9話 ビフィズス菌入りチーズケーキ
「めっちゃ美味しいチーズケーキみたいだったよ」
錬が沙羅に薦めたが、あゆみは、
「沙羅!ちょっと待った!」
沙羅の手に飛びついた。
「えっ?」
沙羅は飛びついたあゆみを、抱きかかえた。
「えっじゃねーよ!錬はともかく、まだ安全性は確認出来てない!」
知佳は呆れ、
「機械猫ちゃんさ~君は用心深すぎるんだよ。僕たちは善玉菌だよ。善なんだよ!完全なる善な存在と言って良い」
「この宇宙で完全な善など存在するか!」
「言い方が悪かったよ。ビフィズス菌は人類の完全ある味方。これは譲れないよ」
「証明して見せろよ!」
「あの錬くんじゃ証明にならない?」
「余計怪しいわ。少なくともお前らは人間の脳へ関与できるって事だろ?」
「そうだけれども」
あゆみを抱きしめている沙羅は、あゆみを抱きしめると、
「でもね、あゆみくん。これを食べないともう食べる物が残ってないの」
「・・・」
知佳は一回ターンをすると、
「そういう事だよ、機械猫のあゆみくん」
と勝ち誇った。
「そう言う事です。あゆみくん」
参謀兵も仕方なく同意した。
「恐怖のアローン兵に【あゆみくん】言われるのは恐いわ」
「とりあえず決まりかな?」
知佳の言葉に、あゆみは、
「ただ、こいつらに何かあったら絶対に許さないからな!」
「ご安心下さい。あゆみくん」
「【あゆみくん】言うな!」
「じゃあ早速、子どもたちも起こさないと」
沙羅はそう言うと、睡眠室へと走って行った。
「えっ何?何?わたし記憶が飛んでた?」
知佳から憑依がとれたらしい。
つづく