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『遠い星の話』  作者: 五木史人
3章
56/251

16話 宇宙港ターミナルにて・・・

『難民宇宙船内』


10代後半と思われる少女は、


宇宙船内から外を見つめていた。



ここに着いた時には、煌々と宇宙船を照らしていたライトも、


今は消され、宇宙港ターミナルも、完全に消灯していた。


広い宇宙港に難民宇宙船一隻だけが、


取り残されたかの様に、闇の中停泊していた。



宇宙船の周辺には、黒い装甲を纏った機械兵が、


宇宙船を監視するように配置されていた。



さらに宇宙船内にも黒い機械兵が、


少女を監視するかのように配置されていた。


少女にはそれが敵か味方かの判断はできなかった。


まだ、最初に交渉した担当官の方が親しみを覚えた。


今やこの宇宙船で最年長となっていた少女は、


用心のため難民宇宙船に一緒に乗っていた、


幼い子ども達を宇宙船の最深部に避難させていた。


1週間前、この黒い機械兵達は、


それまで警備していた兵士を襲い、


宇宙船内に侵入してきた。 



宇宙船の外で何かが起こっている事は、


少女にも理解できたが、


それが自分たちに取ってよい結果を招く事なのか、


逆の結果を招く事なのかまでは、解らなかった。


少女が宇宙船コックピットに向かうと、


当然の様に、2機の黒い機械の兵隊が付いてきた。



宇宙船のコックピットには、


この宇宙船を操縦していたクルーたちの白骨化した死体が、


そのままの状態で置かれていた。



少女は

「彼らを土に埋葬したいんだけど。」

と機械兵に申し出たが、機械兵は沈黙するだけで、


何も答えてはくれなかった。


少女は不安げに、黒い機械兵を見つめた。


つづく

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