ボーイッシュちゃん
見たところ10代後半から20代前半。
あの魔帝様を瞬殺するくらいだから相当にヤバイ存在なんだろうけど…。
だが、可愛いは正義だ。
「え…っと、助けて頂いてありがとうございます。」
「ふーん…。キミがハナコが言ってた例の子か。…っていうかね、キミここがどこだか分かってる?まだこっち来たばっかでどうせレベルも大した事ないんでしょ?よくホイホイと外なんか出歩けたね?」
確かによく考えると、いやよく考えなくても危なかった。
解析が無かったらあのキノコで昇天してたかもしれないし。
でもパンもそんな在庫なかったんだよなぁ…。うん仕方ない。仕方ないぞこれは!俺に文句言われても困るぞボーイッシュ!
「いや、あの…、食べ物が…」
「食い意地張るのもいいけど、それで死んでたら元も子もないでしょ?ちょっと着くのが遅くなったのは悪かったけど少し位大人しく待とうとか思わなかったの?」
ん?何かおかしくないか?
着くのが遅くなった?
「気がついても辺りに誰もいなかったし、すぐに誰かが来てくれるとは限らないと思って。すみません…」
「……?え?ちょっと待って!ハナコから何も聞いて無かったの?」
何も聞いてないって事はないんだが、あれは説明と呼んでも良いものなのか?
「簡単な説明っぽいものはあったんですけど…、本当に必要最低限というかそれすらも微妙だったというか…」
「あんのクソ妖精…。うん分かった。キミは悪くない。こっち側の連絡に不備があったみたい」
うん。やっぱりそうか。そうだと思った。
奴の印象は俺の思ってた通りで間違いは無いらしい。
…にしてもいい女だなボーイッシュ。ボインのボーイッシュ…。是非ともあのボインでシュッシュして欲しいものである。
でもこいつ半端なく強そうだし、…というか間違いなく強いだろう。
ここは大人しく下手に出て様子見だな。
どれどれ、そのたわわに揺れるメロンちゃんはどの位熟れちゃってるのかな?
さり気なく見上げる形で解析を使ってみると…、
名称 アシェラト
種族 戦神
レベル
力
知力
魔力 見せられないよっ!
速さ
特殊
称号 威霊(戦女神)
威霊(豊穣神)
特技 いっぱいあると思うよっ!
あれ?名前は分かったんだけど。。
肝心の強さが見れないぞ?なんぞこれ?
あと色々突っ込むのはめんどいから無しな解析さん。
「あっ、何勝手に人のこと覗いてんのキミ?見かけによらず意外と感じ悪い子だねー。でもあれ?でもなんで解析なんて使えるの?まだこっち来たばっかりだよね?わざわざ人間のトコからあんな水晶までかっぱらってきてあげたのに…。結構抜け目無いんだねキミ」
中々に手癖の良いボーイッシュらしい。
だが解析って気付かれるものなのか。確かに説教受けてる最中に覗き見はよろしくは無いよな。
まぁなんつっても神だし、レベル1の俺の小細工が通じたらそれはそれでヤバいよな、はっは。
「すみません、意識した訳じゃなくてなんとなく見上げてたら勝手に…」
俺まだレベル1だしー、言い訳としちゃこんなもんか。
本当はもっと隅から隅まで解析してやりたいんだが。
「んー。まだ完全に魔力は制御出来てないみたいね。まっいっか。私はアシェラト。一応ハナコとは古い付き合いで。こっちでキミの面倒見てやるように頼まれてたんだけど…。もう魔法使ってるとか順応が早いというかなんというか」
まぁいいのか。チョロいなこいつ。チョロついでにその2つのマスクメロンで俺の熱いスイカバーもチョロチョロと…、
「なんか凄い顔してるけど大丈夫キミ?」
ハッとして鏡を見ると、口の端が鋭角に持ち上がり、爛々と目を輝かせる美少年がそこにいた。
おぅおぅ、これはまずい。冷静になれ。真面目な顔しれ。
「あんまり大丈夫じゃなさそうだけど…。私も一応神様なんてのやってるし、色々と忙しいからそこまでかまってらんないのよね」
戦神って出てたしな。
ステータスが見れなかったのは残念だが、きっとデタラメな数字がこれでもかと並んでる事だろう。
まぁやっと第一異世界人に会えたんだ。人じゃないけどな。
なんだかんだで寂しかったし。ふええん、心細かったんだよぉ。
「せっかく合流出来た所悪いんだけど、実は私がキミをお世話してあげられる訳じゃないんだよね。ハナコはここにしかこの世界と繋がりがないから強制的にキミはここに飛ばされちゃった訳だけど、こんな所にいたらせっかくこっちに来たのにすぐに死んじゃうだろうし」
「えっと、…ちなみにここはどこなんですか?」
「んーと、何て説明すればいいのかな。一応魔界の端っこなんだけど、普通の人は結界が張ってあるから入ってはこれないし、魔王とか龍神とかそこら辺もここには干渉は出来ないのよね」
魔王!テンプレワード頂きました!
