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『数億光年離れた遠い星の話』  作者: 健野屋文乃
14章

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5話 リンクコード

『首都・評議会議長官邸』



議長は、主席秘書官のリサの記憶の中にいた。


リサの記憶は、二十歳に成る前に途切れていた。


リサが二十歳に成る前に、人類が滅亡したためだ。


リサの記憶の最初の方には、まだ優しかった太陽の下での、人類の営みの様子が記憶されていた。



記憶の中で、日に焼けたリサは、友人達と日が暮れるまで砂浜ではしゃいだ。



「古きよき時代記憶か」


議長は呟いた。



そして、記憶の後半には、親兄弟とのとの別れ、友達との別れ、そして、自身の肉体との別れ。


リサの記憶の中には、人類滅亡前後のリサの心戸惑いが鮮明に刻まれていた。



リサの人類滅亡前後の街並みを歩いてみた。


静まり返った世界は悲しみに満ちていた。


そう悲しみに満ちているはずなのに、記憶内のその街で悲しみに満ちていない人と出会った。


議長は悲しみに満ちていない人をじーと観察した。



「なぜ?」


悲しみに満ちてない人に話しかけられた。


何かを言っている。


他愛もない会話に聞こえるが、ささやかな違和感を感じた。



議長は、スーパーコンピューターで、その会話をフルパラメーター解析を掛けてみた。数分後、確かに異常な重みの存在が確認された。


さらに、最高機密の専用デコーダーキーを使いその異常な重みを確認した。


「リンクコードか?無理だろうが」


そう思いながら、リンク先を探ったが、痕跡は見つからなかった。



「なぜ気づかなかった?」


と、アンドロイドの議長の口が言葉を発すると議長はリサの記憶の中から、意識を自分の意識に戻した。




自分の記憶の中から議長の感触が消えたリサは、記憶から思考回路に意識を移した。


そして、


「どうなされました?」


「アローン兵とリンクするアンドロイドだよ。何故、そのアンドロイドのみがアローン兵とリンクできたのか?


そのアンドロイドの記憶に、アローン兵を起動させるIDとパスワードが仕組まれていたのかも知れない。そして、それが人類来訪を合図に作動したのだ。」



「・・・」



議長は、作業を止めると、


「いいか、問題はこの仕組みを誰が仕掛けたかと言うのが最大の問題だ!」


興奮気味に言った。



「・・・と、言いますと?」



「人類だよ。この仕組みを仕組んだのは、滅亡寸前の人類だ。奴らは種としての生存をあきらめきれずにいたのだよ。・・・と言うことは、他にも何かの仕掛けがあるはずだ。」


と言うと、カーンへの通信回線を開いた。



そして、


「記憶の中にだけいれば、美しさだけ残せたものを・・・。」


と呟いた。



つづく







【議長】アンドロイド 評議会議長 



人類及びアンドロイド内の人類の記憶を消そうと企む



【リサ】アンドロイド 主席秘書官 


【ソフィー】アローン兵と唯一リンクするアンドロイド 


反乱の実質的なリーダー



【アローン兵】元内務省所属の精鋭部隊

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