3 「応援団長ズ」
シュルツ「それではここから、応援団長のみなさんと、歌っていただいた『浅浦いさぎ』さんと、『魔hume』さんにおいでいただきましょうー。わーぱちぱちー」
愁「初めまして。白組の応援団長・緋山愁だよ。今回は初めてのテレビということで、ちょっと緊張しているかな。お手柔らかにね、ふふふ」
美卯「住吉美卯でーす。紅組の応援団長をやっています。ふっふーん、白組なんかに負けないんだからねー」
シュルツ「おー、ふたりが出た途端に客席からすごい声援だねー。ほら、いかにもオタクっぽいやつらが美卯さんに旗を振っているよ」
美卯「うん、あれは大学のお友達なんだよー。見に来てくれたんだー。嬉しいなー、えへへー」
愁「ま、こういうのは恒例だから言うけれど、今回白組は決して赤組には負けないからね」
美卯「むむっ、紅組だってそうですよー」
愁「なんたってこっちには切り札がいるからね。負ける確率はゼロパーセントだ」
イサギ「そうだな、俺のことだろう」
愁「違うよ。切り札という単語に反応しすぎだよ。僕たちがマイクを向けるまで君たちは基本的に喋っちゃいけないんだよ。番組のルールをちゃんとわかっていてくれよ、イサギくん。ちゃんと台本に書いてあっただろう?」
イサギ「……すまんな」
美卯「白組さんめー。そんなこと言うなら、こっちにだってヒナちゃんがいるんだもん。観客の人を全員魅了しちゃうよー」
シュルツ「ひい」
美卯「ひい、ってシュルツくん」
シュルツ「あ、大丈夫です、お仕事なんで。お仕事だったらちゃんとやります。あーお仕事でよかったー。仕事終わったら超絶早く家帰るわー」
美卯「終わったら打ち上げだよ」
シュルツ「ヒナさんをロケットにのせて火星に打ち上げるというのはどうだろう」
美卯「友達の美卯が言うのもなんだけど、テラフォーミングして帰ってきそう」
シュルツ「そうだねやめよう」
愁「ま、というわけで一発目、僕たちのイサギくんの曲を聞いてもらったわけだったけど、どうだったかな。魔humeのみなさん」
キキレア「なんだかよくわからなかったわ」
ナルルース「ラストリゾートってなに?」
ミエリ「ハッピーでよかったと思いますにゃー」
愁「なるほど。みなさん震え上がっているようだね。これは白組の優勝間違いなしじゃないかな」
シュルツ「コメントスルーして台本通りに進行しすぎじゃない!?」
美卯「じゃあ紅組の魔humeの曲はどうだったか、いさぎさんに聞いてみましょうー」
イサギ「そうだな。魂を感じた。勇者の心を揺さぶるほどの迫力だったな」
美卯「あ、はい……、あの、はい、ありがとうございます」
シュルツ「(やばい特殊な方のお言葉に美卯さんが反応できていないよ。なんだよ魂って。くそう、ここは総合司会として進行をまとめなければ――)それではここで点数を発表ししまーす!」
パッパッパッ……
ジャーン!
白組90点
紅組90点
シュルツ「おお! 横並びの一線状態! まさに試合はまだ始まったばかり! それではどんどんと参りましょう! ウオー最後に応援団長からそれぞれ一言お願いするよー!」
美卯「紅組はまだまだがんばりますので、可愛い衣装などに注目したりして、応援よろしくお願いしますっ」
愁「『小説家になろう』の規約において、替え歌、ならびに歌詞の引用は規約違反となる可能性が高いので、その辺りをすごく慎重に歌を作っているらしいので、その辺りも注目だね」
シュルツ「事情ォー!」
愁より一言:ふふふ、白組の本当の恐ろしさを味わわせてあげるよ。次のユニットは、と……(セットリストを見て)……あ、うん。味わわせるのはまた今度かな。