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『遠い星の話』  作者: 五木史人
3章
57/251

17話 人類が残した廃墟で、ブランコにのるアンドロイド。

参謀兵と今後の作戦を話し合ってる最中、

機械の工兵達が、地下のホールで何かを作っていた。


ソフィーが、チラチラ何気に見ているうちに、

それは完成した。



「またブランコ乗りたい・・・」


人類だったころを思い出していたソフィーの、

ちょっとした呟きを、参謀兵が真剣に捉え、

工兵が地下のあちこちから材料を集めて、

ブランコを作ったらしい。


「ちょっと・・・いや・・・うん・・・

ブランコを作って欲しいって事じゃなくてね・・・

思い出に耽って、ちょっと呟いただけだから・・」



アローン工兵たちが作ったブランコは、


「兵器かよ!」思うほど、頑丈な作りのブランコだった。



機械の工兵や機械の参謀兵相手に、


空気を読む必要なんてないよね。


と思ってみたものの、地下構内には、整列したまま、


動きを止めた30機のアローン兵たちの視線があった。



作業を終えた工兵達は省エネモードに入ったらしく、


ブランコの周りで動きを止めていた。



省エネモードの視線の奥の思考回路で、


何かを考えているとは思えない。


今はほぼマネキン状態のはずだけど・・・



今、この地下鉄構内で、


正常モードで動いている思考回路は、


ソフィーと参謀兵だけだろう。



ソフィーは、チラッと参謀を見たが、何の反応もなかった。



・・・乗った方が良いよね・・・



と結論ずけ、ソフィーは5000年ぶりにブランコに乗った。


当然、誰も反応はしない。



人類が残した廃墟で、ブランコにのるアンドロイド。



「状況だけ見たら、かなり我儘な暴君だね。私・・・


多分、評議会議長もこんな我儘はしない」



ブランコを漕ぐソフィーを、参謀兵はじっと見つめた。



・・・どんな思いで見つめているんだろう・・・



参謀兵の思考回路を覗いたところで、


何も思ってはいない事は解っているけど。



ソフィーは、参謀兵の目である黒いレンズに知性を感じた。


人工知能の意思と知能は、違うものと考えられてきた。


意思のあるアンドロイドには市民権があり、


意思のないロボットには、市民権はない。



では意思って何だろう?



「遠い昔、人ではなくなってしまったアンドロイド達が、


その悲観する気持ちを和らげるために、


【意思】に特別な意味を持たせた。」


と、サムエルは語っていた。



目の前の参謀兵には、意思はない事になっている。


純粋に知性だけで存在しているって事?




「最終的に集結できる特殊機械兵は、1万2千機。全機揃えば、


首都宇宙港の人類を乗せた宇宙船の奪回することが可能です。」


レンズの奥の知性はソフィーに話しかけた。



「奪回?」

ソフィーは聞き返した。今更だが・・・


「奪回」と言う強行的な言葉に違和感を覚えた。


参謀はソフィーの反応に、数秒間言葉を止めた。そして、

「ソフィー様は何がお望みですか?」

と聞いた。


「何が望み?」



思えば、今まで誰かが作った流れに、ただ流されるまま行動してきた。


アレム神父の「創造主人類の帰還」と言う叫びに、心を動かされ、


コーリー博士の口車に乗って、政府に反旗を翻した。



そして、デューカやニナやサムエルに担がれて、


いつの間にか反乱分子のリーダーに。



「私は何を望むの?」



「1万2千機揃えば・・・失礼な言い方になりますが、


ソフィー様が指揮なされていたアンドロイドの集団とは、


桁違いの力を、ソフィー様は手に入れることになります。」



つづく  毎週日曜日更新です♪



(o・ェ・)ノ[賀正]ヽ(・ェ・o)

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