表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『遠い星の話』  作者: 五木史人
5章
85/251

5話 限りなく機械的だが真剣だった。

『サマルカンド郊外・地下鉄遺跡』



異常にテンションの高いコーリー博士に、


嬉しそうに駆け寄られても、感情の揺さぶりなど、


何もないのだが・・・



コーリーは、ソフィーに駆け寄ると、

「ソフィー会いたかった!」

と、ソフィーにジャンピングハグを実施したが、


その寸前、黒い装甲を纏ったアローン兵に、


ハイキックを浴び、サッカーゴールに、


突き進むボールの様に、壁に飛ばされた。



「回路が壊れるわ!ビビったー」



ソフィーはコーリー博士を、冷たい視線で見つめた。



「酷い出迎えだな!これが同志を迎える態度か?」


コーリーの言に、デューカは苦笑した。


「しかし、どうしてこいつが、俺達がここにいることを知ってるんだ?」

デューカは銀次を睨んだ。



「俺はみんなのアイドルであり、俺を慕う者は公平に扱う。


俺はね、仲間外れなどしたくはないのだよ。


みんな仲良く理想郷を作ろうではないか!」



銀次は、銀髪をキラキラと輝かせた。


商都・サマルカンドにかぶれたのか、かなりのキャラ変だ。



「訳、解らね~」




コーリーは、表情を真剣なまなざしに変えるとソフィーに



「鉱物資源企業団公社が内務省に占拠された。


アレム神父も公社総裁も、逮捕された。

今、デモ隊が武器を取って奪回を試みている。


至急、デモ隊に合流してくれないか?」


「デモ隊が武器を取った?

武器を取れば、内務省は容赦をしない。

何故そんな事を!」



「色々混乱しているようで私にも解らん。

とにかく急いで合流してくれ。」



ソフィーは青い視野レンズの参謀に視線を送った。



「我々はサマルカンドに突入し、デモ隊を援護する。」


「お待ちください。」


「デモ隊のほとんどは私達と同じ、人類の帰還に涙を流した、


人類の記憶を持ち続ける純粋なアンドロイド達がほとんどよ。


それを、サムエルとニナの様に、


むざむざと消されるのを黙って見てろと言うの?」



ソフィーは参謀を責めた。


「落ち着いて、お聞きください。我々の現状を・・・」


参謀の言動は、限りなく機械的だが真剣だった。



つづく


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