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『遠い星の話』  作者: 五木史人
12章 巨大惑星と原色の恐竜たち
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10話 壊れてないでちゅよ

「あの」


錬は恐る恐るすぐ隣に並ぶ参謀兵に声を掛けた。


「どうしまちた?」




「えっ?!どうちました?」


突然の参謀兵の幼児語に錬は驚いた。


精鋭部隊で殺戮兵器だよね?


壊れた?




錬は参謀兵を見返した。


「どうちました?」


参謀兵は繰り返した。




錬は、この異常事態に沙羅や知佳を呼び戻そうとしたが、とりあえず、


「あの・・・その言葉は、どうしたんです?」


「人類の子どもに対する言葉使いを検索した結果、出てきた言葉でちゅよ」


「あやしてる?僕を?子どもとして?」


「その通りでちゅよ」


「いや・・・その・・僕は・・その・・・」




ブリッジのスクリーンには、巨大な鰐がいて、説明する時間がなかった。




「あの大きな鰐捕まえられます?」


「できまちゅよ。我々の能力を持ってすれば、簡単ですが、捕まえてどうするんでちゅか?」




「あの鰐の中にこの宇宙船を隠せれば、敵の追撃を躱せると思うんです」


「・・・」


参謀兵は呆れたのか驚いたの解らない、そんな間だった。




錬は心の奥に成る機械の兵隊にする恐れを封じて、参謀兵を見返した。


すると、参謀兵は


「しかし人類は、楽しき事を考えまちゅね。良い子。良い子」




錬は殺戮兵器に頭を撫でられ、抱っこされた。


「ちょっとちょっとそれは!」


と錬が騒いでいると、沙羅と知佳が帰ってきた。




「「えっ?」」


沙羅と知佳は当然の反応をしたのだが。




参謀兵の抱っこは抜け出すことが出来ない程、固く抱っこをしていた。




知佳はにやけると


「プレイ中?」


「違う!違う!なんか参謀兵がちょっと壊れてしまった感じになって!ちょっと降ろしてください!




「おろすんでちゅか?」




「「おろすんでちゅか!?ええええええええええええ!」」




「沙羅ちゃん!このロボット!壊れてるんです!」


「壊れてないでちゅよ。錬ちゃんはオムツかえまちゅか~」


「それより鰐の捕獲!鰐の捕獲を!」







つづく



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