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異世界でアイテムコレクター  作者: 時野洋輔@アニメ化企画進行中
Episode13 迷宮事変

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歴史の闇の教員倫理

 とりあえず、四人、別々の転移陣に入った。

 皆にはチョークを渡した。何の変哲もないチョークで、入る転移陣にはチェックで印をつける。ちなみに、俺とコメットちゃん、タラは白いチョーク。クリスだけは赤色だ。もしも全員調べて何もでてこなかったときは、クリスが入った転移陣を調べ直すためだ。

 とりあえず適当に選んで建物に入る。

「中は普通の建物だな」

 浮遊感はない。本当に空の上なのだろうか?

 窓があったので鍵を外し、窓を開けて外を見てみることにした。

 見下ろすと、地上が見える。俺たちが入って来た転移陣が米粒よりも小さいように見えた。今の俺なら、ここから落ちたら死ぬんだろうか? それとも無事なのだろうか?

 流石に試す気にはなれない。たぶん、大丈夫だと思うけど。

 時間はあまりないが、見落としが一番困るからな。俺は一番端の部屋に入った。

「……教室か」

 黒板はないが、椅子とテーブルは多い。

 先生が言ったことをメモするのが、この学園の授業の形だったのだろうか?

 保存状態はとてもいい。とてもではないが、数百年前の廃墟だとは思えない。

 テーブルの中を見ると、一冊の本が出てきた。

 教科書のようだ。中を見ると、魔物の内臓の絵などが描かれている。

 もしかしたら魔物化因子に関係あるのかと思って見てみたが、ただの生物の教科書のようだ。とりあえずアイテムバッグに入れておく。

 他の机の中も見て回ったが、やはり生徒が使う教科書やノート、筆記用具などが時々入っていたが、重要な書類はない。

「……ラブレターか」

 白い封筒があったので、中を見てみたのだが、中身は恋文だった。女性から男性に送ったラブレター。渡した後か渡す前のものかはわからないが、この手紙の持ち主は、もうこの世にはいないのだろう。ベリアルの実験材料になったのだから。

 やるせない気持ちになりながらも俺は教室を出て、次の部屋へと向かった。

 一階は全て教室で、ろくな手掛かりはなかった。

 階段を上って二階に行く途中の踊り場で館内見取り図を見つけた。やはり、一階は全て教室で、二階が教職員用の個室。三階が資料室と倉庫になっているらしい。

 これはどちらも見て回らないといけないな。

 ということで、俺は二階に。だが、部屋には鍵が掛かっていた。ノブがまわらない。仕方がないので、力づくで扉をこじ開けた。

 原始的な扉の開け方だと自分でも思いながら、最初の部屋に入る。

「まるでワンルームマンションみたいだな」

 部屋の中はベッドと本棚、そして台所にシンクまである。

 シンクにあるボタンを押してみると、蛇口から水が出てきた。

 凄いな、こんな技術があったなんて。ベッドも低反発の素材が使われている。俺がフリーマーケットの従業員用に作った部屋と比べても遜色がない。

「さて、こういう場合、日記とかがあったら一番いいんだけどな。かゆうまないか? かゆうま」

 にわか知識でゲームの有名な言葉を言いながら、日記を探した。

 が、あったのは、ゴーレム作成用の資料だった。これはマネット行きだな、とアイテムバッグに入れたら、ふと棚の底がおかしいことに気付く。

「上げ底……もしかして」

 と思い、罠が無いかを調べながら、慎重に底を持ち上げる。

 すると、そこにあったのは、一冊の女性の姿が写実的に描かれた本――エロ本だった。


 エロ本を床にたたきつける。

 この部屋の教師はクズだと思って、となりの部屋に行った。


 となりの部屋の本棚にはエロ本しかなかった。


 ふざけている。教員を神聖視することはないが、教員倫理規定くらいは用意した方がいいと思う。

 いや、たまたま、ふたりの教師がむっつりスケベとオープンスケベだけだったのかもしれない。他の教師は実はまともだという可能性もある。

 そう思い、隣の部屋を見たら――


裸体の女性の人形が大量に置かれていた。


 きっと美術教師の部屋だな。これはデッサン用に違いない、なんて思うことは俺にはできない。ここの教師は全員おかしい。

 結局、何も成果が上がらないまま、俺は三階に行った。この調子だと、三階の資料室もエロ本で埋め尽くされているのではないだろうか?


 そう思って階段を登ったら、それと目があった。

 全身鎧を着ている男――だがHPが見えないから、生物ではない――がこちらを見ていた。どうやら、守護機械ガーディアンの登場のようだ。

守護機械ガーディアンに守らせるくらいの資料か――もしかして、当たりじゃないか?」

 もしも守護機械ガーディアンに守らせているのがエロ本だったとするのなら、俺は迷わずこの建物を破壊しよう。

 こんなものを歴史の真実にしてはいけないと心から思った。

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