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豚肉と旅立ちの準備

朝の六時の鐘がなる。

目が覚めると身体中が痛い。

筋肉痛にでもなったのだろうか?

痛い身体を引きずりながら食堂に行きおっちゃんに挨拶をする。

ご飯を待っている間に明日旅立つ事を伝えた。


「明日この街から出て次の街に向かおうと思います。今までありがとうございます」


「いやいや此方こそだ。旅頑張りなよっ」


笑顔で答えてくれた。


食事を終えギルドに足を運ぶ。

掲示板にピッグホーンがあったのでそれを選びおばちゃんの居るカウンターに持っていこう。


「これお願いします。後何処にいるか教えてもらってもいいですか?」


「おや?今回はゴブリンじゃないんだね?」


「はい…最近ゴブリンばっかりだったので違う魔物にしようと思いまして。」


正直昨日の一件でゴブリンは見たくない。


「そうかいそうかい。ゴブリンと同じぐらいの魔物だからあんたには危険は無いわね。

ピッグホーンは門を出て西に真っ直ぐ行った湖の近くにいるはずだから気をつけて行っておいで」


笑顔でギルドカードを受け取りる。

生息地聞けたし気合いを入れて討伐しよう。


警備兵に挨拶して西側を歩いていく。

南にはゴブリン達が居る森があり、その森以外はまだ行った事がないので少しワクワクしながら歩いていたら冒険者がウサギみたいな頭にツノが生えた魔物と戦闘をしていた。

冒険者は難なく攻撃を避けたりして戦ってるので助太刀せずに邪魔にならないように歩く。

10分ぐらい歩いたら目的地の場所にたどり着いた。

周りが平原で豚らしき魔物のピッグホーンが湖で水を飲んでいる。


数が多いがゴブリン程度の実力との事でピッグホーンの群れに向かった。

ピッグホーンの群れはラカの方に体を向けてブォーブォーと威嚇してくる。

ラカは左手を前に出し、一匹のピッグホーンに魔法を放つ。


「サンダーッ」


”プギゃぁー”と奇声を放ちピッグホーンが黒焦げになる。

まずは一匹倒したので周りにもサンダーを放つ。


「あっ、MP切れちゃったか…」


左腰から右手で白雨しらさめを抜刀し、ピッグホーンの横腹に斬りかかる。

しかし一撃では仕留める事は出来なかった。


ん?一撃で倒せないのか…まぁ一撃でダメなら何撃でも入れてやるのみッ!


と前に出て斬りかかると同時に横腹に衝撃を受けてラカは2mほど吹っ飛ばされる。


「コンチクショウ‼︎びっくりしたじゃないか‼︎」


極僅かにダメージは入っていた。

しかし幾らダメージが少なく痛みなどはなくても衝撃などはあるようだ。


立ち上がり、突進してきたピッグホーン目掛けてダッシュした。

ピッグホーンの顔目掛けて白雨しらさめを振り切る。

顔面を切られたピッグホーンは叫び声も出せずに横に倒れる。


ん?もしかして部位によってダメージの入り方が違うのか?

もしそうなら今後の敵にもあるのかもしれない…

いっちょ試してみますか。


ピッグホーンの腹に一撃を入れてみる。

やはり一撃では倒れない。

他のピッグホーンに顔目掛けて斬りつける。

そしたら一撃で倒せた。

周りを見渡して後30匹前後…


「まだいっぱいいるなぁ…良し気合を入れるか。」


呟きながらMPゲージを見てみたら全回復していたのでサンダーの魔法で倒していった。

残り11匹になり、横腹と顔面以外で攻撃していった。

やはり部位によってダメージが違うようだ。お尻に向けた斬撃は3回攻撃してやっと倒せた。

しかも斬りつけたら斬りつける分だけ相手の動きが遅くなる。

現実の世界と同じようにダメージを受けたら動きが悪くなるようだ。


敵を倒し終わって周りを見渡したら、 袋に入ったお金や、戦闘中にもチラチラ見えていた物が落ちていた。

それはスーパーなどに売っているトレーにラップで閉じられた肉の塊が落ちていた。

ラカはマジマジと肉の塊を見つめて呟いた。


「肉じゃん…しかも丁寧に閉じられてるよ」


何秒かそのまま硬直して笑顔になった。


「ってこれスーパーに売ってるような入れ物だよね?しかもこれ旅とかに便利じゃない?」


笑顔が止まらなかった。肉の塊をアイテムボックスに入るように考える。

そしたら手から肉が無くなる。

アイテムボックスの中にはピッグホーンのステーキ肉と書いてある。

確認が出来て、周りに落ちているお金と肉を回収して始まりの街に帰る。


街に戻ってきたラカはクエスト報告する為にギルドに来ていた。

いつものカウンターに向かいおばちゃんにクエスト報告をする。

おばちゃんは眼を大きくあけ


「あんた…こんなに倒したのかい?」


「はい。突進を貰いまして少し焦りましたがそれ以外には特に問題もありませんでした。

色々勉強にはなりましたが」


っと苦笑いで答える。


「あんたは結構強いのだね。 ここらへんの魔物も冒険者も弱い街なんだよ。 っで、 あんたは初心者だろ?元々何処で戦ってたのかい?イヤ詮索はやめよう。 こんだけのゴブリンとピッグホーンを倒した事だし、 どうだい良かったらランクアップ試験を受けないかい?」


