第一部 ヒョウ編用語集【第0話~3話】 (2016年9月1日更新)
・大分類は[人物] [魔物] [獣] [用語] [魔術] [スキル] [国名] [地名]の形式で表記。
・用語は【シンバ皇国】など、【】で表記。
・[人物]、[国名]は必要と判断した場合、生誕年や建国年を表記。
・条件が重複する場合は、例:[用語][魔術] 【勇者召喚】と表記。
■第一部 剣神 烏丸ヒョウ
◆第0話 「勇者と魔神」
・[国名] 【シンバ皇国】[前1621年-後1475年]:
中央大陸にかつて存在した国。建国はコーカ暦前1629年。コーカ歴1475年5月11日に魔力災害(?)により滅亡。人口は9000万人はいたとされる他民族国家。
・[用語] 【吸魔性能】:
魔石から失われた魔力が時間経過により、大気中の魔力を吸収し、補充されること。その性能。ただし、魔石は少しずつ劣化する。
・[用語] 【古代語】:
始祖大陸で生まれた言語。現代語(アラト語)の魔術への転用方法が開発された為、現在、古代語の言語体系は失われ、エルフ族が使用する古代魔術の詠唱や魔法陣の中に散見されるのみ。
※古代アラト語とは別。
・[用語][魔術] 【魔法陣学】:
シンバ皇国で開発された、現代語で魔法陣を描く術式。古代語の習得が不要になった為、他種族の者にも魔術の開発が容易となった。
※エルフ族の優位性が大きく毀損することとなった。
・[用語][魔術][スキル] 【スクロール】:
魔道具の一種。一度きりの魔術発動が可能。通常は魔物の皮を使った巻物状だが、始祖大陸で発見されたスクロールは石板状であった。
※スキル発動が可能なスクロールは、現在、「ステータス偽装」のみ。開発者はレミントラ帝国の「魔導王」イブン・アブドゥラヒム。
・[用語][魔術] 【勇者召喚】:
シンバ皇国以前より存在したことは確実だが、開発された年代も開発者も不明。発動には複雑な多重積層魔法陣を使用。大量の魔石と高位術者を動員し、異世界より強大な力を持った勇者(流人)を召喚する魔術。
※現代では正確な術式はエドラ教皇国にしか残っていないと言われる。
・[用語] 【精霊の宿る木】:
エルフ族が集落を作る際に、中心に据えられる木。世界樹のレプリカ。「青樹暦」の青樹とは「精霊の宿る木」の別名。「世界樹」の別名は「翠樹」
・[用語][地名] 【旧ミセィベ自治領】:
エルフ族は慣習的に「国」を創ることがなかった為、多くは人族の創った国の自治領として組み込まれた。旧ミセィベ自治領はシンバ皇国に存在したエルフ族最大の自治領。人口は40万人。
・[人物] 【カミル・エバレット】[1575年-]
エルフ族の考古学者。著作は『旧ミセィベ自治領におけるエルフ族の研究』他多数。兄はアストニア王国の「英雄」イェツ・エバレット。イェツ・エバレットはコーカ暦1603年に航海に出た後、行方不明。
・[用語] 【魔神】:
魔人や異端者が信仰する始祖大陸以前の神の一柱。「魔神教」の神。ただし、現在では「魔神教」自体は体系も経典も神話も全て失われている。現在存在する「魔神教」は多くの国でカルト指定を受ける反社会的宗教。
■第一章 神和国編
◆第1話 「ヒョウ」
・[人物] 【烏丸ヒョウ】:
第一部の主人公。物語開始時点で8歳。
・[国名] 【神和国】:
他国との交流が全くない為、厳密には国ではないが、北王土、大本土、東州土の三つの大きな島で形成された列島群。中央大陸から遠く「大凪原」で隔てられた場所に位置する。200近い藩が存在し、現在は「戦国の世」の体を為している。
・[地名] 【由島藩】:
神和は近く豊田藩側と鍋島藩側に分かれて天下分け目の決戦が起きると目されているが、由島藩は豊田藩側に組みする一藩。烏丸衆が一人常駐している。
・[用語] 【魔物】:
体内に魔核を持つ生物全般。
※例外は昆虫タイプの魔物で、魔核はないが魔物として扱われる。殻や外骨格自体が魔核と同じ役割を果たす。死んだ瞬間、魔力が霧散する為、昆虫タイプの魔物は魔核として利用出来ない。
・[用語] 【魔核】:
魔物の体内にある、魔力を貯蔵する石状のもの。磨いて魔石に加工すると、魔導具や外付け魔力タンクに利用できる。
・[魔物] 【青鬼】:
魔物の一種。大陸では「ゴブリン」と呼ばれる。体長は100~120cmほど。濃い緑の皮膚をした二足歩行の魔物。親指の先ほどの角がある。肉は魔力抜きの過程が必要だが、食用可。種族特性スキル『他胎』を持つ。
