つよつよのブリーズムチ!
前回のあらすじ「大臣になったムチ」
ホカホカの微風でムチちゃんは大臣になったムチ。かーちゃんが作ってくれた勲章も銀色から金色になったムチ。とっても誇らしいムチ。
あれから微風の訓練をしたけど、涼しい微風しか新しい魔法はできていないムチ。生活魔法のイノベーションには刺激が必要ムチ。今日はムッチムチな冒険者のとーちゃんにアドバイスをもらうムチ。
「とーちゃんとーちゃん」
「何ムチか、ムチちゃん」
「ムチちゃん、生活魔法の研究で行き詰っているムチ。ムッチムチな冒険者のとーちゃんからアドバイスが欲しいムチ。ムチちゃんの生活魔法を見てほしいムチ」
「いいムチよ……それならムッチーノ先生にも見てもらうといいムチよ」
「わかったムチー」
■
ムチちゃんたちはムチムチランドのはずれにある修錬場に来たムチ。ここはムチムチ族の冒険者たちがつよつよになるために鍛錬する場所ムチ。
「ムチちゃん、お久しぶりムチーノ。元気だったムチーノ。今日は面白い生活魔法を見せてくれるということで、期待しているムッチーノ」
久しぶりに会ったムッチーノ先生は、相変わらずダンディだったムチ。ムチちゃんは周りに人がいないことを確認してから、順番に魔法を使うことにしたムチ。
「ぐるぐるの微風ムチ!」
しゅるしゅる~
「ホカホカの微風ムチ!」
ふわ~
「ヒエヒエの微風ムチ!」
ふわ~
「つよつよの微風ムチ!」
しゅごおおおおお
「──どうムチか?」
「ムチちゃんすごいムチ。生活魔法がここまで変化するなんて、とーちゃんも知らなかったムチ」
「ちゃんと練習しているようでうれしいムッチーノ。この調子なら《水》や《火》の魔法に手を出してもいいムッチーノ。ところで、つよつよの微風はどれくらいつよつよにできるムチか?」
「すっごく、すっごくつよつよになるムチ。でも、危ないからやったことないムチ」
「それなら、先生が結界を作るムチーノ。結界の中なら危なくないムチーノ」
ムッチーノ先生が結界を作ってくれたムチ。
ムチちゃんは中に入って精神集中ムチ。
つよつよ~
つよつよ~
ムッチムチのつよつよ~
「とってもつよつよの微風ムチ!」
ぎゅごおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
風さんが結界の中で暴れているムチ!結界の中が大嵐ムチ!
ぴしっ
「いかん、対災害結界《封》、嵐を抑え込むムチーノ」
ムッチーノ先生のたくさんの魔力が結界に注がれ、やがて嵐は収まったムチ。つよつよの微風は危ないから封印指定ムチ。
■とうちゃんパート
「どうだったムチ?お前の目から見て」
「生活魔法だからか、驚くほど魔力消費がないムチーノ。お掃除魔法や冷暖房魔法は近所の主婦にも評判だそうムチーノ。ただ、最後のとってもつよつよの微風は別ムチーノ。嵐に匹敵する生活魔法なんて見たことがないムッチーノ」
ムッチーノが珍しく葉巻を持っているムチ。相当参っているムチな。
「ムチちゃんの魔力量が多いということはないムチな。少なくとも顕在している魔力は人並みムチ」
「あんな生活魔法が誰でも使えるなら、戦争のやり方が変わってしまうムチーノ。絶対に秘匿するべきムチーノ」
「その点は心配ないムチ。ムチちゃんに聞いたら、ムチちゃんしかあの威力は出せないそうムチ」
「それを聞いて安心したムチーノ。となると、やはり潜在魔力を未知のパスを通して利用している可能性が高いムチーノ。いずれにせよ、要経過観察ムッチーノ」
■ステータス
しょうごう
・お掃除副大臣
・おへやかいてき大臣
まほう
・微風・つよつよの微風【封印指定】・ぐるぐるの微風・ホカホカの微風・ヒエヒエの微風