6 「オタサーの姫と慶喜」
シュルツ「さ、というわけでお二方とも、お疲れ様でした。素晴らしい歌でしたねー」
慶喜「へへへ、どもどもっす」
美卯「楽しかったよー!」
ヒナさん「きゃー、美卯ちゃんとっても可愛かったよー!」
美卯「きゃー、ヒナちゃんの声援めちゃめちゃうるさくてよく届いていたよー!」
ヒナさん「えへへー!}
シュルツ「それ『迷惑だ』って言われているんだよ。気づけよ」
愁「白組の出演者の方々放っておいているけど? シュルツくん」
シュルツ「あ、いけないいけない」
愁「でも別に慶喜くんだからいいか。次いこう次」
慶喜「ちょっとお!? 愁サン!?」
シュルツ「キミやっぱり嫌いなの!?」
愁「白組応援団長として、コメントは控えさせてもらおう」
慶喜「うわーん! ロリシアちゃん~、愁サンがいじめるんだよお~」
ロリシア「いや、情けないことばっかりしているからですよ……。ねえ、シュウさま、これからもビシバシとしてやってくださいね」
慶喜「ええっ、そんなぁ~! 僕の奥さんはこんなところでも厳しんだから~、もお~」
愁「(チッ)」
慶喜「今舌打ちしませんでした!?」
シュルツ「だんだんボクもムカついてきた」
愁「わかるかい」
シュルツ「もう白組の負けでいいか」
愁「そうだね。番組も終わらせよう」
シュルツ「うん……。いや、それはちょっと。あとでボクが怒られるし。ムカつくけどがんばるよ」
愁「そうか、キミの翼は不自由だね。自由に空を飛ぶこともままならない」
シュルツ「うん……。うん? 急にポエミーだな」
慶喜「それにしても、紅組の子、ふたりともすごい可愛いっすね!」
シュルツ「え? あ、うん、そ、そうかな? ……ふたりとも?」
慶喜「フリフリのゴスロリの服に返り血を思いっきりかぶっている子と、あの清楚丸出し! いかにも清純な女子大生! って感じの黒髪の子ですよ!」
愁「(ニコニコ)」
シュルツ「えっ、あっ、あ、はい。そうか、キミにはあれがまだ『ニンゲン』に見えているのだな……」
慶喜「は、なんすかそれ? いや、どこからどう見ても清楚可憐な可愛い女の子だと思うんすけど……」
ロリシア「私よりもですか?」
慶喜「そりゃあ、もちろ……。いや、なに言ってんすかハハハ、ロリシアちゃんよりかわいい子なんて、この宇宙上にたったひとりもいませんよハハハ」
ロリシア「(ジト目)」
慶喜「ハハハ」
ロリシア「じゃあみなさん戻りましょう。ヨシノブさまはそこでひとりで反省していてください」
慶喜「あの」
シルベニア「戻るの」
イラ「まったく、ヨシノブさまはいつまで経っても浮ついた気持ちが取れないな……」
美卯「はーい、じゃあ着替えてまた紅組応援団長になるねー」
慶喜「ぼくは」
ロリシア「反省していてください」
慶喜「はい」
愁「そうだよ、死んであの世で詫びるといい」
慶喜「愁サンぼくになんか厳しすぎないっすか!?」
シュルツ「いや、まあしばらくここにいるといいよ……。というわけで、続いては大勢のグループがステージで素敵なダンスを踊ってくれます」
愁「番組はどうぞそのままで」
慶喜「オネシャス」
ヒナさん「えへへへ、がんばりましょうねー、シュルツさんー♡」
シュルツ「お前は帰れよ」
ロリシア:きょうはおうちに入れてあげません。