きながら、そう呟く、顔をあげると、悪魔の女はこちらを見てポカーンとしている。
「何だ、私の顔が可笑しいか?」そう言うと、「いやー、女とは思わなかったのでね、そして、とても好みの顔だ」そう言うと、まだ距離を詰められる。
今度こそ死を覚悟したが、止めは刺されなかった、かわりに、「なぁ、あんた名前は?」そう聞かれた。
「オウカだ、速くとどめを刺せばいい」そう言うと、
「オウカかぁ、良い名前だな、なぁ、オウカ私の、妻になれ」
「はい?」言っている意味が全く分からなかった。
「だから、私と、結婚してくれって言ってるの、結婚してくれたら、お前の国も襲わない、どうだ?」
「断るとどうなる?」
「お前を殺して、国も壊す、それだけさ」
「結局、私に選択肢はないじゃんか、分かったよあんたの妻になればいいんでしょ?なってあげるから街には手を出さないこと、それと、少しはこちらの言うことを聞く事いいね?」
「いいぞ、じゃあ改めてよろしくオウカ、私は、カナンだ」そうして悪魔軍との戦いは、無事終わったわけだが、うちに来たものの、カナンは、見るもの全てが新鮮なのか、あれは何だこれは何だと、毎日のように、聞いてくるため少々疲れる。
「カナンは、ここに来る前は何してたの?」
「私は、産まれてすぐ親が死んで、知らんやつのところに引き取られて、そこで、オウカ達人間は、悪と教えられ、全部滅ぼせって教えられてた」
「そう、嫌なことを聞いたね、ごめんね」
「いや、そんなコトないぞ、そう育てられたお陰でオウカ達に会えたんだからな」そう話していると、リゼが来た。
「ご主人様、お客様です」そう言い、連れてきたのは、アランだった。
「オウカ殿、国を救っていただきありがとうございます。 ん?そちらの女性は?」
「あぁー、こっちの人は、今回国を攻めてきた悪魔軍の指揮官の、カナンさん、訳アリで今は、私が奥さん(?)になってる」
「えっ、僕との結婚は、どうなるんですか! そもそも何で、女性同士で結婚するんですか!」珍しくアランがパニックになってる。
「ん? 何だ、他に婚約者が居たのか、オウカ、それなら先に言え。 私は、別に何人と結婚しようが構わんぞ、私のことさえ忘れなければな」そう言い、何処かへ行ってしまった。
(えー! オウカってやっぱりモテるんだ!! そりゃー可愛いし当然よね)
「あなたとの結婚は、まだ悩んでるけど、結婚したら、ゆっくり過ごせなくなるじゃない? 私は、ゆっくりと日々を送りたいのよ、わかってもらえるかしら?」
「なら、僕は、王を辞めて、あなたと一緒の、冒険者になります! そうしたら、一緒になれますよね?」
「まぁ、理論的には、そうなるかな?」
「なら待っていてください! いつか、王を辞めて、冒険者しなります!」そう言い、アランは、去っていった。
それから、何日か経った頃、近くに、すごく大きい、ダンジョンが出現したとの、知らせが来た。
ゆっくりと日々を、送り続けるのはまだ先になりそうだ。