笑顔になりながらおばちゃんが言っているがゴブリンやピッグホーンだけでランクアップ試験が出来るのかと思う。

でもランクアップ試験をしたら買い物に行く時間が無くなってしまうのでここは分からない事を聞いてみる。


「ありがとうございます。 でも明日にはこの街を離れようと思いまして、 今日買い物を済ませようと思っているのです。 ランクアップ試験と言うのは他の街でもできるのでしょうか? それと幾つか質問をしても宜しいでしょうか?」


頭を下げて質問を答えてくれるか願う。


「街から出るのかい? 残念だねぇ…

質問かい? そりゃぁ構いやしないけどねっ。 後ランクアップ試験は他の街でもできるんだよ。 でもギルドからの推薦状が入るから用意するから少し待ってな。」


少し待っているとおばちゃんが封筒を渡してくれた。


「これを次のギルド支部の人に渡したらランクアップ試験を受けさせてくれるよ。

でっ質問とは何だい?」


推薦状を大事にアイテムボックスにしまい口を開く。


「次の街の場所がちょっと分からなくてどう行ったらいいか教えて欲しいのです。

それと料理器具や食材を売っている場所を教えて欲しいのです。 旅して餓死は嫌なんで…

後は… 冒険するにあたって絶対に必要な物を教えて欲しいです。」


「何だい冒険は初めてなのかい?

まず必要な物は飲食と地図とテント… 後は実力じゃないかね?

売っている場所は飲食はギルド出て右側を真っ直ぐ歩いたらあるさ。

後はこの二階に行ったら揃えれるはずだ。

外でも買えるがボッタクられるかもしれないがね… こんなもんかね?あっ後はこれが今回の報酬ねっ」


おばちゃんが袋に入ったお金を渡してきた。


「色々ありがとうございます。 これから二階に行って買い物してきます」


よくよく考えてみたら碌にこの街を見ていない事に気付く。

二階の階段を上がった先にはカウンターが幾つもあり、 人々がカウンターに向かって買い物等をしていた。

ここには、 売り買いの場所かぁ。

買い物専用のカウンターの列に並ぶ。

少し待つと自分の番だ。


「簡易テントと食器類が欲しいのですが…」


カウンターのお姉さんがにこやかに手を向けて


「あちらに販売しているカタログ表があるので其方を見て検討してください」


「はい見てきます。 又来ますのでよろしくお願いします」


恥ずかしい思いをした。


カタログ表を見ていたらポーションとマナポーションが売り切れになっている。

やはりプレイヤー達が購入したら生産が追いつかないみたいだ。

買おうと思っていたが売り切れなら諦めるしかないか…

他の商品はまだあるみたいだ。

とりあえず、 テントの一覧を見てみる。

1人用や2人用…最大人数が入るテントは5人用らしい。

いつ何があるか分からないので2人用のテントを選ぶ。

後は木で出来たお皿、 フォーク、 スプーンの食器セットを選ぶ。

最後に包丁、 まな板、 フライパン、 鍋の調理セットを選んで後は此処で欲しい物はないようだ。

カウンターに向かいカタログを受け付けに渡す。


「2人用簡易テント、食器セット、調理セットですね。会計が4500Rになります。」


今持っているお金が4700Rしかない。

しぶしぶお金を渡し、残金の底が見えている。


「お買い上げありがとうございます。」


200Rで食料なんて買えるのか考えながらギルドを出る。

外には焼き鳥屋の屋台があるが、今は買ってるお金がない。


食材が販売していそうな所を探していたら、 路地裏で殴られてるパンダっぽい亜人がいる。

なんだ彼奴ら?

この世界でもカツアゲみたいな事してるのか?

嫌な光景を見てしまった。

なんだよ… 何故こっちを見る。

助けてほしいのは分かるが僕には関係ないだろ?

はっ… アイツ奴剣を出してるだと?

