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異世界でアイテムコレクター  作者: 時野洋輔@アニメ化企画進行中
Episode Extra02 笑顔の値段(メイベル外伝)

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エピローグ

この前に、


第102部分 勇者と魔王の戦いはヒノキノボウで

第106部分 隷属の首輪はカチリと外れ


が入り、メイベルがオーナーになりました。

「……へ? 本当に? 本当にメイベルがこの店のオーナーになったん?」


 いつも通り、最初にリアクションを返したのはリーでした。

 そう、私は昨日、正式にこの店のオーナーとなり、奴隷の身分からは解放されました。


「はい、オーナーがめんどくさいから全て私に任せたと仰って」

「めんどくさいって……オーナー、商品の仕入れに苦労なさったの?」


 ファンシーも驚いたように尋ねました。


「いえ、商品の仕入れはこれからも行ってくださるそうです」

「それって今までと代わりませんよね?」


 レモネが当然の疑問を浮かべ、


「不思議な人ですねぇ。それで私達はどうなるのですか?」


 シュシュも尋ねます。


「それを決めるのは皆です。まず第一に、これからオーナーの仕事をしますね」


 と言って、私はまず、ファンシーとリーの隷属の首輪に手を触れます。

 すると、隷属の首輪はカチリと音を立てて外れました。

 次に、レモネとシュシュの首輪も外します。


「……奴隷から、これで解放されたん? うちら」

「ええ。みんなもう奴隷ではありません。自由になりました」


 私はそう言って四人を見ます。


「改めて皆に尋ねます。これからどうしますか? 私はこのお店を続けていきます。オーナー……いえ、前オーナーに、珍しいアイテムを集めるように頼まれていますから。でも、これは私個人のことで、皆を強制するつもりはありません。もしも店を辞めるというのなら、退職金として金貨2万枚を渡します」

「2万……ちょ、メイベル、間違えてるんとちゃう? あきらかにおかしいやろ、その単位」

「銀貨2万枚かしら? それでも多すぎるわよ」

「銅貨2万枚でも多いです」

「……金貨2万枚って人生200回くらい遊んで暮らせそうな額ですね」


 みんなが驚くのは当然です。


「お金はあったほうがいいですよね? みんなが別の商売を始めるのならなおさらです」


 この店の現在の資産は金貨10万枚です。

 なので、亡くなったコメットちゃんを含めて、みんなで稼いだ金貨2万枚を五等分することにしました。

 ここにいるみんななら、必ずこの金貨2万枚を有効的に使ってくれると信じて。


 ……はぁ、コーマ様と一緒になって、私の金銭感覚もバカになっています。

 コメットちゃんの分の金貨2万枚は、私が死んだ後も利息だけで教会の運営ができるように冒険者ギルドに預ける予定です。


「答えはすぐには必要ありません。辞めたくなったらいつでも言ってください。あ、でも突然やめるのはやめてくださいね、仕事のシフトもありますから」

「……なぁ、メイベル、うちは一秒もいらんは。こんなん即答に決まってるやろ」

「そうね、私も即答よ」

「あ、わ、私も決めました。はい」

「私はぁちょっと考えさせてください……はい、ちょっと考えて決まりました」


 ……四人は私を見て、自分の考えを述べました。


   ※※※


 この日もフリーマーケットは大反響です。


 私がオーナーになってからもいろいろとありました。

 コーマ様が裏に工房を作ったり、今度は鍛冶師の弟子をとったりしました。

 私もサフラン雑貨店と店の命運をかけた勝負をし、サフラン雑貨店を吸収合併したのは現在でもいい思い出です。


 何より、一番驚いたのは、死んだと思ったコメットちゃんが、獣人の姿で現れたことでした。

 コメットちゃんは、今でもコーマ様の下で幸せに過ごしているそうです。

 通信イヤリングの向こうから聞こえたあの時の声は、幻聴ではなかったんでしょうね。


 そして――

「ファンシー、エースポーションが切れそうや。クルトに頼んで作ってもらってきてくれへん?」

「クルトくんなら今、アンちゃんの授業参観にいって留守ですよ。シュシュ、ポーションの売り場を広げて対応して」

「わかりましたぁ」


 リー、ファンシー、シュシュの三人は今日もこうして私の前で働いています。

 そしてレモネも、今はクリスさんの実家で出向していますが、フリーマーケットの社員です。

 向こうでは、従業員の不正を次々に暴き、傾きかけていた商会を一気に建て直しているそうです。


 あの日、あの時、四人は全員私に言ったのです。


『オーナーに恩を返せていないのに、店を辞められるわけがない』

 

 と。笑っちゃいますよね、もう奴隷でもないのに、しかも、今のオーナーは私なのに、四人が四人ともそんなことを言うんですから。本当に、笑っちゃいますよ。涙が出るくらい。

 本当は怖かったんですよ。あの時、全員が辞めちゃうんじゃないかって思って。


 でも、こうしてみんなで働いていられる今、私はとても幸せです。

 仕事に一区切りついたと思ったら、また扉が開きました。

 私も、リーも、ファンシーも、シュシュも、全員が扉を見て、笑顔で頭を下げます。


『フリーマーケットへようこそいらっしゃいました』


 ラビスシティー、迷宮から徒歩3分。

 なんでも揃う雑貨店、フリーマーケットは今日も笑顔で営業中です。

本当は102話から106話を全部入れちゃってその後にエピローグで終わらせようと思ったのですが、

さすがに同じ内容をそのまま載せるのはどうかと思ったので。


ということで、メイベル外伝でした。

……あれ? 全然話のストックができていない?


弱った……これで本当から明日から本編に戻れるのかな。

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