精霊の宝玉の出自
~前回のあらすじ~
クリスとミ○を飲んだ。
王宮には顔パスで入った。
ただ、敬礼とかがないところを見ると、門番達は鈴子を神子だとは知らず、お偉いさんに鈴子が来たら通すように言われているのだろうなと推測した。おかげで俺もすんなり王城の中に入ることができた。
そのまま俺達はさっき別れた部屋に向かった。
その中で、
「あ、コーマ、おかえり」
ルシルがお菓子を食べながらベッドに横になっていた。
「おい、ルシル、くつろぎ過ぎだ。鈴子に迷惑だろうが」
俺がルシルに対して文句を言うと、ルシルが「いいじゃない」とあっけらかんとした口調で言った。
「別にかまわない」
「ほら、この子だってそう言ってるんだし、それに、闇の神子って、つまりは私の後輩じゃない」
「なんでそうなるんだよ」
「だって、私、もともと闇の神子なんだもの」
「闇の神子だからって後輩ってことにはならないだろ」
俺は笑いながらそう言って、首を傾げた。
…………は?
いや、ちょっと待て。
変な言葉が聞こえた。
「神子? お前が? ははは、嘘つけ」
百歩譲って「闇の」っていうのは認める。
でも闇の神子って……神の子って……お前は闇の魔王の子だろうが。闇の魔子だろ。
「……本当。彼女が初代闇の神子」
「……マジなのか!?」
「……やっぱり違う」
「どっちだよ!」
長く伸びた髪をかきむしり、イライラした口調で俺は言った。
「コーマ、その格好でいつも通りの仕草をしていたら、柄が悪く見えるわね」
「うるせえぇ、着替えるから少し待ってろ」
スカートの下からズボンを履く。
上の服を脱ぎ、ブラを外す。
「コーマって、貧乳ね」
「うるせぇ、お前よりは大きい――ぐっ」
振り返ると、ルシルの姿が中学生サイズまで成長していた。
それに伴い、胸も俺よりは大きくなっている。
思わず胸を手で隠してしまう自分が情けない。
「魔力の神薬を飲み続けたおかげで、私も魔力は少しは回復しててね――」
次の瞬間、ルシルの体が小さく縮んだ。
「まぁ、少しの間だけ、コーマの封印解除第一段階の時くらいには成長できるのよ。もちろん、魔法も少しは使えるわ」
魔力の神薬の効果が少しはでてきたってことか。
「この調子でいけば、あと三〇〇年くらいしたら、完全に魔力が回復できるわ」
「それはまぁ、気の長い話だな」
普段着を着て、性別反転薬を飲む。
ようやく男性の姿に戻れた。
……ぐっ。
「どうしたの? コーマ、顔色が悪いわよ」
「いや、何でもない。それより、ルシルが闇の神子ってどういうことなんだよ」
「んー、そもそも、精霊の宝玉は全部、どこかの魔王が管理していたものらしいのよ。それを使って、この大陸で何かを利用しようとしていたみたいなのよね」
魔王が精霊の宝玉を管理していた?
でも、精霊って、神の僕みたいなものだろ?
神と魔王って敵対関係なんじゃないのか?
「お父様がその魔王から宝玉を取り戻して、闇の宝玉を私が管理したの。その時に、ミュートの力を私が掌握していたの」
「掌握って」
「掌握よ。私の方が強かったんだから」
ルシルが自慢げに言うが、なぜか急に顔を真っ赤にして、
「何よ、私は弱くなってないわよ! ちょっとコーマの力を封印するのに力を使ってるだけよ!」
と怒り出した。
「なぁ、もしかしてお前、ミュートの姿が見えてるのか?」
「もちろんよ。ほら、コメットちゃんが死んでたとき、魂が見えてたでしょ? それと同じ要領よ」
「同じ要領って……」
「何よ! 失礼ね、そんなうまいこと言ってもダーククリスタルのペンダントは返してあげないんだから」
「あぁ、ちょっと待て、二人で話されたら俺は全くわからん。鈴子、悪いがこれを食べていてくれ……俺はちょっとトイレに行ってくるから」
俺はそう言って、手作りのマシュマロをお皿に入れて置く。
「懐かしい」
マシュマロを食べた鈴子――彼女の力が強くなり、ミュートが顕現するが、俺は急いでトイレへ駆け込んだ。
……下着が……女性用下着がきつい。
急いで着替えようと、ズボンに手をかけた。