うーんこれぞまさしく異世界!こーゆーの待ってた!って言いたい所なんだけれども。まだストーリーも序盤の序盤で始まったばっかだし、色々と早いよなコレ。そんな奴らが干渉出来ない所って一体どこだよ。
「あー、大丈夫。今はここしかなかったから仕方なくここに来ちゃっただけですぐに人間界に送るから…」
ん?ボーイッシュ段々ぼやけてね?なんだこれ?
「確かにいきなりあんな魔物に襲われて怖かったよね…」
おおお!ちょっとちょっと!大変ですよ!
色々と考えながらも終始揺れる双丘に目を奪われてたんだが、、
…透ける!透けてきたぞ!こいつブラしてねぇ!しかも頂上はキレイな桜色だと!
無意識に愚息に右手が伸びていたようで、神様の前で今にも股間を擦りだしそうな美少年というなんともシュールな構図が生み出される。M属性も完備している俺には最高のシチュエーチョンだ。
「…はい、とても恐かったです。」
精一杯悲痛な表情を浮かべながらも右手には更に力が籠もる。
「…いや、なんでこの状況でそんな堂々とそんな事出来るのキミ。さすがの私もこれは考えてなかったよ…」
「凄く怖くて、もう死ぬんじゃないかって…」
もう我慢ならん!揉ませろ!
神?知ったことか!俺はあれが揉みたいんだ!
なんか身体が暑くなってきたみたいだし、ん?暑いというか…熱っ!
あれ?なんだこのオーラみたいなの?
モミモミ…、柔らかい。っていつの間に俺揉んでたんだ?…って、痛ったぁあああ!!!
ゴキッと嫌な音と共に我に帰ると同時に吹き飛ぶ俺。
「いきなり何すんのよ!ってなんでキミそんな禍々しいオーラみたいなの出てるのよ!」
そうなのだ。なんかムラっと来て気付いたら触っちゃってたという。
何があったのか俺にも良く分からんが。
しかもかなり身体が欲望に忠実になってるようで、オツムが子供に戻った弊害がこんな所に。地球でやったら一発アウトで即連行、臭いメシ直行間違いなしだ。いやー危ね危ね!
でも気持ち良かったなアシェラトさんのおっぱい。…もう一回くらい触れないかな?
ズズズ・・
吹き飛ばされた直後だというのに、懲りずにそんな事を考えたらさっきの何倍も身体が熱くなって来て…。
これまたさっきの何倍も禍々しいオーラが俺の周りで激しくうねうねと踊りだす。
…いや、踊りだしたらダメだろ!一応もう30才だぜ俺!自重だ!自重しろ!何だかボーイッシュさんの目つき変わってるし。やばい、これやばいやつだ。
シューン・・
何とか欲望オーラを制御して引っ込め、精一杯申し訳なさそうな表情を作ったが、案の定もう一発いいのを貰ってしまい再び俺は意識を手放すのだった。