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『遠い星の話』  作者: 五木史人
2章 退化する世界の中で・・・
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7話 意味深に・・・

ソフィー達の部隊は発電所を脱出後、


カラーライズに集結しつつあった。


発電所占拠に参加したアンドロイドは、


ソフィーが知る限りでは200機前後だった。



カラーライズにはかなりの数のアンドロイドが、既に到着していた。



カラーライズにある倉庫は、野戦病院の様になっており、


人間の野戦病院だとしたら血の匂いが立ち込めているのだが、


機械たちの野戦病院は、油の匂いが立ち込めていた。



ソフィーが到着するなり、


サミエルがソフィーの元へ駆け寄ってきた。



「ソフィー、報道見たか?」


「今、着いた所だから・・・まだ。」


「いいから、来いよ。」



野営テント内で、報道された映像を、


ソフィーやデューカやニナに見せた。



「俺達が発電所を爆破したことになっている。


ソフィーが爆破の命令を?」


「私は何も・・・」



「あの爆発は発電所側の自爆だろ?」


デユーカはフォローを入れた



「報道ではそうは言ってない。


ソフィー、犯行声明を出したのは君か?」


「私は出してないし、そういう命令も出してない。」


「じゃあ、誰が?これじゃ俺達ただのテロリストだ。」





サインの幹部の不安に満ちた視線が、ソフィーに集まった。





アンドロイド・・・機械なんだから、


不安を表に出さないことも出来るのに、


そんな余裕もないらしい・・



その位の情報操作で、動揺する反政府組織サインの幹部に、


ソフィーはちょっと呆れた。


評議会にしてみれば、そこいらの犯罪者とは訳が違う、


評議会を滅ぼしかねない、極悪人の集団なのに・・・



そう言えば、ここに集まった奴らは、善良そうな奴らばかりだ。


人類に似た生命体の来訪の熱狂に浮かれ、


勢いで参加した連中ばかりだ。



正義感、力のない正義など、正義とは言えない。


負ければ悪へと簡単に転落する。



ソフィーは、記憶装置の奥で、そんな事を思ってみたが、


今は、周囲にあわせて、動揺するリーダーを演じた後、


微かに微笑ん見せた。意味深に・・・





つづく


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