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愛刀復活

金額が足らなかったラカは、 キャンディーに必死に頭を下げてお金を借りる事が出来た。

ただし、 キャンディーはある条件を出した。


「3万リラは貸してあげる。 但し、4万リラにして返して頂戴ね 」


キャンディーは笑顔で答える。


冷や汗が滴り、 やはりお金の貸し借りは今後しないと心に誓う。


勘定を済ませてキャンディーが宿泊している宿屋に向かう。

今後のパーティーの決まり事を決める為だ。

宿屋を目指す間に、美味しそうな屋台が幾つも並んでいたが、 お金に余裕もなく我慢しながらテクテクとキャンディーさんの後ろを歩く。

しばらく歩くと目的の宿屋に着き、 3日間のチェックインを済ませると、 とうとうお金が底をついた。

もぅ何も買う事も出来なくなり、 落ち込んでいると背中を叩かれる。


「何落ち込んでいるのよ。 明日から又稼げばいいでしょ」


背中がジンジンするが確かに明日から稼げばいいよね。

なんだか少し元気が出てきた。

キャンディーさんを見るともう階段を上がろうとしている。


「待ってよぉ」


キャンディーの後ろを追いかけていく。



キャンディーの部屋では何かと居づらくなりそうなので、僕が借りた部屋で話し合いが行われた。


「これからパーティーの決まり事を決めるけど何かある?」


キャンディーは此方の要望を先に聞いてくる。


「僕はパーティーを組んだ事ないから分からないけど、 取り敢えず報酬は折半でいいよね? それと、 ドロップアイテムは必要な物はパーティー間で相談、 入らない物は売却。 後は今後パーティーを増やす場合は皆が賛成をすれば加入する形でいいですか?」


パーティーでの最初に決める事は、 まずはお金関係。 ドロップ関係。 仲間を増やす時の条件だよね?


「それだけじゃ今後どうなるか分からないからポーション等を買うためのパーティー用の貯金かな? 戦闘関係は実際に魔物とどれだけやれるか分からない内は保留かしら。 まだまだ決まり事あると思うけど、 それは追い追い決めていきましょ。 取り敢えずはこんな所かしら」


長い間、 2人で議論しあったり、 どんな戦闘スタイルかを伝えあったりしたら外はもう夜になっていた。



翌朝、 武器の受け取りにガッタンの鍛冶屋までキャンディーさんに案内してもらい、 中に入るとガッタンはカウンターで疲れ果てていた。


「大丈夫ですか?」


目の下には黒いくまがあり、 寝不足気味なのか心配してしまうほど疲れているようだ。


「 気合いを入れすぎて寝る間も惜しかったしな。 お陰で久しぶりにいい武器が出来たわい」


ガッタンは2本の小太刀をカウンターに置かれたので受け取った。

まずは紅蓮刀ぐれんとうから見てみよう。


〜説明文〜

C装備

名前 紅蓮刀ぐれんとう

効果 斬撃の時に火炎が追加

力+55

耐久値 100


確かに耐久値が低いがそれなりに強い武器だ。効果の火炎は気になる所だがこれは実際に試さないといまいちピンとこないなぁ。

紅蓮刀ぐれんとうを腰にしまい、 愛刀がどのようになったのか気になる。

新たな愛刀を手に取り、 鞘から引き抜くと、 刀身まで真っ白い。

開いた口が塞がらなくなり、 見るものを魅了するかの美しさを放っている。

魅入っている事数秒、 ステータスに目を向ける。


〜説明文〜

C+装備

名前 白雪

効果 小確率で混乱状態にする

力+43

耐久値 450


状態異常の追加効果があるのか。

赤色と白色の2つ武器で見た目もバッチリ合うし満足の武器の購入が出来たなぁ。

まぁ、 装備欄はまだまだ空白が多いがこれから頑張って埋めて行こう。

ガッタンさんに頭を下げる。


「こんなにいい武器を作成してもらいありがとうございます。 大切に使わさせて頂きます」


「これは仕事だからな。 礼を言うぐらいならメンテナンスを怠るなよ? もぅ眠いから帰れ」


鍛冶屋を後にし、 キャンディーさんとギルドで討伐の依頼を受ける為に向かう。


冒険者ギルドに着くとキャンディーさんはDランク依頼掲示板の前で討伐依頼がないか探しているみたいだ。

ふと自分のギルドカードを見てみる。

白色のカード。 Gランクの象徴の白。


あっ… ランクアップしてないや。 キャンディーさん怒るかなぁ…


キャンディーさんを見るといい依頼があったのか受付前に並んでいる。


まぁ隠したらもっと怒るよね。 それなら潔くGランクと告げよう。 腹をくくるしか道はないよね。


和かに此方に向かってくるキャンディーさん。

ドキドキと胸の鼓動が早くなる。


「スミマセン…実は僕、 まだGランクなんです」


Gランクと告げた後にギルドカードを見せる。

キャンディーは目を見開いた後、 呆れたような顔をしていた。


「はぁ、 全く貴方って何も考えずに始まりの街を出て行ったのね。 まぁいいわ。 パーティー登録したら私が受けた依頼も受けれるから受付に行くよ」


受付でパーティー登録を済ます。

パーティーリーダーは勿論ランクが高いキャンディーさんになっている。


「パーティー登録も済ましたし、 行きましょ」


僕達は街の外に向けて歩き出した。



辺りは草原が広がっており、 後ろを見ればナルティアの都が見える。

遠くを見たら森や山がある。

何処に向かうかも分からないのでキャンディーさんの後ろをついて行く。


「なんの魔物の討伐依頼を受けたのですか?」


「ウッキーモンキーってふざけた名前のモンスターよ」


ふざけた名前って言い方、 可哀想だなぁ……



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