天へ突く巨木
~前回のあらすじ~
巨大な樹があった。
途中で二度ほど、鉄の棒を突き立てながら、俺たちは巨木へと向かった。
巨木に近付くにつれ、草の色が悪くなっていき、そして、ほとんど枯れていた。巨木に栄養を吸いとられているようだ。
「コーマ、どう? 鑑定できる?」
「今のままだと、鑑定は無理だな」
俺はアイテムバッグからエクスカリバーを取り出そうとし……そういえばアルジェラに飲み込まれたんだと嘆息を漏らす。
気に入っていたのに。
まぁ、幸いオリハルコンがあれば作れることがわかったからな。
オリハルコンをどうやって手に入れるかの問題があるが。オリハルコンを探すためのアイテムを作らないといけないな。
とりあえず、今使える武器のなかで性能的に優れているのは神銀の剣とエントキラーか。
「ならば、ここはエントキラーだな」
もうこれしかないだろう。なにしろ、巨木といったらエントキラー、エントキラーといったら巨木といったところがあるからな。
もともと、巨木の魔物、エントを倒すために作ったアイテムだからな。
俺はその斧を取り出すと、大きく上に跳び、木の枝を切り落とした。
切り落とした枝を握りしめながら、十メートルくらい下の大地に降り立った。
激しい音とともに着地した俺は、その枝を鑑定する。
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ユグドラシルの枝【素材】 レア:★×7
ユグドラシルの樹から伸びた木の枝。
無限ともいえる強大な生命力を持つ。
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やっぱり、これ、ユグドラシルだ。
ということは、この枝はユグドラシルの杖の材料に、そして枝についた葉はエリクシールの材料になる。
ちょうど予備の枝葉が無くなってきたところだし、ちょっと補充しておいてもいいかもしれない。
「コーマ……」
「あぁ、これの正体がわかった。これは……」
「そうじゃなくて、上から何か落ちてくるんだけど」
「え?」
頭上を見上げると、巨大な青リンゴが落ちて来た。
そのリンゴには虫がついているように見えた。
いや、リンゴが巨大なのだから、それについているのは虫よりも大きい――ってあれは――
隕石のような衝撃とともに落ちて来たのは――リンゴを背負ったベリアルだった。
「よぉ、コーマと……あぁ、名前忘れた」
「ルチミナ・シフィルよ。そもそも名乗った覚えはないけどね」
「あぁ、確かルシファーの娘だよな。あいつは強かったな。俺様が手も足も出なかったのは、あいつくらいだぜ」
ガハハハ、と笑うベリアルは、巨大なリンゴを俺に見せた。
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ユグドラシルの果実【素材】 レア:★×9
ユグドラシルの全ての力を詰めた果実。
ひとつ食べれば永遠の魔力が手に入るという伝説がある。
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……永遠の魔力、さすがにそれは伝説だろうが。
ルシルに食べさせたら、ある程度の魔力が回復するんじゃないだろうか?
そう思った時、ベリアルはそのリンゴを上に投げ、ワンパンで殴り粉々に砕け散った。
ぎゃぁぁぁ、ユグドラシルの果実が、ユグドラシルの果肉片へとなり果ててしまった。
これでも使えるのかわからないが、慌ててアイテムバッグに入れていく。
「ベリアル、一体何を――って、おい、それ」
ベリアルが持っていたのは、サッカーボールくらいある大きさの種。
それもまた見覚えがあった。
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ユグドラシルの種【素材】 レア度:72財宝
世界樹とも呼ばれるユグドラシルの種。
種にも多くの魔力が込められている。
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……ユグドラシルの種だ。ベリアルはそれを四つ持っていた。




