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異世界でアイテムコレクター  作者: 時野洋輔@アニメ化企画進行中
Episode06 日常閑話

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閑話10 魔王城リフォーム(中編2)

異世界でアイテムコレクターの存亡に関わる重大なお知らせがあります。

詳しくはあとがきの小話で。


~前回のあらすじ~

伝説のタタミを作るための素材を探すことになった。

「へぇ、凄いな。本当に空があるみたいだ」


 地下の天空。そう呼ばれる迷宮に俺達はいた。

 まるで秋の空のように見える天井――だが、実際には5メートルほどの高さに天井があり、目の錯覚により空があるように見えるらしい。夜に来たら満天の星空も見えるそうだし、雲が出たら雨も降るらしい。


 地上へのこだわりが強いように見える迷宮だ。一体、ここの魔王はどんな奴なのだろうか?

 鳥とかかな。


 とはいえ、今回の目的はあくまでもブラングラスと呼ばれる魔物。

 そして、そのブラングラスが落とすトウシンソウ――い草。


 それを探すために俺は来ているんだからな。


「ということで、クリス、新しい鎧の着心地はどうだ?」

「そうですね、前より軽くていいんですが……これ、金属じゃありませんよね? ウロコですか?」

「あぁ、ちょっとした縁で知り合ったファイヤードラゴンの角を元に戻してやる代わりに、鱗を30枚くらい貰ったんだ。その鱗を加工して作った。火竜の軽鎧だ」


 まぁ、ドラゴンの角を元に戻すのも、アルティメットポーションを使って治療してやったので、角と鱗のダブル儲けだ。


……………………………………………………

火竜の軽鎧【軽鎧】 レア:★×7


火竜の鱗を使って作られた頑丈な軽鎧。

魔法に対しての耐性だけでなく火属性吸収効果を合わせ持つ。

……………………………………………………


 中々の傑作だ。

 これはアイテムクリエイトで作り出したのではなく、鍛冶と細工のスキルを使って作り上げた。

 アイテムクリエイトから派生した細工スキルは、首飾りとか作ることができるスキルだ。

 ていうか、本当に何種類のスキルが手に入るのだろうか?


 今手に入ったスキルは、


 鍛冶・料理・錬金術・裁縫・細工の五種類だ。


 全て入手したときからレベル10だった。

 必要だと思った時に入手しているんだけど、錬金あたりは、クルトの師匠を名乗っている以上、錬金術のスキルがないと不自然かなぁと思ったんだけど、考えてみれば錬金術レベル10のスキルのほうが不自然だったけどな。


 ちなみに、アイテムクリエイトでも作ってみたのだが、その時の効果は、「火属性無効」だった。

 アイテムクリエイトでは同じ素材でも一定の品質のものしか作れないけど、他のスキルを使ったらそれ以上のアイテムが作れるのは確かなようだ。


「クリスティーナ様、今日はご協力していただき、ありがとうございます」


 臨時従者となったシグレがクリスに頭を下げる。シグレはさっきとは違い、忍び装束に身を包んでいた。


「いいんですよ、シグレさん。コーマさんの我儘はいつものことですが、人助けですし、依頼料もきっちり貰えたわけですから。まぁ、そのまま借金の返済に回るんですけど」

「そうだぞ、シグレ。クリスに様付けなんてする必要はない。だって、クリスだし」

「コーマさん、それはひど――」

「コウマ殿、今の発言は取り消し下さい。クリスティーナ様とコウマ殿は主君と従者の間柄、例えコウマ殿とあれども、主を蔑ろにする発言はクリスティーナ様だけでなく己の品位を欠くことになります」


 シグレが睨み付けてくる。言っていることは全て正論のため、俺も反論できずに素直に謝るしかない。


「ご、ごめんなさい」

「すみません、あ、でもシグレさん。私とコーマさんの関係は主君と従者とかじゃなくて、フランクな関係ですし」

「そうでしたか、クリスティーナ様。差し出がましい発言、申し訳ございません」


 ……シグレさん、考え方が忍者というよりかは武士だよ。

 俺も今日はクリスに対しては敬語で接したほうがいいのかな。

 あぁ、でももうフランクな関係だってクリスが言ってくれたし、今まで通りでいいかな。


 ただ、バカにする発言はやめておこう。

 間違っても、契約によって猫語にするとかそういう行為はまた今度にするか。


「じゃあ、行くか。シグレさん、ブラングラスはどの階層にいるんだ?」

「13階層で目撃証言があります。そちらに向かいましょう」

「13階層か、思ったより浅い階層にいるんだな」


 クリスがギルドから入手した地図を頼りに進む。

 ただ、この地図というのもわかり辛い。地図の目印が、「岩」とか「木」とかだからな。

 道と呼べるものがないからな。


「おっと、魔物か」


 現れたのはウッドゴーレム――木人形だ。身の丈三メートルはあるが、エントを見てきたからな。俺にとってはただの人形だ。アイテムバッグから、自作の斧――エントキラーを取り出す。


 そして、軽く振るった。その衝撃波が熱の波となり、ウッドゴーレムを両断した。断面が黒焦げとなり、そして、次の瞬間には木の板と魔石に変わる。


……………………………………………………

高級ウッドボード【素材】 レア:★★


高級な木の板。床板や建築資材として使われる。

高級と言う名前だが、本当に高い値段かどうかは店次第。

……………………………………………………


 うん、魔王城建築資材になるなら。

 アイテムバッグに入れておこう。


「驚いた、強いとは思っていたがこれほどとは」


 シグレが出したはいいが行き場の失ったクナイに視線を落とし、腰元のポーチにしまった。


「まぁな。みんなには黙っておいてくれよ。悪目立ちは好きじゃないからさ」

「確かに、主君より目立つ従者というのはよくない。護衛としてならそれも良しだろうが」

「そういうことだ」


 本当はそんなことじゃないんだけどさ。


「じゃあ、行こうか」


 目印となる岩とか木とかを見つけながら、俺は12階層へ移動した。

 12階層は鳥の魔物が多いが、クリスやシグレの敵ではないようで、楽々13階層へ。


 13階層もまた草原だった。

 索敵スキルによって、敵の位置を探ってみる。が、近くにはいないのか、魔物の気配がない。


「むっ、こっちか」

「え? わかるのか?」

「風に血の匂いが混じっている。恐らく魔物同士が争ったのであろう」


 血の匂い?