こんな街中で振り回すなよ…

ドンドンムカついてきた。

いっちょ懲らしめてやろう。


路地裏へと歩いていく。

今にもパンダの人に剣が当たりそうだ。

不味いと思い、 ダッシュで近ずく。

そして柄の悪い男に今までにないぐらいの勢いで顔面を殴る。

柄の悪い男は吹っ飛ぶが無視し、 パンダの人を見て安堵する。


「間に合ってよかった。 っでそこの人殴っちゃったけどよかったぁ?」


「はぃ。 助けて頂いてありがとうございます」


そうこうしてる内に男は立ち上がった。


「コノヤロー何して腐ってんだ。 殺すぞぉ」


冷たい目で相手の顔を見る


「はぁぁ。 街中で何武器を振り回してるのですか? 貴方はバカなのですか?」


男の顔は爆発しそうなぐらい赤い。

そうとう怒ってるみたいだ。


「もぅ知らねぇ。 お前も殺す。 殺す。 殺す」


完全にキレてしまった。


「殺すと言葉に出すんなら殺される覚悟があるんですね?」


冷静に答えたが男は返事をする前に剣を振り回す。

当たらないように躱し、 お腹にパンチを入れる。

男がくの字に曲がるがお構いなしにもう1発パンチを入れる。

見たくない光景だ。 男が吐きやがった… 汚ねぇ。

それでも男は剣を振り回してくるよ…


「しつこいなぁ… もぉこれでも喰らえ」


男の背後に周り、股の下から蹴りを食らわす。

男は芋虫みたいに唸っている所をお腹目掛けて踵落としを決める。


「よしッ勝った」


ニコニコしながらパンダの亜人にピースサインをする。


「ぁ… ありがとうございます。 ずっとこの人に殴られたり、 アイテムを奪われたりしていたので、 御礼出来るものなんて持ってないんです」


ぁぁそうだろうね。

カツアゲみたいな光景だったものね。

1発ビシッと言ってやるか。


パンダの亜人に近ずいて首元を掴む。


「虐める方も悪いけど虐められる方も悪いの知ってる? 虐められたくなかったら努力して強くなれよ。 この世界なら簡単にできるだろ? 外の敵を倒してLVを上げたら強くなれるんだから。 後は気持ちの問題だろぅ」


パンダの亜人は目から涙を流し


「強くなりたいですよ。 でも武器も持たずに敵に挑めないですよ… お金だってこの男に取られてるの。 僕だって強くなりたいよ。

でも周りには仲間もいないからどうしようもなくて…」


「武器があれば強くなろうとするんだな?」


「えっ?」


アイテムボックスからショートナイフ、初心者の服、初心者のズボンを取り出す。


「これをやるから強くなれ‼︎

服とズボンは売るなりしてお金にしなっ」


パンダの亜人は目をイッパイに開きながら両手で受け取る。


「ありがとうございます。 このご恩はいつか返します」


「あぁいいよそんなの。 僕はあの男に用があるからどっか行きな」


パンダの亜人は立ち上がり路地裏からいなくなる。


「さてと… いい加減目を覚ましたら?」


生活魔法の詳細は見た事があるので使用してみよう。


「出でよ…水」


水を出現さして男の顔に落とす。


「ボァォハ…」


「目を覚ましたな。 おぃ、 お前殺される覚悟はあるか?」


男はいきなり土下座の体制になり謝りだす。


「すみませんでした。もぅこんな事しませんので許して下さい」


冷たい目で見下し、 足を頭の上に乗せる。


「殺される覚悟もないなら人に武器を振り回すな‼︎ 次お前があんな下らない事をしていたら殺すからな」


「はい。 もぅしません。 神様に誓います。」


その言葉を聞いて男から足をどけ、立ち去ろうとする。

その後ろで男はニヤつく

ラカの背後から攻撃を仕掛けて来たのだ。


「死にやがれェェェ」


念には念を入れて白雨に手を添えていてよかった。


声が聞こえた瞬間に白雨を抜刀し、男の手首を切断した。


「ゥァァァァ」


男は手首が切断され声にならない悲鳴をあげた。


許してやったのにバカ。


食材を買いに行こうかと思って行こうとしていたが気分が乗らないのでハト宿に戻ることにした。

男を放置して…

名前 ラカ

年齢 15才

種族 妖狐

LV 10

HP 740

MP 580

力 78(+35)

防御力 80(+240)

素早さ 87(+252)

賢さ 79

運 29


Point 40


装備

武器 白雨しらさめ

頭 九尾の仮面

体1 シャツ

体2 白魔装束しろましょうそく〔体2と脚2のセット服〕

右腕 無し

左腕 無し

右手 身代わりの指輪

左手 無し

脚1 短パン

脚2 白魔装束しろましょうそく〔体2と脚2のセット服〕

足 初心者の靴


スキル

アクティブスキル

雷魔法 LV2

治癒魔法 LV1

生活魔法 LV1

魔眼 LV1

隠蔽いんぺい LV10

パッシブスキル

身体機能 LV2

鷹の目 LV2

HP自動回復 LV11

MP自動回復 LV11

刀マスタリー LV1

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