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現実の正体見えずに枯れ尾花

2巻目です。前回とあまりつながりが無いかも。


現実の正体見えずに枯れ尾花

ここは何処だ。


駅だ。駅名は汚いが読める。「如月駅」

少女が駅で立っていると、可愛らしいお猿さんが描かれた電車だ。

アナウンスがはいる

「この電車に乗ってはいけませんよ」


そんなアナウンスとは裏腹に少女の足は勝手に動く。

乗ってしまいそうになった途端、

足が止まった。いや止まったというよりは電車よドアの前に、隙間に落ちるかどうかぐらいの所に、何かが落ちていた。

私の物だ

少女は瞬時に分かった。なんてたって祖母の大事な形見のドリームキャッチャーだったからだ。祖母と祖父がアメリカに旅行しに行った時買ってきてくれたのだ。

「出発します。」

無機質な声が鳴り響く。

電車が動き始めた時電車内が見えた。

そこには30代だろう男性が身体中ナイフで刺されていた。脚立に乗りながらナイフで刺している小人も見えた。その小人はとても恐ろしい顔をしてこちらを睨み付けていた。ほんの一瞬の出来事だったので確証はもてないが

目が合った

気がする。

少女は逃げるように駅のホームを出た。少女がいた駅は良く知っている近くの駅だった。急いで家に帰ろう。直感的にそう感じ早歩きで帰り道を歩き始めた。


帰り道には鬱蒼とした林と田圃の前を通る。怖かったがめを瞑りながら走った。幸い少女の家までは一直線だったので安心した。

田圃の前を走っている時ふいに少女は足を止めた。何かを感じたのだろうか?

少女は辺りが何故か気になり田圃の方に目をやると

白いなにがくねくねと踊るようにうごいていた。

「えっ...何、あれ?」

見チャダメ

少女の本能が囁く


少女は自分を信じ逃げ出す


何処まで走っただろうか。気が付くと

家からは離れた所、少女が通っている中学校の近くまで来ていた。校門は何故か開いていた。

何でだろう?

少女は校門に近づくと

何か騒がしい。

普段は砂利しか無い校庭は墓場に変わっていた。

少女は聞いたことがあった。この中学校は墓場を埋め立てて出来たという。

それだけではない。

おかっぱで赤いワンピースの女の子、勝手に跳ねてるバスケットボール、

理科室にある骨格標本と人体模型、

音楽室の目が光っている肖像画、

無人に月光を弾くピアノ、

目の光るモナ・リザ、

プールからは無数の手が出ており、

学校の窓から見える階段は心なしか多く見える、

ひとりでに歩く二宮金次郎、

赤い紙と青い紙が舞っている。

何なんだ!この状況は!

少女は咄嗟に吐き気がした。

何か見てはいけないものを見てしまった気分になった。

これらは言わば学校の七不思議だ。(七つ以上あるのはご愛嬌)

もう、何処に逃げていいか少女は分からなくなった。

少女は目的地もなくとにかく走って逃げるが演劇部の少女は心臓が破裂しそうだった。


ずっと俯いていたので少女は首が痛くなってきた。立ち止まって上を見上げてみた。道端にはミラーがある。そのミラーを覗く気は怖い事もあり、一切無かったが好奇心とは怖いもので少女はミラーを見てしまった。

そこに映ったのは

全身紫色のお婆さんだった。一瞬映りまたミラーの奥へ消えてしまった。

ミラーなんか見なきゃよかった。少女は兎に角ミラーから離れるために走り逃げた。


真っ暗な夜道を歩いている。

静寂の中、いきなり声が聞こえた。

「手をよこせ」

前を向くと片手片足のない女の人が立っていた。

脳の奥深くにこの話を記憶していた。

少女のクラスでオカルト好きの少年がてけてけやらカシマさんの話をしてクラスの女子を脅かしていたのを思い出した。その時に対処も教えてくれた。


えっと...そうだ!

「今使ってます」


「じゃあ、足をよこせ」


「今必要です」


「この話を何処で聞いた?」


「カシマさんのカは火事のカ、シは死のシ、マは魔のマ、レイは霊のレイ、コは事故のコ!」

気づくと目の前の人影は消えていた。

驚いた少女は兎に角後ろを振り返らず走り逃げた。ふと走りながら曲がり角を見ると同じクラスの男子がいた。

「何で!」

あっちも走っていて近づく余裕など無かった。何しろアイツは陸上部だ。


段々疲れてきた少女は身の安全を確保した上で歩き始めた。

「はあ、やっと家に帰れる。」

安堵の溜め息と共に独り言が零れる。

家の近くまで来た少女は無意識に横を見た。一瞬で後悔をした。

そこには、

薄い女が狭い家と家の間におり、そこからこちらを覗く。

その女と目があった。

ニヤリと物言いたげな様子ですっと消えていった。

もう少しで家というところで横をバイクが通る。よく見てみれば首が無く叫んでしまった。その上、少女の足元には小さなおじさんがいる。

「ああああああああ」

ただその恐怖感は慣れなのかはたまたおかしくなったかすぐに消えていった。


家路を歩いていると近はずなのにとても遠くに感じた。


「足はいらんかねぇ」

しわがれた老婆の声が聞こえた。

「私が嫌いなアイツのが足を欲しがっていました」

「そうか...」

その老婆はとぼとぼと少女の歩く道とは逆に歩き始めた。


「家についた!」

自分の家の前に来た途端叫んでしまった。

早く家に入ろうとしたとき、金縛りにあった。幸い首が動いたので周りのぐるりを見渡すと、少女より断然小さな女の子が立っていた。その子は赤ちゃんの人形を引き摺っている。

「新しいお人形だ」

違う。あれは人形じゃない。 

人だ。

少女が動けない中、女の子が近づく。

にやっと笑ったら少女を引っ張る。

バランスを崩した少女は引きずられるような状態になった。


少女の意識は消えていった。


ブチッ

何かの電源がきれる音がして少女の意識が途絶えた。


今のは夢?


そうだ私は『ドッペルゲンガー』から逃げてたんだ。

家の押し入れにかくれてたんだ。


ガラガラ


いきなり押し入れの戸が開いた。


私がいた。いや正確にいえばもう一人の私がカッターナイフを持って立っている。私はカッターナイフに刺され二度目の死を迎えた。

NNN臨時放葬です。昨日の死亡者は...」

声は途切れ途切れに聞こえたが私の名前だけははっきり聞こえた

そこで息絶えた。


三月に廃駅になった駅の線路には入ってきた電車のような形で枯れ尾花がしげっていた。


Bad end


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