 ……全然わからん。


 これが、コメットちゃんやタラだったとしたら、コボルトの力だと思えるのだが、相手はシグレ、俺と同じ人間だ。

 だが、3分くらい歩いても血の匂いは感じない。

 一体、どういう嗅覚をしているんだ? 適当なことを言っているんじゃないか? と思ったが、さらに歩くと、索敵スキルに魔物の反応があった。しかも複数だ。


 そして、行ってみると――


「なぁ、ブラングラスってこれなのか?」

「情報通りだ」

「情報通りって――いや、倒せるとは思うんだけどさ、こいつが本当にい草を落とすのか?」

「そのはずだ」

「草の気配がゼロなんだけど」


 目の前にいたのは、白色の巨大な亀だった。しかも巨大な亀。もちろん、アイランドタートルほどではないが、高さ3メートルはある。

 口から血がたれていて、蛇の肉片が地面に落ちていた。

 肉食亀かよ。


「まぁ、こいつを倒せばいいんだな?」

「あ、いえ、彼を倒してはダメです」

「え? でもドロップアイテムだって」

「……ドロップアイテムであっても、倒してはダメなんです」


 一体、どういうことだ?

 ドロップアイテムなのに倒してはいけないって?

 重大なお知らせがあるということで、俺はルシルに呼び出された。


「なんだよ、重大なお知らせって。前編後編で終わらせるはずだった話が、何故か後編で終わりそうになかったので、中編2つも追加することになったからってそこまで怒らなくても」

「そんなのはどうでもいいのよ」


 ルシルは一喝した。どうでもいいって、読者様からの苦情ネタとしては十分だと思うんだけど。


「この問題は、下手したら異世界でアイテムコレクターの存在が危ぶまれる大事件なのよ」

「……冗談じゃなく?」

「本気と書いてマジよ」


 ルシルの重い声に、俺は思わず押し黙った。


「……決定したのよ」

「何が? 打ち切り?」

「書籍化」


 …………?


「マジか! ウソだろ、異世界でアイテムコレクター書籍化!? もしかして書籍化に伴う作品の消去!?」

「違うわよ! そもそも2万ポイントかそこらの、しかもなろうコンテストに応募中の作品が書籍化決定するわけないでしょ! 書籍化が決まったのは、同じ作者の別作品、《チートコードで俺TUEEEな異世界旅》よ! 作品消去もないわ」


 なぁんだ。


「まぁ、それでもうれしいことじゃないか。書籍化作家の作品となったら、読者も増えるだろうし。へぇ、めでたいな」

「何がおめでたいのよ! 私達は、やってはいけないことをやってしまったの」

「やってはいけないこと?」

「私たちの作品に、その作品のキャラが登場してしまってるの。出版元の許可もなく」

「そんなキャラいたっけ? て……いや、同じ作者なんだからいいじゃないか」

「作者に著作権なんてないわよ! 著作権も版権も全部出版社様のものよ!」


 言い切った。いや、著作権くらいはあるだろ? と言いたいが、ルシルのこれまでにない迫力に俺は言い返せない。


「って待て、あっちのキャラでこっちに出てきたっていえば、食の達人(イーティングマスター)Sだよな? ほら、あれなら仮面も被ってるし、別キャラだと言い張れば」

「違うわ! 彼女じゃない、彼女と一緒にいたでしょ、もう一人」

「もう一人?」


 もしかして――


「サンライオンか?」

「サンライオン様よ! 相手は出版決定作品のキャラよ! 丁重に扱いなさい!」


 こんな卑屈なルシルは初めて見た。雑魚魔物相手に「様」付けするなんて。


「ま、まぁ、サンライオンって、よくある名前じゃないか?」

「そんな危ないネタ使わないで! サンテレビのオッサンテレビと4ちゃんねるのらいよんチャンネルから生まれたキャラみたいな危ないネタ使わないで」


 言ってねぇよ! そんな誕生秘話すらないよ!

 関西人しかわからないネタ使うなよ。


「それに、書籍化作家は、更新速度が下がるのよ! しかも、こっちは書籍化しない作品よ! きっとノーチート村長みたいに更新延滞MAXなるか、KISS無双みたいに無理やり最終回になるわよ!」

「……あぁ、それは大丈夫だ」

「なんでそんなこと言い切れるの?」

「今、入ってきた情報だと、書籍化発表は今日だけど、書籍化の話は前からあったんだ。でも――」

「でも?」

「こっちは毎日更新で、チートコードで俺TUEEEのほうが更新速度少し停滞してただろ? 作者は優先順位がいろいろおかしいからな、大丈夫さ」

「……その作者は全然大丈夫じゃないわね」

「あぁ、本当に書籍化するなら、担当様は苦労するだろうな」



 ということで、チートコードで俺TUEEEな異世界旅が書籍化決定しました。詳しくは活動報告で書きますが、こっちは毎日更新続けたいと思います。


 担当さんに怒られない限り。

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