・[魔物] 【角ウサギ】:
魔物の一種。角なしウサギ(獣)よりも一回り大きい。食用可。
・[魔物] 【黒狼】:
魔物の一種。群れで行動する。子供の頃から飼うと人に慣れる。食用可。
・[魔物] 【大牙猫】:
魔物の一種。大陸では「サーベルタイガー」と呼ばれる。巨大な牙がある。食用可(魔力抜き要)。
※毛皮は高値にて取引可
・[魔物] 【赤鬼】:
魔物の一種。大陸では「オーガ」と呼ばれる。体長は200cm~300cmほど。濃い赤銅色の皮膚をした二足歩行の魔物。食用可(魔力抜き要)。
・[魔物] 【猪鬼】:
魔物の一種。大陸では「オーク」と呼ばれる。体長は200cm~300cmほど。薄い茶色の皮膚をした二足歩行の魔物。食用可。特に雌は薄いピンク色で食用に向く。
・[獣] 【三色熊】:
獣の一種。全身は茶褐色で、手足の先が黒、背は銀色の熊。体長は300cm~400cmほど。背中一面が銀色に成長すると、体重は1tにも達する。神和国における「獣」の中では最大種。食用可。
※毛皮は高値にて取引可
・[魔物] 【牛鬼】:
魔物の一種。大陸では「トロール」と呼ばれる。食用可(魔力抜き要)。
◆第2話 「烏丸幸谷」
・[人物] 【烏丸幸谷】:
第一部の主人公ヒョウの師匠。傭兵集団「烏丸衆」に属し、席次は20席以下だが、実力は烏丸村で三本の指に入る。物語開始時点で29歳。
・[用語][魔術][スキル] 【仙術】:
神和国においては、魔術、スキルの区別がない為、総称して「仙術」と呼ぶ。
・[用語] 【長ドス】:
渡世人が使用した、持ち手部分が長い刀。突きやすく、リーチに優れる。
・[用語] 【耳長族】:
エルフ族のこと。神和国ではそう呼ぶ。神和国に渡来した際に、魔術、度量衡、記号、数字、暦などを伝えたとされる。北王土の「英留府」に住む耳長族は形式上、皇族である。
・[用語] 【海渡大将軍】:
北王土に住む耳長族(朝廷)が任命する官名の一つ。3000年以上前に、耳長族が神和国に渡来した際の、船団の長のこと。長じて、軍の最高司令官のことを指す。武家の首領である為、神和国における事実上の最高権力者。幕府を開く権利を持つ。天下人。
・[用語] 【大凪原】:
中央大陸と神和国の間に広がる「神和海」、それを分けるように広がる無風、無潮、無海流海域のこと。
・[用語] 【海渡海流】:
大凪原で約200年に一度生まれる海流のこと。
・[用語] 【里山】:
材木伐採や山菜採集、狩猟などの為に管理された山のこと。
・[用語] 【賦役】:
年貢を払えない者が、代わりに戦に従軍すること。
◆第3話 「烏丸流」
・[用語] 【毛長族】:
獣人族のこと。神和国ではそう呼ぶ。神和国においては人口の20%を占める。
・[用語] 【烏丸村】:
大本土の東北部、堀切藩と乃代藩の藩境にある、家屋71戸、村人約300人の小さな村。傭兵集団「烏丸衆」を生む村。
・[用語] 【魔窟】:
迷宮のこと。神和国ではそう呼ぶ。魔窟には様々なタイプがあるが、オーソドックスなものは、魔窟が集めた魔力を使って、魔物を召喚する洞窟状のもの。成長するに従って、階層を形成する。魔窟の中は空間が歪んでいる場合が多く、常識的には考えられないほど広い。
・[人物] 【烏丸楠三】:
烏丸幸谷の師匠。
・[人物] 【烏丸キエ】:
楠三の妻。
・[用語] 【烏丸流】:
宗祖烏丸源次が開いた剣の流派。「守斬」と呼ばれる技を覚え、深化させることを本道としている。「守斬」は31種、7守24斬より構成されている。
・[用語] 【烏丸衆】:
烏丸流の皆伝者のこと。傭兵として最高待遇で雇われる。
・[用語][スキル] 【追い足】:
烏丸流の基本二守のうちの一つ。前進用のステップ。連続させると、[スキル]【追い連脚】になる。
・[用語][スキル] 【引き足】:
烏丸流の基本二守のうちの一つ。後退用のステップ。連続させると、[スキル]【引き連脚】になる。
・[魔物] 【赤鬼王】:
大陸ではオーガキングと呼ばれる。食用可(魔力抜き要)。
◆幕間(1) 「技売り」
◆第4話 「片鱗」
◆第5話 「由島藩城下町」
◆第6話 「カロとショウロ」
◆第7話 「ゆっくり」
◆第8話 「郭屋小十」
◆第9話 「郭屋フミ」
◆第10話 「堀田雪平」