表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『遠い星の話』  作者: 五木史人
12章 巨大惑星と原色の恐竜たち
242/251

20話 食物連鎖

惑星ヌードルの地上は厚い雲に覆われていた。


その厚い雲の正体は、雲のようなビフィズス菌生命体なのだろう。




「地上を見てみる?」


知佳の言葉に、あゆみと錬が頷くと、宇宙船は雲のようなビフィズス菌生命体の隙間を抜けた。




「それより知佳は大丈夫なの?」


沙羅の問いに、知佳は


「大丈夫だよ。我々はあなた方の味方だ。心配しなくてもいい」


沙羅は安堵の微笑を浮かべた。





宇宙船が高度を下げると、紫色の翼竜が飛んできた。


紫色な翼竜は、宇宙船を見つけると、食いついてきた。




「「あっ!」」


あゆみと錬が叫んだが、翼竜は飛行能力が低いのか、宇宙船は軽く避けれた。


「「おおお!」」




地上では真っ赤な肉食系恐竜が、青色の草食系を追いかけていた。




「我々は・・・」


知佳が言ったにも関わらず、あゆみと錬は地上の恐竜たちを見ていたので、再び


「我々は!」


とあゆみと錬に向って叫んだ。




それでも振り向かないあゆみと錬に、ボールを投げつけた。




「「何?」」


「聞け、人間と機械猫!」




「聞いてあげて」


沙羅が言うと、あゆみと錬は仕方なく、地上を見るのを諦めた。




「我々はこの惑星の食物連鎖の底辺にして、主であるビフィズス菌生命体である」


「「食物連鎖の底辺?」」


あゆみと錬に続き、沙羅も


「食物連鎖の底辺なのに主?」


「そうだが・・・何か?」




参謀は会話に入るべきか少し迷った後、


「宇宙には多様な生態系が存在します。なのでこれもありかと」




「「ふーんそうなんだ」」


沙羅と錬は同時に呟いた。


言葉のリズムも同じな事に、錬はドキドキしたが、沙羅はそうでもなさそうだった。



12章 巨大惑星と原色の恐竜たち 完


13章 ビフィズス菌の思惑へ つづく



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