お話聞いて見て感じて
さぁ館内に侵入だ
館内にある視聴覚室へと案内されるとそこにはもう既に3人分の椅子と机がきちんとセッティングされており、その目の前にはプロジェクターとスクリーンが配備されているじゃないか。
さすがに今までとは雰囲気が違うのは当たり前だろう。
何せここは実際の企業の内部なのだ、陽光や燎煉なんかよりも比べ物にならないしやるからにはきちんとした場所で取り繕うのが礼儀ってもの。
さて、今からここでお話が始まると言うわけだがカーテンも電気も消してかろうじて本は読めるほど部屋を薄暗くされると困ったことに私は不可抗力の眠気がやって来るのだ……それを知っててなおもそうするのなら寝ても文句は言えないと言う意味だぞ智美。
「というわけでお手元の資料を見てちょうだい。」
資料にはなにやら建物の写真が描かれた表紙が見えるがこの建物はいったい何を意味するのだろう?
これから建てられるモノなのだとは察することは出来るんだけど、デザインがなんと言うか私にはわからないよ。
「これってなぁに?」
結愛が質問したくなるのも無理はないが答えは智美いわく次のページにあるらしい。
そんなのを無視して次のページをさっさと読んでた瑞穂が口走った。
「これは博物館……ですか?」
「そうよ、ご名答。」
へぇ、博物館ね。
けど何を展示するって言うのだろうか?
「坑道ではたまに宝石や化石が発掘されるのよね。 それを展示品として見せれば観光地としても一役買えそうだし、面白そうって思っただけよ。」
私もこれには苦笑いをするしかない。
してやられたって感じで、何でこんなことも思い付かなかったんだだろうって。
確かに燎煉地熱発電所は溶岩のエネルギーで発電をするのがメインとは言われてるが、その他にも地下資源として掘っているのは地元民以外ではあまり知られていないはず……その盲点を突いてきたようだ。
ここで取れる宝石や石炭、金属類は七刻のシェア率95%を誇るがあまり知られてないとなると、今1度七刻の地下資源とがいかにして出回ってるかを再認識させるチャンスでもあるわけだな?
考えたな智美も……おっとこの緑の石の塊は?
智美はニヤニヤしながら机の上にゴンッと握り拳ほどの大きさの原石をおいて見せてくれたのだ、名前は分からないものの展示品として見るなら興味のある人ならばわかるんじゃないか?
【おっと、これはエメラルドの原石ですな?】
【おお、博識。】
【エメラルドとルビーとサファイヤって原石が同じってマジ?】
こういうのはネットに住まう人たちの方が並外れた知識をお持ちの人も多いからこう言うときに役に立つも、緑色の宝石で名前を思い出せたぞ。
これはエメラルドだったか……いやはやあまり宝石に興味がなくてね、ましてや磨かれてない原石ともなるとあまり見た目もきれいじゃないからなおさらって感じじゃない?
え、それは私だけ?
「あら、これがエメラルドの原石ってよく答えられたわねぇ。 あとはルビーとサファイヤは同じ兄弟みたいなモノだけどエメラルドは別物よ? 前者はコランダム系統の宝石だけど後者は緑柱石っていうヤツで、そもそも科学組織が違うわけだし不正解ね。」
【おっと、すまそ。】
「あっ、こっちのページには化石が載ってるわ!! これはアンモナイトねっ!! 私知ってるんだから。」
次のページを見ると写渦巻きの貝の化石の写真が載せられてる。
なにも宝石だけじゃなく化石なども採掘されたりするのか。
いやまぁ地面の下を掘れば別に何が出てきたっておかしくはないと思うけど……こういうのは私の趣味じゃないから話を聞いてても億劫になって眠くなるだけだわ。
「恐竜とかの化石が見つかったら夢があるよね。」
「あら、かつてここにはアンキロサウルスって尻尾がハンマーみたいな恐竜がいたって裏付ける化石もあるわ? 保管庫に今はあるけど。」
「億単位で昔はまだここ陸地だったのね!! 一旦沈んだ後に再び噴火して出来たって面白いっ!!」
ああなんという男勝りなガールズトークなんだろうか。
でも夢を持つことは悪いことじゃないが結愛が恐竜などの知識を持ってることに驚いた。
普段からはそんなことを感じさせる娘じゃなかったから意外って思えるよ。
まぁ、私にはどうでも良いんだけどさぁ……うっ、暇すぎて眠気が。
暗いと眠くなるよね




